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ケータイ刑事銭形泪15話(2nd.2話)[裏ネタ編]PART 7 [ケータイ刑事]

BS-TBSの再放送に合わせて記している「銭形泪・裏ネタ編」の増補も、今回からは2nd.2話の「音で人を殺せるか? ~売れっこ漫画家殺人事件」に突入です。この物語の「裏ネタ編」は過去にPART 6まで記している(2009/1/1、3、6、8、12、15日付けで記しています。)ので、PART 7からということになります。今回はサブタイトルにある言葉から「」について、「売れっ子」について、「漫画家」について、そしてこの物語の被害者である胡桃割一郎の名前の元ネタとなる「胡桃沢耕史」について記します。尚、「音」と「漫画家」については「・15話(2nd.2話)[裏ネタ編]PART 1」て゜記したものをベースにして加筆しました。

また、この物語について過去に記した記事については「ここをクリック」してご覧下さい。

」:物体の振動が空気の振動である音波として伝搬されて起こす聴覚の内容のことである。若しくは、音波そのもののことを指して言う。(目には見えないものである。)

音には「三要素」と呼ばれるものがあって、この3つによって音は色々と変わったものへとなる。「音の三要素」とは「強さ/高さ/大きさ」である。「音の強さ」は音波の物理的強度に応じたものであり、「音の高さ」は音波の振動数(周波数)の高低による音の性質の違い、「音の大きさ」は感覚上の音の大小に対応している。これらの3つは独立したものであって区別されるものである。

また、音の伝搬速度、つまり音速は、音を伝える媒質によって異なるものである。空気中では秒速「331.5 + 0.61t 」m(tは摂氏温度)であり、気温が14゜Cの時が約340m/sとなる。また、水中では約1500m/sである。(やはり水温によって少しだけ変化する。)

人間は全ての音を聴くことが出来るものではなく、一般的に20~20kHzの音が可聴音域と言われている。CDの企画を決める場合、可聴音域を確保するということが基本とされ、そこからサンプリング周波数44.1kHzが決まっている。デジタルの場合は、可聴音域以外の音は全てフィルターでカットされているので、CDを中心としたステレオは再生上限周波数が20kHzで良いが、LPレコードではそれ以上の周波数をもった音が再生できる。(と言っても、RIAAカーブがあるので、高域は再生時に減衰させるので、可聴音域以上の音が記録されていてもかなり減衰されてしまいますが...)この辺りがCDが登場した当初、CDの音は固い音と呼ばれた原因とされている。

が、人間の聴覚は加齢と共に可聴上限周波数が下がっていく。20kHzまで聞こえると言われるのはせいぜい20代までとされている。(中には15才にもなると既に衰え始めているという意見もある。)

が、聞こえないはずの周波数の音の有無によって音の違いを感じるのはなぜなのかということになる。これについては、聞こえなくてもその音を体で感じているという説がある。よって、体で感じているからこそ、LPとCDの音の違いを感じられるとされている。また、同じものをステレオで再生した音を聴いた場合とヘッドホンで聴いた場合とでは違って聞こえるというのは、ヘッドホンによる立体音響が頭内定位となるとはいうものの、耳以外の部分で可聴帯域以上の音を感じているからとされている。(一応、スピーカーとヘッドホンは20kHz以上の再生能力を持っているものを使っているというのが前提でありますが...→が、スピーカーはスーパーツイーターを導入すれば、50kHz程度までの再生は簡単にできる。(当然、信号が含まれていることが前提である。が、近年のデジタル録音ではローパスフィルターが使用されており、可聴帯域以上の音はカットされることが多い。が、サンプリング周波数が96kHzや192kHzであれば、ローパスフィルターのカットオフ周波数をサンプリング周波数に連動させて上げていれば、40kHz/90kHzの音は簡単に収録出来ます。)しかし、ヘッドホンの場合では、25kHz程度までの再生能力を持つものは当たり前であるが、30kHz以上になると極端に少なくなる。これは振動板とボイスコイルの構造的なところからくることであり、仕方のない所である。が、一部のコンデンサー型ヘッドホンや、スーパーツイーターを用いた2ウェイ・ヘッドホンであれば、大型になるものの、スピーカーと同様に50kHz程度までの再生能力を持たせることは可能である。が、そこまでやる価値が無いので、行われませんが...

尚、FM放送やアナログTV放送の音声の上限周波数は15kHz、AM放送は8kHzとされている。AM放送の音声は、音楽を聴くには高音域が足りないと誰もが感じるが、FM放送では高音域が足りないと感じない人も多いが、これは可聴周波数の上限値が(加齢によって)下がってきていることも影響しているとされている。

ちなみに、20kHz以上の音が実際にオンされているものは、クラシック音楽のコンサートを収録したものや、アコースティック楽器を使ったライヴなどであり、エレクトリック・サウンドのポップスや、エレキギターなどを使用しているロックでは殆どない。(エレクトリック楽器では可聴帯域以外の音をだすことはしない。)

ところで、音の伝搬速度を基準にした速度を表す単位がある。それは「マッハ」であるが、これは音速との比で表す無次元数(単位がない)である。主に航空機などの速度を表すのに用いられるが、これは気温15゜Cの音速、すなわち約1225km/hに対する比である。(実際、航空機が飛行する成層圏では、気温が地表と比べて50~70゜Cほど気温が低いため、音速は300m/sぐらいになるが、そこまで考慮して音速に対するマッハ数を算出しても意味がない。)

