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ケータイ刑事銭形泪22話(2nd.9話)[裏ネタ編]PART 8 [ケータイ刑事]

銭形泪・裏ネタ編」も今回からは通算では22話となる2nd.9話の「シャーロキアンは知っている ~『赤毛連盟』殺人事件」に突入です。この物語の「裏ネタ編」は過去にPART 7まで記している(2009/4/9、11、12、14、16、18、20日付けで記しています。)ので、PART 8からということになります。今回はサブタイトルにある言葉に関しての補追と言うことで、「シャーロキアン」について、「『赤毛連盟』」について記します。尚、「シャーロキアン」については「・22話(2nd.9話)[裏ネタ編]PART 1」で記し、「・7話[裏ネタ編]PART 2」で加筆した者をベースにして更に加筆し、「『赤毛連盟』」については「・22話(2nd.9話)[裏ネタ編]PART 1」で記したものをベースにして加筆しました。

また、この物語について過去に記した記事については「ここをクリック」してご覧下さい。

シャーロキアン」:英語では「Sherlockian」という。アーサー・コナン・ドイルが書いた小説・シャーロック・ホームズ・シリーズの主人公・シャーロック・ホームズの研究者と熱狂的なファンのことを指している言葉である。但し、イギリスではホームジアン(Holmesian)と呼ばれている。

シャーロキアンの間では、A・C・ドイルの小説「シャーロック・ホームズ」のことを「正典」と呼び、様々な研究が行われている。(例えば、ホームズの年収は?ワトソンのミドルネームは?等)これはキリスト教の聖書研究を意識してのことでもあって、パロディ精神にも満ちたイギリス流のユーモアが表れているところでもある。また、中にはホームズは女性であったと主張する研究まであるほどで、芸能レポーターも顔負けというほど、ありとあらゆることが研究され、様々な説が語られている。また、ホー蒸す・シリーズの多くはワトソンが執筆したという設定のものが多いが、シャーロキアンはワトソンが執筆者と考えているのは常識である。

当然、研究対象はホームズだけに限られるものではなく、ワトソンのミドルネームや結婚について、更にはライバル・モリアーティ教授の論文「小惑星の力学」の内容について、というようなものも研究対象になっている。当然ながら、各作品の舞台となった場所に於いて、凍死せょうした屋敷がどれであるかという研究も盛んに行われている。(この研究で有名なのが「バスカヴィル家の犬」に登場するバスカヴィルホールという屋敷の特定である。)

また、ホームズが「最後の事件」で滝に落ちて死亡したと思われていたが、「空き家の冒険」で帰還するまでの間、何処で何をしていたのかを研究したものや、ホームズ小説の中で事件名だけしか登場しなかった事件の内容についての研究、ホームズを始め登場人物が利用した鉄道路線の特定などは有名な研究として知られている。

一方、シャーロキアンの集まりである組織としては、ホームズの本国のイギリスには「シャーロック・ホームズ協会」という組織がある。(→イギリスのクラブということで、女性は入会できないところが「伝統」を重んじているイギリスらしい所でもある。)最も古いのは1934年に設立されたアメリカ・ニューヨークのベーカー・ストリート・イレギュラーズであり、世界各地にその会は存在している。尚、日本では「日本シャーロック・ホームズ・クラブ」が1977年に設立されている。(これにはシャーロキアンであれば女性であっても入会することが出来る。)

「ケータイ刑事」ではこの物語でちゃんと柴田太郎さんがシャーロキアンであるということが判明したのが最初であり、その影響で高村さんがシャーロキアンになったと言うことが「・2nd.5話」で語られている。但し、ちゃんはホームズには感心が無いということでした。で、ちゃんもシャーロキアンと言うことが「・7話」で語られるが、更にシャーロキアンがいることでしょうね。ただ、ちゃんやちゃんがホームズに対してどのような研究をしているのか、これについても知りたい所です。

