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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その141) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「仕組まれた狙撃」です。(「仕組まれた」ということは、当然のことながら、単なる狙撃ではなくて、裏があるということです。)で、取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「・1st.13話」、「007」からは「リビング・デイライツ」です。

ケータイ刑事」:「・1st.13話」。「助けて、五代さん! ~銭形泪冤罪事件」という物語である。ここまで「」「」「・1st.」と、銭形の相棒であった五代さんがこの物語を最後に一旦降板することになる。(この後五代さんは「・2nd.」と「・2nd.」に登場することになる。)ということで、「ケータイ刑事」シリーズにおいては一つの節目となる物語でもある。(が、「泪・2nd.」は五代さんに代わって高村さんが登場し、・高村コンビは「ケータイ刑事」シリーズを更に高めることになったのはご存知の通りである。)

警視庁の参事官・荒畑任五郎から、国家転覆を企む秘密結社・海王星団が荒畑を狙っているということで、ちゃんと五代さんは荒畑の護衛を命じられ、その任務に就いた。

荒畑は街に出て、ちゃんと五代さんがついていく。途中でちゃんは、荒畑から、海王星団のスナイパーとして教えられた怪しい男に気づき、後を追った。が、五代さんはそれに気づかなかった。荒畑は町中で靴磨きを見つけ、靴を磨いて貰っている。(よくよく考えたら、狙われているのにこういう行動をするって、「射って下さい」と言っているようなものですね...)その時、銃声がして、荒畑は狙撃された。(が、幸いにも弾はそれて、荒畑は無事だった。)五代さんは荒畑を守りながら銃声のした方を見る。すると、あるビルの窓からライフルが狙っているのに気づいた。で、そのビルに向かう。

一方、ちゃんは、スナイパーを追ってあるビルに入ったが、薬を嗅がされて気を失ってしまった。

五代さんが、銃口が見えた窓のあった部屋に踏み込むと、そこには気を失ったちゃんがいて、手にはライフルがあった。五代さんはちゃんを介抱し、泪ちゃんは意識を取り戻すが、記憶を失っていた。で、手にライフルがあることに気づくと「何、これ?」と言って部屋の中を見渡す。すると、1人の老人が射たれて死んでいた。五代さんは死体に布を被せ、対応しようとするが、そこに荒畑がやってきた。で、泪ちゃんが海王星団の首謀者と決めつけて、逮捕しようとする。(護衛するふりをして荒畑を狙った。そしてその場を老人に見られたので、老人も射殺した、と荒畑は言った。)ということで、ちゃんは冤罪事件に巻き込まれることになってしまった...

結局、海王星団の首謀者は荒畑であり、全ては荒畑の考えた筋書きである。本当のスナイパーはその場で死んでいた老人であり、自分がスナイパーに狙われているように見せかけた。そして仲間によって老人を始末した。そして、ちゃんを海王星団の首謀者に仕立て上げて、銭形警視総監を失脚させ、その後任に自分が就き、警視庁を支配して国家権力を手中に収め、海王星団の国家転覆計画を推進しようというものだった。

最終的には、記憶を取り戻したちゃんに、佐藤公安警部補の援軍もあって窮地を脱出し、ちゃんが荒畑を逮捕した。

007」:「リビング・デイライツ」。1987年のシリーズ代15作であり、4代目ボンドのデビュー作である。原作は今回取り上げる部分を中心とした短編小説(邦題は「ベルリン脱出」、原題は「The Living Daylights」)を物語の発端として、大がかりな肉付けを行った作品である。しかも、本作の製作ま少し前に実際に起こった事件(KGBのユルチェンコで、CIAに寝返り、直ぐに再びKGBに寝返った。)を参考にしており、またKGBのボスがお馴染みのゴーゴル将軍からプーシキン将軍に替わったという組織の刷新も取り入れている。ということで、ある意味では時事ネタを上手く料理している作品であると言うことも出来る作品でもある。

