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ケータイ刑事銭形泪13話[裏ネタ編]PART 6 [ケータイ刑事]

日曜夜に「名曲探偵アマデウス」の新作の放送があるときの月曜日の1本目は、それについて記すのだが、月初めの1本目は「ケータイ刑事」としているので、先に「ケータイ刑事」関係を記してしまいます。


BS-TBSの再放送に合わせた「銭形泪・裏ネタ編」の増補作業も、今回からは1st.シリーズの最後の物語となる第13話「助けて、五代さん! ~銭形泪冤罪事件」に突入です。この物語については過去にPART 5まで記している(2008/11/29、12/1、4、9、11日付けで記しています。)ので、PART 6からになります。今回はサブタイトルにある言葉から「冤罪」についてと、この物語でちゃんがこれになるということから「記憶喪失」について、この物語に登場した荒畑任五郎はこれだということから「警察官僚」について記します。尚、「冤罪」と「記憶喪失」については「・13話[裏ネタ編]PART 1」で記したものをベースにして加筆しました。

また、この物語について過去に記した記事については「ここをクリック」してご覧下さい。

冤罪」:罪を犯していない(=無実)のに疑われて犯罪者として扱われること、または無実なのに罪を着せられて刑罰を受けることをいう。(無実の人間が逮捕されて裁判にかけられるのは典型的な「冤罪事件」であるが、無実の者が被疑者として取り調べを受けることも「冤罪」である。)また、「冤罪」は難読漢字の一つとして知られているが「えんざい」と読む。この言葉は司法用語である。尚、冤罪に問われた事件のことを「冤罪事件」という。また、英語では「False Accusation」と言う。

冤罪は、いくつかのパターンによって生まれる。以前は警察では「自白」を最優先していた時代があり、この時には取調官が自白を強要したことで、犯してもいない罪を認めて虚偽の自白をしてしまい、それが供述書として記録されることから起訴されるということが多かった。(被告は裁判で改めて否認するが、自白したことが重要な証拠とされて、有罪判決が出ることで、無実でも刑務所に収監されるということが起こっていた。)

他の冤罪のパターンとしては、この物語でも描かれていたが、捜査機関や国家などの権力者側にある意図があって、誰かを犯人に仕立て上げるという陰謀による冤罪事件がある。(当然、証拠なども全てでっち上げられるのだが、疑われる方には何一つ身に覚えが無いのに、有罪と判断するのに必要な証拠が揃えられてしまう。)このパターンの冤罪の代表的なものとしては、中世の時代の「魔女狩り」が該当する。(但し、捕らえた後に自白を強要して「魔女」と言わせる、という形の「魔女裁判」も多数ある。しかし、証拠まででっち上げるということでは陰謀による冤罪と言うことができる。)尚、この場合は、後に騒ぎ立てられるとやばいことになると分かっているため、裁判も迅速に行われ、死刑判決が出ると即座に執行されるということが、歴史に於いては多かった。

また、捜査の過程で、捜査官の先入観や思い込みがあって、十分に科学的捜査が行われずに起訴されるという冤罪事件も時にはある。

現在でも冤罪は起こっている。裁判で最終審の判決が出た後でも、新たな証拠(真犯人を特定するものだけでなく、被告自身の反抗を否定する証拠でも良い。)が出た場合には再審請求をすることで、冤罪を晴らすという道は残されている。しかし、新たな証拠が出なければ、最終審の判断が尊重されるため、再審請求は出来ない。また、再審請求をしても、必ず再審となるとは限らない。

冤罪事件は何処の国でも起こっているが、現在のように再審が行われて無罪となるようになったのは比較的最近になってからである。これは、事件発生から最終審の判決が出るまでにある程度の歳月を要していて、そこから再審となるため、当然のように時間を要することになる。また、基本的に裁判を受けられるのは存命中の人物であるため、冤罪を訴えながらも死亡してしまったり、時間を要することから諦めてしまって再審請求すら行わないというものもある。(実際、冤罪と指摘されているのに、再審請求を行わずに獄死した人もいる。)

日本で昭和の時代に起こった冤罪事件としては、免田事件(1948年、熊本)、財田川事件(1950年、香川)、米谷事件(1952年、青盛)、島田事件(1954年、静岡)、松山事件(1955年、宮城)、甲山事件(1974年、兵庫)などがある。

また、外国では、フランスのドレフュス事件(1894年)、アメリカのレオ・フランク事件(1913年)、イギリスのエヴァンス事件(1949年)、後に映画化のモデルとなったアメリカのシェパード夫人殺害事件(1954年)などがある。

尚、裁判では「証拠不十分のため無罪」という判決が出る場合がある。(これは「疑わしきは無罪」(「推定無罪」と言われているものである。)という現代の裁判の仕組みによって起こることでもある。)この場合でも、その事件は「冤罪事件」ということになる。→証拠から被告が犯人ではない、と断定されたことによる「無罪判決」ではなく、被告を犯人と断定するには十分ではないということであって、100%白と判断された訳ではない。(よって、本当は罪を犯している可能性も残っている。)しかし、100%犯人と断定できない以上は「疑わしきは無罪」という裁判の原則によって「無罪」となるものである。が、「無罪判決」が出てそれが確定した場合は、本当は被告が犯行を犯していたとしても「冤罪事件」ということになる。(システム上、こういうことが起こるのも仕方のない所である。→捜査当局が十分な証拠を集めていればこのようなことは(理論上は)起こらないのですが...)

