VAPORS『MAGNETS』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1981年に発表された彼等の2nd.アルバムである。当時のイギリス勢は、第二次ブリティッシュ。インベージョンの波に乗って、次々とアメリカ進出をして、アメリカの音楽シーンをも席巻していたが、彼等もその波に乗って、気持ちのいいポップなサウンドを聴かせていたグループの一つである。が、本アルバムは今一つということで、この後彼等は解散してしまうのですが...
尚、本アルバムは、本国イギリスではチャートインを果たせず、アメリカではBillboardで最高位109位を記録しただけであった。(カナダでも最高位39位でした。)
収録曲は、3曲のボーナス・トラック(後ろの3曲)が追加されて、現在では全14曲となっている。収録曲は以下の通りである。『Jimmie Jones』『Spiders』『Isolated Case』『Civic Hall』『Live At The Marquee』『Daylight Titans』『Johnny's In Love Again』『Can't Talk Anymore』『Lenina』『Silver Machines』『Magnets』『Galleries For Guns』『Jimmie Jones [Single Version]』『Daylight Titans [Single Version]』。
この中からシングル・カットされたのは3曲である。『Jimmie Jones』がイギリスでは最高位44位を記録しているが、それに続く『Isolated Case』と『Civic Hall』はチャートインしていない。ということで、前作からのヒット・シングル『Turning Japanese』の一発屋ということになってしまった。(この曲はイギリスでは最高位3位を記録しているが、アメリカでは最高位36位だったので、「一発屋」と言っても知名度は低いですが...)
お薦め曲はシングル・カットされている『Jimmie Jones』と『Civic Hall』、そして『Can't Talk Anymore』、アルバム・タイトル・ナンバーでもある『Magnets』という所をピックアップしておく。
サウンドの方はポップで聴きやすく、ロックのテイストもあるパワー・ポップと言う感じで、決して悪いものではなかったのだが、第二次ブリティッシュ・インベージョンの時期では、サウンドだけでなくてビジュアル面でも求められるものがあった。この点での主張がなかったことがブレイクしなかった原因の一つと考えられるが、サウンドは'80's初期の聴きやすいものである。機会があれば、一度は耳を傾けておきたいバンドの一つである。
それにしても、第二次ブリティッシュ・インベージョンの時期に登場したイギリスのバンドというのは、本当に勢いがあったが、前年のデビュー・アルバムにあった勢いが無くなっているのがちょっと残念な所でした。
コメント 0