また、マッハ1よりも早くなる(音速よりも早くなった場合)には、超音速で移動するものの周囲に衝撃波が発生する。これは音速以上で伝搬することになるが、急激な減衰をするため、直ぐに音波となって(音速で)伝搬される。そして人の耳に到達する時には、所謂「爆発音」となっている。

尚、「音」のことは英語では「Sound」、ドイツ語では「Ton」、フランス語では「Son」、イタリア語では「Suono」、スペイン語では「Sonido」と言う。が、音には様々なものがあって、雑音、騒音、耳障りな音については(英語では)「Sound」とは言わずに「Noise」と言う。(「Noise」も「Sound」の一部ではありますが...)

売れっ子」:とても人気があって持てはやされている人のこと、すなわち「人気者」のことである。しかし、人気というのは常に変化しているので、ある意味では「流行している人」と行っても差し障りは無いでしょうね。また、「流行児(はやりっこ)」という場合もある。

元々は、花柳界に於いて、方々でお座敷のかかる人気のある芸妓のことを「売れっ妓(こ)」と行っていたが、それが転じて「売れっ子」という言葉になったものである。

英語では「Popular Person」または「Sought-after Person」と言う。(前者は「人気者」、後者は「引っ張りだこの人」というのが本来の意味である。

漫画家」:漫画を書くことを職業としている人のことである。(漫画作家と言っても良い。)尚、ここで言う漫画とは、一コマ漫画、四コマ漫画、短編、長編などの漫画の種類は問わない。英語では「Caricaturist」若しくは「Cartoonist」という。しかし現在では、日本の漫画家は「Mangaka」または「Manga-Artist」と呼ばれ、それ以外の国の漫画家は「Caricaturist」若しくは「Cartoonist」と呼ばれる様になっている。→日本の漫画家は、アシスタントが手伝うこともあるが、基本的に作品の全ての作業を行って仕上げるため、個人の著作物となる。一方、アメリカなどではチームとして分業体制で漫画を仕上げる。(チームの著作物となるが、一般的には出版社が持つことになる。)そのため、日本の漫画家は特異な存在となり、「Caricaturist」とは区別されることになった。(と言っても、アメリカでも日本の漫画家と同様に、全てを1人で仕上げる漫画家も存在しており、日本でもチームとして作品を仕上げる漫画家もいますけど...)

尚、漫画作品の中には、物語の作者と絵の作者とが異なる場合がある。(オリジナルの書き下ろし小説の場合もあるが、原作小説があって、それの漫画化という場合である。)この場合は、物語の作者を「漫画原作者」と言って、絵の作者(=漫画家)とは区別される。

また、売れっ子漫画家となると、抱えている連載の数も多くなったりするため、1人で全ての作業を行う時間が無いということもあって、アシスタントを雇っているのが普通である。で、アシスタントになるのは漫画家志望の若者というのが多く、弟子となることも珍しくない。(やがて独立して独り立ちした漫画家になるのを目標にしている人が多い。)

こういうことを考えると、この物語に登場した売れっ子漫画家・胡桃割一郎には、アシスタントが1人しかいなかったということを考えると、ちょっと寂しいところですね。少なくと週刊漫画誌には連載を持っていないと思って宜しいかと...(「プリマをねらえ!」は月刊漫画誌への連載ではないかと思われる。)

胡桃沢耕史」:1925年、東京生まれの作家で、1994/3/22に68歳で亡くなった。戦後、シベリアでの抑留生活の経験があったり、世界に放浪の旅に出るなどの経験がある。また、NHKでプロデューサとして活躍した時期もある。作家としては、本名の「清水正二郎」の名前で活動していたが、性豪小説が中心であった。数多くの作品を発表したものの、64作品が発禁処分となり、執行猶予付きの有罪判決を受けている、という経歴がある。1977年に「胡桃沢耕史」の名前で作家として復帰して、冒険小説を発表する。それ以後は海外での経験を元にした作品を書いている。そして1983年には第89回直木賞を「黒パン俘虜記」で受賞した。(胡桃沢としての)代表作としては「翔んでる警視」シリーズがある。

彼は1994年に亡くなったが、彼の墓は直木三十五の墓の隣にある。が、ここで面白いのは、直木三十五は「・1st.7話」に登場した恋愛小説家・芥川三十五のモデルになっていて、ちゃんの愛読書(恋愛小説「時に愛は命を奪う」(「トキウバ」))の作家である。一方、この物語の売れっ子漫画家・胡桃割一郎も泪ちゃんの愛読書(漫画「プリマをねらえ!」)の作家であり、そのモデルになったのが胡桃沢耕史である。つまり、ちゃんの愛読書の作家のモデルになった2人のお墓が隣にあるというのは凄いことですね。(これらの2つの物語の脚本は渡邉睦月さん(「1st.7話」)と渡辺千穂さん(2nd.2話=この物語)ということで、苗字は同じ「わたなべ」であるが別人である。)偶然としたら出来すぎているように感じられるだけに、狙っているようなきもするのだが、真実は如何に...???(が、ちゃんの愛読書となった作家は共に殺されているのだから、そっちの方がより怖いと感じてしまいますけど...)

 

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