ANIMOTION『ANIMOTION』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1984年に発表された彼らのデビュー・アルバムである。'80'sのシンセサイザーを使った明るく楽しいポップス、所謂「エレポップ」であるが、当時としても半ば死語になっていた「ニューウェーブ」系でノリの良いサウンドを聴かせているアルバムである。また本アルバムはBillboardで最高位28位(1985年の年間アルバム・チャートでは82位にランクインしている。)を記録するヒットとなっていて、デビュー・アルバムということではまずまずの成功を得ている。
オリジナル版の収録曲は全9曲であったが、2009年にリマスターされてリイシューされたときに5曲のボーナス・トラック(シングル曲の別バージョン)が追加されて、現在では全14曲が収録されている。収録曲は以下の通りである。『Obsession』『Let Him Go』『Everything's Leading To You』『Turn Around』『Fun Fun Fun』『Tremble』『Holding You』『Run To Me』『Open Door』。(以下はボーナス・トラック)『Obsession [7" Version]』『Obsession [12" Remix Version]』『Obsession [12" Dub Version]』『Let Him Go [7" Remixed Version]』『Let Him Go [12" Club Mix]』。
この中からシングル・カットされたのは2曲で、アルバム・タイトル・ナンバーでありデビュー・シングルでもある『Obsession』がBillboardで最高位6位、イギリスで最高位5位を記録して、1985年のBillboard年間シングル・チャートでも56位にランクインするヒットとなった。続く2nd.シングルの『Let Him Go』はBillboardでは最高位39位、イギリスでも最高位78位を記録している。
お薦め曲は、アルバム・タイトル・ナンバーであり、彼らの最大のヒット曲となった『Obsession』とシングル・ヒットを記録している『Let Him Go』、そして『Everything's Leading To You』と『Open Door』をピックアップしておく。
彼らは1990年に解散し、1996年に再結成して現在に至っているものの、ヒット曲は全て'80'sに発表している。ということで、彼らは完全に'80'sのグループであって、'80'sサウンドの代表的なエレポップ・バンドである。現在では、そのサウンドは確かに陳腐化している所もあるが、当時のシンセサイザーなどは発展途上であったことを考えると、これは仕方のない所でもある。が、逆にこの部分が'80'sらしさを出しているところでもある。
2nd.アルバム以降は勢いを失ってしまい、デビュー曲(アルバム)以降は尻すぼみになってしまったが、こういう所も当時の技術の進歩による音楽の陳腐化の速度が速かった所でもあって、'80'sらしい所である。'80'sサウンドを堪能する際にはマークしておいた方が良いグループの代表的なアルバムである。
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