あり得ない!#9(佐藤二朗主演作) [ドラマ]
物語の構成が余りにも酷いと言うことで一旦は離脱したが、二朗さん出演作となると話は別。やっぱりジロー節が炸裂していて、物語としては面白く纏まっていました。ただ、相変わらず邪魔だったのがストーリーテラーの存在である。これを廃せば、本編があと少し長くなり、より上手く練られてまとめられたでしょうに...
ある田舎の民家に、泥棒が忍び込む。が、そこは通夜の前日だった。泥棒は安置されている棺桶に手を合わせるが、中を見ると空だった。で、安心して家捜しを始めるも、金目のものはない。そんなところに親族たちが帰ってきた。慌てた泥棒は棺桶の中に隠れた。
親族達は色々と話をはじめるが、突然停電して真っ暗になる。蝋燭をつけた親族達は怪談話を始める。泥棒は何とか棺桶から脱出しようとするが、出るに出られない。そんな中、親族達が棺桶の側にやってきて...
とっさに、死人になることにした泥棒だったが、仏さんは女を作って家を飛び出した男ということで、ボロクソに言っていた親族たちだった。
やがて、親族たちの間にも色々あるが、泥棒が屁をこいた。この頃からだんだんヤバくなってくる。さらに、仏さんの娘が戻ってきた。が、彼女は仏さんは寺に預けてきた、と言う。ということは「棺桶の中は誰だ?」ということに。娘は仏さんの頬にビンタ一発。これに「反応した」ということで、今度は頬をつねる。これで泥棒は遂に逆ギレして立ち上がり、泥棒ということを告白、娘を人質にして窮地を脱出しようとする。が、仏さんの母親が現れ、息子が帰ってきたと思い込んで、酒を飲ませる。
その間に警察に通報されて、泥棒さんは...
ジローさんの呟き、屁というネタが活かされていて、ジロー節全開という物語でした。しかも、物色している時は、タンスの引き出しを下からではなくて上から開けて、それを元に戻しているという丁寧さがあったり、「タオルばっかりかよ...」と言ったりしていて、マヌケな泥棒という所がしっかりと描かれている。
親族の方は親族の方で、まだ遺体が届いていないと思っていたら棺桶の中に遺体があったことから、勝手な解釈で進めていく。(家を飛び出して失踪していたことで顔を誰も知らないということを逆手に取っていましたね。)
この物語はキャスティングが良かった(ジローさんと氏家恵もいい味を出していましたね。→「銭形泪・39話」で泪ちゃんと柴田太郎さんを騙したコンビの再来ということでもありました。)から物語の方が面白くなったが、細かい所を見ていくと、やはり色々と甘い所がある。(それらについては省略する。)結局、キャスティングによって救われるということは、役者の個性や力量が救ったということで、脚本や企画自体は失敗だったということでもある。この辺りの反省点が次作の「三代目明智小五郎」(ヒロインは小池里奈)に活かされていればいいのですが...(「三代目明智小五郎」はMBSだけでなくTBSでも放送することになっている。→どうせなら、BS-TBSのあの枠で放送したらいいのに...)
↓本作もDVDリリースするそうです。でも1話30分の11話を合計6枚のDVDにするって、資源の無駄遣いですなぁ...(どう考えても3枚数で十分でしょう...)
わたしたちの教科書 DVD-BOX ~ディレクターズカット完全版~
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- メディア: DVD
ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密 ~銭形姉妹への挑戦状 プレミアム・エディション [DVD]
- 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
- メディア: DVD
コメント 0