古代少女ドグちゃん#12[Final] [ドラマ]
最終回の物語は前回の続きとなる後編でした。物語としたらこれまでの物語と違って、かなりノーマルな展開で、「友情」「愛」「家族愛」が描かれていた物語でもありました。また、正義のヒロインが悪(本作では「妖怪」)と戦う物語と言うことでは、ちょっと珍しい終わり方でもあって、「サンダーマスク」の終わり方を思わせるところがありました。→一応、「続編」を作ることを拒んだようなエンディングだったと言うことも出来るが、「実は…」ということにしたり、ドグちゃんに妹がいて...ということで続編を作ることも可能ではありますが...
また、放送フォーマット上のエンディング(次回予告の後)の部分は、ドグちゃんのご挨拶があって、どこかに「ケータイ刑事」シリーズを意識しているように感じられました。(井口監督ですからね。)→井口監督がチーフ監督となった「ケータイ刑事 銭形命」よりも本作の方がはるかに面白かったです。
誠が振り下ろした斧によって倒れてしまったドグちゃん。で、妖怪は再び誠を自殺させようとする。ドキゴローは妖怪検索を行い、死んだ母親に化けて、その家族を自殺に追い込むという妖怪・まぶたの母ということが分かる。で、斧で自殺しようとする誠を辛うじて止めたのはドグちゃんだった。(いつもの僕を懲らしめる「ウララ~」が役に立ちました。)で、正気に戻った誠。ドキゴローはドグちゃんと誠を守り、ドキドキ・ワープ(テレポーテーションですね。)でその場から脱出した。
慎太郎と紀美香が話をしながら下校の道(川原の側)を歩いていた。そんな所にドグちゃん、誠、時期ゴローが現れた。で、駆け寄る慎太郎と紀美香。ドグちゃんの怪我に驚く慎太郎と紀美香は、ドキゴローの指示で、ドグちゃんの傷口に土を盛る。ドキゴローは、このままドグちゃんを土に埋めて、1万年の眠りに就かせた方が良いということ、また、ドグちゃんの身体は限界に達していて、あと1回ドキドキウェーブを使うと死んでしまう、と告げた。これに驚いた誠は、ドグちゃんが大事なこと隠していたことに対して怒る。ドグちゃんは言い出せなかった、と口にした。これに紀美香が反応して、誠の頬を平手打ちをして、ドグちゃんは誠のことが好きだと口にした。→一緒に戦ったことで完全に友情の絆で結ばれたということですね。
これに誠は、妖怪まぶたの母を自分で倒すことを決意して、ドキゴローと共に家に向かう。その途中で話をする誠とドキゴロー。その中で、ドキゴローはドグちゃんが誠を好きになった理由が分かった、と口にした。しかし、ドキゴローはドグちゃんと一心同体であり、ドキゴローもボロボロだった。妖怪まぶたの母に対する注意をするドキゴローだった。
一方、ドグちゃんは、誠が妖怪まぶたの母を一人で倒そうとしていることを知り、慎太郎と紀美香と共に無理を承知の上で後を追った。
杉原家では、妖怪まぶたの母に捕らわれている父の発掘した土器などの発掘品を妖怪まぶたの母が壊していた。そんな所に誠が戻って来た。誠の気配を察した妖怪まぶたの母は、再び小百合として誠を暖かく迎え、再び自殺させようとする。再び誠は妖怪まぶたの母の言いなりになって自殺しようとする誠だったが、それを助けたのは、本当の母・小百合だった。自分が死んでしまうことになった誠に買ってきたプレゼント(ゲームソフト)が未開封で誠が大事にしていたことから誠を諭し、それを妖怪まぶたの母に向けて投げつけた。正体を現して一つ目の化け物(ウルトラ怪獣のガンQのようなイメージでした。)の姿となった妖怪まぶたの母はダメージを追った。で、小百合はドグちゃんに「息子がお世話になっています」と挨拶をし、誠と父へのメッセージを語り、消えていった。(一度戻って来て「布団は一週間に一度は干すんだよ。母さん、ちゃんと見てるからね」と付け加えた。→今回の物語では唯一と言っていい笑いの一コマでした。)
で、ボロボロのドグちゃんは妖怪まぶたの母に立ち向かって行き、人間の素晴らしさを口にすると、「ドキドキウェーブ」を放とうとする。が、誠が「ダメだ」と止める、しかしドグちゃんは誠人に笑顔を見せて、ドキドキウェーブを放ち、妖怪まぶたの母を退治した。しかし、それと共にドグちゃんは倒れてしまった。
