ONLY YOU(1994)(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1994年のアメリカ映画「オンリー・ユー」である。1991年に同名タイトルのアメリカ映画があるため、それと区別するために製作年まで記してある。(但し、'91年作品は、日本では劇場未公開である。)本作は、イタリアを舞台にしたラブ・ストーリーであって、どことなく名作「ローマの休日」を思い出させてくれる作品でもある。
作品データを記しておくと、時間は108分、監督はノーマン・ジュイソン、脚本はダイアナ・ドレイク、撮影はスヴェン・ニクヴィスト、音楽はレイチェル・ポートマンである。そして出演は、マリサ・トメイ、ロバート・ダウニー・Jr.、ボニー・ハント、ヨアキム・デ・アルメイダ、フィッシャー・スティーヴンス、ビリー・ゼイン、ジョン・ベンジャミン・ヒッキー、シオバン・ファロン、たちである。
子供の頃にジプシーの占いの言葉である「運命の人」を大人になった現在でも信じているピッツバーグの教師・フェイスだったが、青年医師との結婚を間近に控えていた。そんな所に、婚約者の友人と名乗る男から電話が入るが、男の名前は「運命の人」とされたデイモン・ブラッドリーだった。で、フェイスはこれに驚き、兄・ラリーの妻で親友のケイトの助けを借りて、婚約者を振り切ってイタリアへと旅だった。ヴェニスではすれ違いとなって会えなかったが、ローマでフェイスはデイモンと名乗る男と対面した。が、その男はピーターという名前であって、イタリアに出張中のボストンの靴のセールスマンであった。ピーターはフェイスに一目惚れして、咄嗟に嘘をついたのだった。フェイスは傷つき、傷心のまま帰国しようとする。ピーターは必死でフェイスを宥め、本物のデイモンを捜し始めた。で、見つけたと伝え、フェイスはデイモンがいるリゾート地に向かった。が、その男も本物のデイモンではなく、ピーターが仕組んだニセモノだった。そんな時、ケイトを追ってイタリアにやってきたラリーから、フェイスの子どもの頃の占いに名前が出てきたデイモンは存在せず、ラリーの友達の名前を語ったものだったことが分かる。で、フェイスは帰国しようとするが、空港のロビーで、偶然にも「デイモン・ブラッドリー」という男と出会った。しかし、フェイスは、自分の本当の「運命の人」が誰だか気づき、ピーターの後を追ってボストン行きの飛行機に乗り込んだのだった。
タイトルもそうだが、ストーリーの方も結末がありがちなものであるのだが、イタリアの名所が舞台になっているために、「ローマの休日」の用に、イタリアを観光している気分にさせてくれる。(この点が「ローマの休日」を思い出させてくれる所である。)ということで、ありがちな物語が許せてしまう。
一方、音楽の方は、ロマンティックな作品に相応しいものとなっていて、これがなかなか良い雰囲気を出してくれている。映画を離れてBGMとして聴くことにしても、なかなか良い雰囲気を出してくれることになる。ということで、音楽の方も、ありがちな物語をカバーしてくれている。(サントラ盤だけでもじっくりと聴いてみる価値が十分ある。)
サントラ盤の収録曲は以下の全16曲である。『Only You (And You Alone)』『Written In The Stars』『Some Enchanted Evening』『I'm Coming With You』『Venice』『O Sole Mio』『Traviata: Libiamo Ne' Lieti Calici』『Lost In Tuscany』『Arriving At Damon's Restaurant』『Running After Damon』『Gypsy Blessing』『Positano』『Quartet In B Flat Major: Rondo』『Do You Love Him?』『Theme From Only You』『Once In A Lifetime』。
ということで、映画の方は一度見たら十分でしょうが、サントラ盤の方はじっくりと聴いてみましょう。
Only You: Music From The Motion Picture
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Sony
- 発売日: 1994/10/04
- メディア: CD
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