記憶喪失」:一定の事柄に限定された想起の障害であり、記憶の一部、または全てを思い出せない状態になることを言う。この症状は健忘症の一つとしても知られている。(「健忘症」と言うと、「物忘れが激しくなる」という印象があるが、その「健忘症」の一つとされる。)

英語では、医学用語としては「amnesia」と言うが、「Loss of Memory」と言ったり、一時的な場合であれば「Blackout」と言うこともある。(「Blackout」は「失神」という意味でも使われることの方が多いが、軽い「記憶喪失」に対しても口語としては使われる。)

これが起こる原因としては、精神的ショックや極度のストレス、トラウマに出くわした場合に起こる心身的なことが原因となって起こる場合と、脳への外傷があった場合(例えば、交通事故などで頭を打った場合など)に起こる場合とがある。(当然、両者の複合的なことが重なって起こることもある。)

前者は「解離性健忘」と呼ばれる。また、心身的な問題によるため、いつ回復するのか分からない場合があって、記憶の回復までに長時間を要することも珍しくない。一方後者の場合は、大抵は一日程度の時間が経過すると、自然と記憶を回復する。(脳に回復不能なほどの障害が発生した場合はこの限りではないのは言うまでもない。)但し、記憶を失う原因となった事柄に関しての記憶については、回復する場合と回復しない場合とがある。

後者のように、一日程度で回復する記憶喪失は「一過性健忘症」と言われることもある。これは交通事故の被害者に於いてはよく見られる症状の一つでもある。→交通事故などで病院に担ぎ込まれた場合、一晩だけ入院して様子を見よう、ということがよくあるが、これは一過性健忘症のことも考慮されての対応である。

「記憶喪失」は、小説やドラマ、映画などのフィクションの世界ではよく見られる設定の一つである。中には記憶喪失になった登場人物が主人公という物語もある。(フィクションの世界では、精神的なショックを受けて記憶喪失になり、いつ記憶が戻るのか分からない人物の物語というのは定番ですね。で、そういう人物との間に愛が芽生えるが、ふとしたことから記憶が戻って...、というのもありふれた物語ですね。)フィクションの世界では、登場人物に対して何らかのハンディを背負わせるというのは良くあることで、「記憶喪失」と「不治の病」というのはよく用いられる設定である。

ということもあって、「記憶喪失」はフィクションにおけるもの、というイメージが強いが、「一過性の記憶喪失」は意外と身近な所でも起こっているものでもある。

この物語でのちゃんは、本当に記憶を失っていたのか?という疑問もあるものの、薬を嗅がされたことによって一時的に脳障害が起こった一過性健忘症の方でしたね。

尚、記憶喪失となっている人が保護された場合は、警察はその人の身元を調べて、家族の元へ返すのが普通である。また、たいていは一日、二日もすると記憶を回復しているので、本人の方から家族の元に帰っていくこともある。しかし、身元が判明しない場合と、長期にわたる記憶喪失が続く場合もある。この場合は家庭裁判所に就籍許可申立を行って、仮名での戸籍を作ることができる。(申し立てが認められると、仮名での戸籍謄本と住民票が作成されるので、普通の生活をすることが出来る。但し、記憶が回復したり身元が判明した場合には、家庭裁判所に申告して、仮名で作成した戸籍の抹消手続きを行わなければならない。)

警察官僚」:「官僚」とは、行政の執行者、官吏、役人のことであるが、その中でも政策決定に影響力を持つ上級公務員のことを特に言う。(英語では「Bureaucrat」と言う。)→役人の中でも高い地位に就いている人のことを指すが、法的に定められたものではないので、どの地位よりも上にいるのかという基準はない。一般的には中央省庁の役人のことを指して言う場合が多い。

また、上級役人にありがちな態度(形式を重要視したり、横暴な態度であったり、閉鎖的、責任逃ればかりしているような態度)を取る人のことを揶揄する言葉としても使われる。

「警察」は社会の安全と治安を維持するための行政機関であり、国の機関である。(地方警察は地方機関であり、職員も地方公務員である。また、外国では市が管轄している市警察が存在している所もある。しかし、警察の業務は、その地方の安全と治安を維持することであり、見方を変えると国の治安を守っていることになる。また、バックには何らかの形で国が付いていることになる。よって、区分状は地方機関であっても、実質的には国の機関である、と言うことが出来る。)

「警察官僚」は、そういう警察組織の政策決定に影響力を持っている人のことであり、警察幹部ということになる。やはり、法的な定義がされていないので、どの地位にいると「警察官僚」と呼ぶのかは決まっていないが、役人ということでは警察庁の幹部と言うことが出来る。また、各都道府県をそれぞれ担当している警視庁と各道府県警察の幹部もこれに加えられる。→一応、「警視正」以上は一般職国家公務員ということになり、人数もすくなくなることから、警視正以上と考えてよろしいかと...(ただ、この物語時点のちゃんは警視正であるが、警視庁課長、県警察本部の部長級、大規模警察署の署長級の職ではないので、「警察官僚」とは言えないでしょうね...→「M1」以降のちゃんであれば、本部長になっているので、完全に「警察官僚」と言うことが出来る。)

 

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冤罪File (ファイル) 2009年 09月号 [雑誌]

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