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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その148) [ケータイ刑事]

今回はシチュエーションということで「水槽の魚」をテーマと言うことにします。(単なる「魚」ではなくて「死んだ魚」がいて...ということです。)尚、以前に「観賞魚」と言うテーマで記したことがある(「その86」(2009/1/16付け)です。)が、その増補という意味合いもある。(「ケータイ刑事」からはその時の物語を再び取り上げ、「007」はその時取り上げなかった作品を取り上げます。)で、取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは「・3話」、「007」からは「ロシアより愛をこめて」です。

ケータイ刑事」:「・3話」。「死んだ魚の謎 ~美人作家付き人殺人事件」という物語である。シリーズでも初期の物語であるため、ちゃんと五代さんのコンビも仕方なく組んでいるという所が出ているのだが、今になってみるとそれがまた面白い所にもなっている物語でもある。

有名作詞家・浅沼麗子の自宅で、付き人の片岡ひろみが遺体で発見された。ひろみは麗子の家に同居していて、自分の部屋では海水魚(観賞魚)を飼育していたのだが、死体として発見された時には、水槽と魚が部屋の中に散乱していて、魚も死んでいた。

既に現場に到着していて、事件の捜査を行っていた五代さんは、第一発見者である麗子の証言から、犯人は最近頻繁に現れるストーカーの男と決めつけていて、ストーカーの手配を終えていたことで、既に事件は解決したつもりになっていた。が、あとからやってきたちゃんは、現場を見るといくつかの疑問点を感じ、捜査を開始し、床で死んでいた魚の死亡推定時刻を鑑識・柴田さんに調べさせた。

やがてストーカー男が逮捕されて犯行を自供したという連絡が入った。しかし、ちゃんの推理、ストーカーは関係なく、別に犯人がいると睨んでいた。で、庭でゴミを焼却しようとしていた麗子に迫り、犯人が麗子だと言うことを語り、鑑識結果の出た魚の死亡推定時刻と、麗子が焼却しようとしていたものを証拠として、事件を解いた。すると麗子はちゃんの推理を認めて、ひろみを殺したことを自供した。(尚、自供した男は麗子のファンであって、自ら身替わりとなって嘘の自供しただけであって、犯行は行っていなかった。)

ひろみが飼っていたのは海水魚であったが、魚が苦手な麗子はそんなことは分からず、水槽から海水魚を(水道水を入れた)バケツに移し、水槽から水を抜き、空の水槽でひろみを殴打した。そして水と魚をまき散らしたのだった。で、何食わぬ顔で外出し、帰宅後に第一発見者として通報したのだった。

海水魚である魚は水道水(淡水)の中に入れられたことで暴れ、闘魚のように互いに傷つけ合って傷を負い、死んでしまったのだった。(その後、床にばらまかれた。)尚、ひろみは麗子のゴーストライターであり、最近の麗子の名前で発表したヒット曲は実はひろみの作だった。ということでひろみは次第に態度が大きくなり、要求する金銭もエスカレートしていった。麗子はこのままでは全てをひろみに奪われると思い、殺害したのだった。

魚はバケツの水道水に入れられたことで暴れ、互いを傷つけ合ったが、これはまるで闘魚のように相手を襲ったということであり、そして死んでしまった。当然、その傷が魚の体に残っていたことを愛ちゃんは見逃さず、事件解決のヒントを得ることになった。また、死亡推定時刻が分かったことで愛ちゃんの考えが正しかったことが証明され、魚(の死体)は事件解決のために役立ったということになった。

007」:「ロシアより愛をこめて」。1963年のシリーズ第2作で、初代ボンドの第2作である。また、前作の大ヒットによって本作では製作費が一挙に10倍になったということで、この作品から「娯楽大作」という路線で突き進んでいくことになる。尚、日本初公開時の劇場タイトルは「007危機一発」であった。(「危機一髪」ではなくて「危機一発」である。)

スペクターはの新たな作戦を実行するために、作戦立案者のNo.5・クロンスティーンとNo.3・ローザ・クレッブ、そしてスペクター島の教官であるモーズニーを集めた。ブロフェルドは全員が揃うまでの間に水槽で飼育している闘魚について語る。

複数の闘魚がいるが、その中の1匹は賢くて、互いに傷つけ合っているのを伺っているだけで、先に争っている2匹の内、生き残った勝者が体力を消耗させているので、体力の消耗した勝者に襲いかかって生き残る、という。これは今度の作戦で、イギリスとソ連を消耗させて、その後でその勝者の手元に残った暗号解読機・レクターを奪うという作戦を上手く例えた話でもあった。

で、最終的に1匹の闘魚が生き残った。ブロフェルドは先に敗れて死んだ魚を摘むと、それを自分の飼い猫に餌として与えていて、ネコは死んだ魚を食べていた。

1匹の闘魚は生き残ったが、死んだ魚の方はスペクターの作戦の説明の分かりやすい例え(イギリスとソ連を指している)となったことと、その死んだ魚はブロフェルドの飼い猫の餌として役立ったことになった。

共通点は、水槽内の魚がそれぞれの物語で行われた事件(作戦)を語る上で役に立ったということ、そしてそこで死んだ魚は暴れて互いに傷つけあって死んだと言うこと、死んだ魚はただ死んだだけではなくて他のことに役立ち(「ケータイ刑事」では事件を解くヒントとなり、「007」では猫ちゃんの餌になった)犬死にではなかった、という所である。

相違点は、「ケータイ刑事」では全ての魚が死んでしまったが「007」では1匹だけ生き残ったという所(生き残った1匹は、説明ではスペクターとなるはずだったのだが、実際はボンドがによって作戦が失敗したので、生き残った2匹はイギリスを表すことになってしまいましたけど...)また、「ケータイ刑事」では飼育者が事件で殺されてしまったが、「007」では飼育者(=ブロフェルド)はこの物語では死んでいない。(その時、それを見ていたローザ・クレッブたちはこの物語で死んでしまいました。)

次回は「ある物を使ったシチュエーション」ということで語る予定です。何が登場するのかはお楽しみに。

 

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