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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その138) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「エレベーター」です。このテーマについてはほぼ1年前の「その87」で取り上げているが、「銭形命」において、これを使った物語があったことから、「銭形命」と繋がる面に着目して記すことにします。(その87では「銭形舞」と「ダイヤモンドは永遠に」と「カジノ・ロワイヤル」でした。)で、「ある物」ということでは「エレベーター」ということになるが、「エレベーターでの殺人」というシチュエーションということでもあります。で、取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からし「・4話」、「007」からはまたも「ダイヤモンドは永遠に」です。

ケータイ刑事」:「銭形命・4話」。「チョー満員の客室! ~死刑台のエレベーター殺人事件」という物語である。タイトルにフランス映画「死刑台のエレベーター」が用いられているものの、映画「死刑台のエレベーター」をモチーフにした物語ではありません。

ある商事会社の重役が満員のエレベーターの中で殺された。秘書の猿渡と、そのビルの清掃員・鳥山が重役を満員のエレベーターから運び出したが、その時には既に手遅れだったと言う。この事件の捜査に当たったちゃんと松山さんは、満員のエレベーターの乗客たちから事情を聴くが、犯行を直接見た者は一人としていなかった。が、乗客の誰かが、「ナイフで刺された」と叫んだということで、犯行を目撃してはいないものの、エレベーター内で事件が起こったと誰もが証言した。また、事件が起きた時の様子を映した防犯カメラの映像を確かめるが、怪しい動きをした乗客は誰もいなかった。

そんな中、被害者について調べていると、被害者は横暴な態度で人に接していたことから、多くの人に恨みを買っているということが分かる。また、2年前には当時の秘書だった女が自殺していることが分かった。しかも、その女とは、清掃員鳥山の姉だった。ということで、ちゃんは鳥山が犯人だと目星を付けるが、犯行手口が分からなかった。

そんな中、松山さんとエレベーター内を調べているちゃんは、エレベーター内に鏡があることに気づき、これがトリックとして使われたことに気づいた。

清掃員の鳥山は姉妹であることもあって、2年前に自殺した姉とソックリだった。で、重役と同じエレベーターに乗り、マスクで隠していた顔を重役の背後から鏡を通して自分の顔を重役に見せた。もともと心臓の持病のあった重役は、鳥山の顔を鏡越しに見ると、2年前に自殺した秘書のことを思い出して心臓発作を起こした。で、鳥山はエレベーター内で「ナイフで刺された」と叫び、これにより他のエレベーターの乗客達は見ても以内ナイフを見たと思い込んでしまった。で、看護士の資格を持っている鳥山は、倒れた重役をエレベーターの外に運び出すように言い、秘書と毛一人の乗客が、重役をエレベーターから運び出した。エレベーターホールで鳥山は、秘書と運び出した男に、それぞれ救急車を呼ぶようにと、警察に連絡するように指示をして、重役から離れた。そしてこの時に鳥山がナイフで重役を刺して殺したのだった。(動機はやはり姉の復讐でした。)

この事件は、目撃情報が思い込みによる誤ったものだったという人間心理を上手く突いていることもあって、トリックとしてはなかなか良くできた物語でした。(「銭形命」の中では傑作の1つでもある。)

007」:「ダイヤモンドは永遠に」。1971年のシリーズ第7作であり、初代ボンドのS・コネリーが多額の出演料によって復帰した作品である。(初代の通算6本目の作品でもある。)

ボンドが、ダイヤモンド密輸事件を追うことになり、密輸業者のティファニー・ケイス(ボンドガールです。)と接触するために、ギャングのピーター・フランクスになりすまして接触を図る。ティファ二ーのマンションで接触することになり、ボンドは尋ねていく。(指紋の細工までして、ティファニーに対してピーターとして接触に成功する。)が、サイド訪れた時には本物のピーターもティファニーのマンションを訪ねたきた。ピーターはボンドの事を知らなかったが、ボンドはピーターの顔を知っていたため、エレベーターで2人きりになると、ボンドはピーターを始末しようとする。

が、ピーターも反撃に出てもみ合いになる。(物音でティファニーも出てくるが、ティファニーはボンドがピーターだと思っている。)最終的に、到着したエレベーターから降りたボンドが、側にあった消火器をピーターに向かって噴射し、更にはその消火器で殴り、(本物の)ピーター・フランクスを仕留めた。この時、ボンドは自分の身分証をさりげなく落とし、殺したのはイギリス情報部のジェームス・ボンドだと口にすると、イギリスがダイヤの密輸に気づいて動き出したと告げて、ティファニーに一刻も早く行動するようにしたのだった。

共通点は、エレベーターに乗っていた中の1人(複数人ではない)が殺されたという所である。しかも、エレベーターの中にいたときは仕掛けを始めていて、殺されたのはエレベーターを降りたホールだったという所も共通している。(「ケータイ刑事」では心臓発作を起こさせるという仕掛けが行われ、「007」では襲いかかるというとかけが行われた。)エレベーターの中の空間は狭い空間であるが、その中で殺害をすることも可能であるが、共にエレベーターの中では犯行の第一歩が行われ、この時点ではまだ死んでおらず、エレベーターを降りてからとどめを刺すという殺され方になっているというのだから、やはりこれも傑作に共通する不思議な共通点と言うことが言える。

一方、相違点は、「007」で主人公であるボンドが殺したが、「ケータイ刑事」では主人公・銭形は事件が起こった時はその場にはおらず、事件を解決しただけである。また、「ケータイ刑事」では乗客で満員のエレベーターであり、被害者を含めて13人が乗っていたが、「007」では事件に関わった2人(ボンドとピーター)しか乗っていなかった。(まあ、「ケータイ刑事」はオフィス・ビルのエレベーターであり、事件は朝の出勤時であったため、大勢の人が乗っていたが、「007」では何処にでもあるような普通のマンションのエレベーターであり、時間帯も昼間ということで、複数の人が乗っていなくてもおかしくない時間帯に起こったことでした。)→このシーンに於いては、製作費も多額である「007」の方が、低予算作品で登場人物が少ない「ケータイ刑事」よりも少ない人数で事が起こっているというのは面白い所ですね。(普通は「ケータイ刑事」の方が「007」よりも少人数で事が起こるものですから...)

次回からは、「ケータイ刑事」からは「銭形命」を離れることにして、「ある物」シリーズということにします。(さすがに1クールだけだった「銭形命」では毎週続けるのは厳しいということであるが、そのうちにまた「銭形命」も登場するでしょう。)何が登場するのかはお楽しみに。

 

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↓特にこの作品は関係ないが、結果的にエレベーターが死刑台になったということで拾っておきます。

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