WEIRD AL YANKOVIC『IN 3-D』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1984年に発表された彼の2nd.アルバムである。パロディ音楽家の第一人者として知られている彼であるが、その彼の代表作であるのが本アルバムである。時のヒット曲そっくりのメロディで、歌詞の方をパロっていて、しかもPVの方もオリジナルにソックリにしてあって笑いのネタをたっぷりと散りばめているということで、たっぷりと笑わせてくれるものである。特に、本アルバムには彼の代表曲でもある『Eat It』が収録されていることでも注目のアルバムである。（オリジナルのマイケルも彼の才能を認めて、公認になっている。）また、本アルバムはBillboardのアルバム･チャートで最高位17位を記録している。（年間アルバム･チャートのTOP 100にはランクインしていない。）
収録曲は以下の全11曲である。『Eat It』『Midnight Star』『Brady Bunch』『Buy Me A Condo』『I Lost On Jeopardy』『Polkas On 45』『Mr. Popeil』『King Of Suede』『That Boy Could Dance』『Theme From Rocky XIII』『Nature Trail To Hell』。
この中からは3曲がシングル･カットされていて、それぞれヒットを記録している。特に『Eat It』はBillboardでは最高位12位（年間シングル･チャートのTOP 100にはランクインしていない。）であるが、オーストラリアでは1位を獲得、イギリスでも最高位36位を記録している。続く『King Of Suede』はBillboardで最高位62位、『I Lost On Jeopardy』は最高位81位を記録している。
お薦め曲はやはり『Eat It』ということになるが、基本的にオリジナル曲と聴き比べることが前提であり、そうすることで彼の笑いの壷も分かって楽しい所である。また、彼の得意とするポルカと、当時流行ったメドレー・ヒット曲をネタにした『Polkas On 45』はパロディとしてだけでなく、彼のアコーディオン奏者としての腕の方も知ることが出来るため、お薦めである。それ以外の曲も、オリジナル曲と比較して聴き比べるということにすれば、全てが一度は聴いておきたいお勧め曲である。（筆者としては『Midnight Star』『Mr. Popeil』『Theme From Rocky XIII』というところをそれ以外のお薦め曲ということにしておきますが...）
本アルバムは、パロディの楽しさを味わうことが出来るものであるが、パロディというのは元ネタになる方も広く知られているからこそ「パロディ」として笑いのタネになるものである。（知られていないものであれば、オリジナルという訳にはいかないが、その様な誤った認識もあり得る。）しかも、本アルバムでのパロディ曲の元ネタとなる曲は当時に大ヒットを記録した曲ばかりであるため、時代を映した鏡にもなっている。
ということで、笑いだけではなく、'80's前半のヒット曲を知ることも出来るアルバムであり、そう言う意味では普通のアルバムよりも2倍は楽しめるアルバムである。じっくりと楽しみましょう!
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Rock N' Roll
- 発売日: 1991/03/12
- メディア: CD
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