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YAZOO『YOU AND ME BOTH』 [音楽(洋楽)]

1983年に発表された彼らの2枚目のアルバムであるが、同時にラスト・アルバムでもある。(何せ、彼らは1981年の結成、1983年の解散である。)後に「エレポップ」と呼ばれることになるシンセサイザーを中心としたノリの良いダンス系のポップなサウンドを'80's初頭に聴かせた男女デュオであり、'80's(後半)の音楽シーンに多大な影響を与えたのはご存知の通りである。また、後にソロ・シンガーとして成功するALISON MOYETがメンバーだったことでも知られている。(もう一人はDEPECHE MODE、ASSEMBLY、ERASUREなどで活動するVINCE CLARKEである。)

'80's中盤以降では氾濫することになるサウンドであるが、'80's前半ではまだ珍しい方であったサウンドであるが、ポップで聴きやすいと言うこともあった大ヒットとなる。本アルバムはイギリスでは1位を獲得し、アメリカでは最高位69位を記録している。(ちなみに、イギリスに於いては、デビュー・アルバムは2位を記録しているので、発表したアルバムが全て全英TOP 2入りをしたことになる。→僅か2枚のアルバムとはいうものの、これはこれで凄いことである。)

収録曲は全11曲であるが、イギリス盤とアメリカ盤では10曲目が違っている。イギリス盤の収録曲は以下の通りである。『Nobody's Diary』『Softly Over』『Sweet Thing』『Mr. Blue』『Good Times』『Walk Away From Love』『Ode To Boy』『Unmarked』『Anyone』『Happy People』『And On』。

尚、US盤では10曲目の『Happy People』が『State Farm』に差し変わっている。

この中からシングル・カットされた曲は『Nobody's Diary』であって、イギリスでは最高位3位を、ドイツでは最高位18位を記録しているが、アメリカではダンス・チャートこそ1位を獲得しているが、BillboardのHOT 100にはランクインしていない。また、『Walk Away From Love』は日本のみのプロモ・シングルとしてシングル・カットされている。

お薦め曲は、シングル・ヒットを記録している『Nobody's Diary』と、『Sweet Thing』『Mr. Blue』『Walk Away From Love』『Unmarked』というところをピックアップしておく。

シンセサイザーを中心にしたサウンドは、'80's中期には当たり前となって、「エレポップ」という言葉が生まれ、音楽のメインストリームになるが、本アルバム発表時には、シンセサイザーもかなり進化してきたものの、まだまだ進化の途中ということであり、部分的にはかなり幼稚な所もある。が、そうやって発展していくことになるのであり、本アルバムにはシンセサイザー・ミュージックの発展の過程が分かることになる。ということで、'80'sの「エレポップ」確立前の黎明期を知る上では貴重なアルバムである。

エレポップがお好きな方も歴史を学ぶと言うことで、聴いておきたいアルバムの一つである。それにしても、彼らが本アルバムで解散せずに、あと数年(=「エレポップ」と言う言葉が生まれるまで)活動していたら、より充実したものになったように思われるだけに...

 

You and Me Both

You and Me Both

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Mute Records
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD

You and Me Both

You and Me Both

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Mute
  • 発売日: 1995/05/01
  • メディア: CD

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