「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その143) [ケータイ刑事]
今回のテーマは「訓練所」です。(「ある物」と言うか「ある場所」と行った方が正しいことになりますが...)これには様々なものがあるが、一応は主人公である銭形/ボンドがその場に登場しているということを前提条件にします。(「007」ではボンドがその場に登場しない敵の訓練所が多数登場していますから...中には、ニセのボンドが登場した場合もあったが、それはあくまでもニセモノなので、ボンドの登場とはカウントしません。)で、取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは「雷・2nd.10話」、「007」からは「ムーンレイカー」です。
「ケータイ刑事」:「雷・2nd.10話」。「帰ってきたアイツ! ~銭形雷襲撃事件」という物語である。この物語は「泪・2nd.12話」と「雷・1st.11話」の後日談でもある物語でもある。(「泪・2nd.12話」の犯人の妹と、「雷・1st.11話」の冒頭で逮捕された男が登場する物語である。)
冒頭で、射撃訓練所で雷ちゃんと高村さんが銃を撃っている。が、高村さんの方はさっぱりであって、撃った銃弾が壁に当たって跳ね返り、訓練所の中を飛び交うという危険な状態だった。で、雷ちゃんは雷マークの付いた銃を高村さんに渡した。(この銃は実は空砲でした。)
その銃で高村さんが的を狙うと、今度はど真ん中に当たった。で、これが実力だとばかりに、上機嫌になる高村さんだった。(これにはカラクリがありました。)しかし、その隣で雷ちゃんは、銃痕で雷マークを作るという腕前を見せていた。
実は、雷ちゃんが渡した雷マークの銃というのは空砲であったのだが、それを知らない高村さん。結局、この後に起こった事件で、雷マークの銃が空砲と言うことを聴いてショックを受けることになる。で、高村さんは雷ちゃんに、訓練所では的に当たっていたことを尋ねる。雷ちゃんの答えは、高村さんの銃(雷マークの銃)は空砲であって弾は発射されておらず、高村さんの背後から雷ちゃんが的を狙って撃って、ど真ん中に命中させた、ということだった。
雷ちゃんは銭形家では一番の射撃の腕を持っていて、「M2」では零ちゃんの射った弾を撃って銃弾を命中させるほどの腕前である。ということで、人並み外れた腕前を持っているという所を見せつけた雷ちゃんでした。(流石ですね。)
「007」:「ムーンレイカー」。1979年のシリーズ第11作で、3代目ボンドの第4作である。1977年の映画「スター・ウォーズ」のヒットによってSF映画のブームとなっていたが、「007」でもそのSF映画ブームに便乗する形で、スペースシャトルを登場させて、ボンドが宇宙にまで飛びだした作品である。(シリーズの中では唯一の地球上ではない所までボンドが進出した作品である。)
ドラックスのカリフォルニアにあるムーンレイカー施設を訪れたボンドはグッドヘッド博士(=ボンドガール)の案内で、宇宙飛行士の耐G訓練を行う遠心加速器に乗る。グッドヘッド博士の話では、スペースシャトル打ち上げ時に飛行士が体験するのは3Gで、70歳でも耐えられる。普通の人は7Gで気を失い、20Gになると死んでしまう、と語られる。また、Gに耐えられなくなった場合には「チキン・スイッチ」と呼ばれるボタンを放せば装置は停止する、と説明を受けた。準備が整ったところにドラックスの用心棒であるチャンがやってきて、グッドヘット博士に、ドラックスに電話を入れるように伝え、チャンはオペレーターを変わり、チキン・スイッチを無効にするようにプラグを入れ替えると、装置を作動させた。
チャンはボンドを消すように命じられていたため、加速器の速度を上げていく。3Gを超えた所では、ボンドは平気だったが、オペレーターが変わるところを見ていたボンドは異変に気づいていた。加速器は更に速度を増して、7Gを超えた。普通の人ならば気絶してしまうのに、ボンドは気絶し無かったのは流石である。更に加速器は速度を上げて、9Gに達した。ボンドもここまで来ると耐えられなくなってチキン・スイッチを離した。が、加速器は停止することなく、更に速度を増していく。そして13Gに達したところで、朦朧とするボンドの手首にあったダート銃が発射されて装置を壊し、これによって加速器は停止した。
戻って来たグッドヘッド博士が慌ててボンドを助け出した。(グッドヘッド博士は、チャンが仕組んだことを全く知らなかったので、チキン・スイッチ何故故障したのかが分からないでいた。)が、ボンドは気絶することなく、フラフラになりながらも加速器から出てきた。普通の人では気絶するレベルまでのGを体験したボンドが気絶しなかったのは流石は超一流の秘密情報部員であり、人並み外れた体力を持っているところを見せつけた所でもあった。
尚、仕組まれたことであったとはいうものの、フラフラになるボンドというのはシリーズの中でも実に珍しい所であり、貴重なシーンでもあります。(ちなみに、初代はフラフラになるのではなく、気絶したことがありましたけど...)
共通点は、主人公(銭形/ボンド)が危険な目に遭ったということであり、場合によっては死んでいてもおかしくない状況だったということである。(雷ちゃんは高村さんの射った銃弾が壁に当たって跳ね返り、ボンドは13Gまで掛けられた。)更に、そんな状況であったにも関わらず、持っている能力の高さを見せつける場にもなったということも共通点である。(雷ちゃんは射撃の腕前、ボンドは体力。)
相違点は、「ケータイ刑事」では高村さんの射撃が余りにも下手ということで、主人公である銭形が仕込みを行った(空砲の銃を渡した)が、「007」では主人公であるボンドは仕組まれた罠に掛かったということで、仕込みを行った/受けたという所である。
次回は「ある物」を取り上げる予定でいます。何が登場するのかはお楽しみに。
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