慎太郎と紀美香も駆けつけ、瀕死のドグちゃんは横になっている。誠に「最後に膝枕して」とお願いを口にしたドグちゃん、泣きながらそれに答える誠。誠の頭にはドグちゃんとの思い出が駆け巡っていた。ドグちゃんは誠とみんなに「ありがとう」と口にして「さようなら」というと目を閉じた。するとドグちゃんの身体は土になり、泣き崩れる誠。更にドキゴローも土になった。
母の遺影の側の植木鉢に土となったドグちゃんの一部を入れていて、それに水を与えていた誠。父がやってきた語りかける。誠は、家族とドグちゃん、ドキゴローがいると口にした。
誠と父、更に慎太郎と紀美香は発掘をしていた。誠は、時々掌がうずくときがあり、ドグちゃんは何処かで生きていて、それがいつかは分からないが、また会えるように感じていた。また、植木鉢からは新芽が生えていた。
この後、ドグちゃんのご挨拶。「視聴者の皆様、本日をもちまして「ドグちゃん」最終回となりました。短いようで長い間、12話、本当にありがとうございました」と行ってお辞儀をするドグちゃん。そして「みなさんもお元気でいてくださいね」と言うと「じゃあね~」と行って手を振っていた。
最後の物語の後編は、「風刺」という部分がなかったが、「友情」「愛」そして「家族愛」が前面に出て、ギャグを極力排除し、更にドグちゃんの自己犠牲によって妖怪を退治するということで、これまでにはなかった全く違う作品のような感じで締めくくりました。が、こういう最終回ということで、実に幅広い内容となり、おもちゃ箱をひっくり返したような内容で完結しました。本作は「ジャンクドラマ」という言葉を掲げているが、何でもありということではその言葉通りでした。久しぶりに「怪作」にめぐり逢えたということになり、2009年のドラマの中ではNo.1だったと言って良いですね。(「銭形命」を完全に上回っていた。)
また、最後のドグちゃんのご挨拶というのは、「ケー刑事」ファミリーの井口監督ということを考えたら、なるほどと思わせる所でした。しかも今回は、いつもの「ドグちゃんじゃんけん」を廃してご挨拶にしたというのも、「ケータイ刑事」の本放送時には、いつもは着ボイスDLのお知らせとなるのに、最終回だけはご挨拶になるというのを意識していて、楽しい所でもありました。
兎に角、井口監督をはじめ、出演者の皆さん、お疲れ様でした。(この言葉を言いたくなったドラマというのも久しぶりです。)あとは映画が待っているということですが、今のところは東京地区のみしか上映スケジュールが聞こえてきません。それだけに、東京地区では未放送ということから、劇場版の「ドグちゃん」はTVシリーズの再編集を中心とした内容(部分的には新撮もあるでしょうが...)と言うような感じがしてなりません。また、関西地区での上映は果たしてあるのでしょうか...???
本作は関西地区のみの放送で、福岡がやや遅れて放送しているだけ。一応年明けからは高知、北海道、名古屋地区でも放送されるようだが、全国放送にならないのが残念です。何せ、今年一番の「怪作」と行って良い作品でした。→MBSも株主であるBS-TBSで放送したら良いのに...(「銭形命」終了後、30分のドラマ枠が無くなってしまっただけに...)ここのところ低調気味の丹羽P作品が失っているパワーがあっただけに、BS-TBSドラマ復活の際のエネルギーにもなるでしょうし...(後番組の「あり得ない!」もBS-TBSで放送すべきだと思います。)
今回の途中のCMのところで、本日発売(放送上はあくまでも12/23の深夜なので、23日発売は「本日」ということになる。)の本作のDVD(上巻、1~6話を収録)のCMも「発売」という言葉が使われて流れていましたし、1月からのこの枠で放送される「あり得ない!」というシチュエーション・コメディの予告も流れていました。
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