KGBのコスコフ将軍が西側に亡命を求めてきた。で、チェコスロバキア(現在はチェコとスロバキアに分かれている)のブラチスラヴァ(現在はスロバキアの首都である。)で亡命が行われることになり、ボンドがコスコフ将軍の保護をするという任務に就いた。手筈が整い、打合せ通りに、クラシックのコンサート会場から、途中の球形の時にコスコフ将軍が脱出するということで、その時になる。トイレの窓から脱出して、決められた劇場の向かいのビルに走るコスコフ将軍。ボンドはスナイパーがいたら射殺することになっていた。で、ボンドは劇場の上からコスコフ将軍を狙っているスナイパーに気づいた。で、ボンドの銃がスナイパーに向けられる。

が、ボンドはとっさの判断でスナイパーを素人だと見抜き、射殺せずにスナイパーが構えるライフルを狙った。その間にコスコフ将軍は、打合せのビルに駆け込み、ボンドたちに保護された。ここから先のたぇこすろばきあからの脱出劇は、車で天然ガス供給パイプラインの管理事務所に向かい、そこでコスコフ将軍をパイプラインの掃除用カプセルに入れて国境を越えて脱出させた。コスコフ将軍がパイプラインの中を移動する中、ボンドは検問が敷かれた国境を悠々と来るまで通り、(正規に)出国した。国境を越えてパイプラインの清掃用カプセルが到着すると、すかさず飛行機(垂直離着陸の戦闘機)でイギリスに向かい、無事に亡命の脱出劇は成功した。(しかし、イギリスではブレイデンにあるMI-6の秘密の屋敷で、コスコフ将軍はKGBの襲撃に遭って連れ去られてしまった。)

この亡命劇は、全てコスコフ将軍が仕組んだことであった。スナイパーは実はコスコフ将軍の愛人で、チェリストのカーラ(ボンドガール)である。スナイパーに狙われていると言うことにして、亡命が本物のように見せかけていた。(カーラの銃は空包だったということが、後にボンドによって明かされる。)また、コスコフ将軍は一旦西側に亡命して、そこでKGBのプーシキン将軍を陥れる(嘘の)情報を流し、それを信じさせた。(実際、MI-6のメンバーが数人殺されていた。)そして、仲間のKGBに襲撃させて連れ去られるという芝居をして、無事に仲間である武器商人・ウィティカーのタンジールの屋敷に安全に逃げて行くことに成功した。(正に脚本通りということで、コスコフ将軍は高笑いをしていましたね。)

この後、コスコフ将軍の陰謀を見抜いたボンドは、「コスコフ将軍の指示を受けて迎えに来た」と偽ってカーラに接近し、カーラを連れてコスコフ将軍を追った。

また、コスコフ将軍は、最終的には全ての計画(麻薬の取り引きで大儲けしようということまで行っていた。)が発覚して、タンジールでKGBのプーシキン将軍に逮捕された。そして、外交用郵袋に入れられてモスクワに送られた。(そこから先は描かれていないが、モスクワで裁かれて処刑されたものと思われる。)

共通点は、全ては(その物語の)悪玉の首謀者(「ケータイ刑事」は荒畑任五郎、「007」はコスコフ将軍)によって仕組まれた偽りの狙撃だったということ、しかもその悪玉がスナイパーに狙われるという計画であり、スナイパーに狙われているという姿を見せるだけの芝居であったこと実際には射たれないように仕組まれていたことである。また、その首謀者は自分のいる組織の長(「ケータイ刑事」では銭形警視総監、「007」ではプーシキン将軍)を失脚させて、その後釜に座ろうとしていたのも共通している。そして、最終的には物語の中では死なずに逮捕されているというのも共通している。

また、「ケータイ刑事」のこの物語は、シリーズでは珍しい銃撃戦が出てくる物語である。また、「007」では悪玉は最終的にはボンドによって仕留められるのが普通であるが、この物語では珍しくボンドによって始末されなかったという珍しい展開となった物語である。ということで、今回取り上げた物語は、シリーズの中では「珍しい物語」になっているというの共通点の一つと言うことが出来る。

一方、相違点は、この狙撃劇を企んだ悪玉は、「ケータイ刑事」では主人公(=銭形)によって逮捕されたが、「007」では主人公(=ボンド)には逮捕されなかったという所と、「ケータイ刑事」では真っ昼間の狙撃で、「007」では夜の狙撃だったということがある。

次回もシチュエーションと言うことで記す予定でいます。何が登場するのかはお楽しみに。

 

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