尚、シャーロキアンとして知られている人物は作家には多く見られるが、推理小説を書いている作家はともかく、推理小説を全く書いていない作家の中にも多くいる。(小説としてそれだけ面白いと言うことでもある。)また、アメリカの第32代大統領のF・ルーズベルト(唯一の四選した大統領でもある。)もシャーロキアンとして知られている。

『赤毛連盟』」:原題は「THE RED-HEADED LEAGUE」。1891年に発表された「シャーロック・ホームズの冒険」の中に収録された短編作品である。尚、この物語では「赤毛連盟」という邦題タイトルを用いて語られているが、「赤毛組合」「赤髪組合」という邦題タイトルもある。→「League」という単語の和訳の違いということになるが、「League」という単語の和訳で、組織を指すものとしては「同盟」「連盟」「協会」という単語がある。また「組合」を英語にすると「Association」や「Union」という言葉になる。これを考慮すると、筆者は「組合」という言葉を使うよりは「連盟」という言葉を使うべきだと思います。(物語の中に登場するのは互助組合と言うことのできるものであるが、作者のドイルの付けたタイトルの単語を優先するべきだと思います。)

この物語は、作者であるドイル自身も気に入っている作品であって、自薦の作品の中でも第2位に位置づけている作品である。また、本作ではワトソンが結婚しているということで、ホームズとの同居ではないということもある。ということで何かと注目度の高い作品でもある。(ホームズの初心者であれば早い内に読んでおきたい作品でもある。)

簡単なストーリーは、劇中でちゃんが語っているが、概ね以下のようなものである。

1890年のある日、ベイカー街221Bのホームズの元に、ジェイベズ・ウィルソンという赤髪の男が尋ねて来た。彼は質屋の経営者であり、アルバイトとして雇っているヴィンセント・スポールディング(相場の半額で雇うことが出来た者である。)から簡単な作業で高額な収入を得ることができるという話を聞かされ、その話に乗った。その仕事とは、赤毛の人間だけで組織された「赤毛連盟」という組織のものであり、毎日決まった時間(10時から14時)に指定された決められた事務所に行き、そこで大英百科事典を書き写すだけ、というものだった。報酬は高額で、週に4ポンド(年収に換算すると200ポンドとなるが、これは当時の家庭教師の年収の約4倍になる。)にもなるというものであった。彼はその仕事をしていたが、数週間後、「赤毛連盟は解散した」という張り紙が貼ってあって、事務所は閉鎖されてしまった。ということで、彼は赤毛連盟の仕事仲間・ダンカン・ロスの名前を頼りにして調査を行う。しかし何も分からず、ホームズに調査を依頼しに来たのだった。ホームズはこの事件に興味を持ち、依頼を引き受けた。

ホームズは調査を開始する。で、依頼人・ウィルソンの店は銀行と背中合わせになっている建物にあり、しかもウィルソンはそこに住んでいた。「赤毛連盟」というのは強盗グループが銀行に通じるトンネルをウィルソンの家から掘るため、一日中店兼住居にいるウィルソンをそこから遠ざけるためのものであり、赤毛連盟の事務所にウィルソンがいる間にトンネルを掘っていた。解散したのはトンネルが完成したためであった。ホームズの推理によって強盗グループの計画はホームズに知られることとなってしまったのだった。

尚、この作品のトリックは「赤毛トリック」と言われる様になり、ドイル自身も気に入っていると言うことで、後の作品である「三人ガリデブ」と「株式仲買店員」でも使っている。

そんなに長くない作品でもあり、作者自身もお気に入りの作品と言うことなので、読んでおいて損はしない物語である。特に、ホームズ作品をこれから読もうという方には、最初に読む物語にするのもいいかもしれないですね。兎に角この作品は読んでおきたい作品であり、お薦作品でもあります。当然、映像化もされている作品でもあるので、見る機会があれば見ておいて損はしない物語である。

 

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シャーロック・ホームズの冒険 (角川文庫)

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↓この組み合わせは正に「ケータイ刑事」向けということも出来ますね...

名探偵シャーロック・ホームズ  赤毛連盟 まだらのひも (角川つばさ文庫)

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シャーロック・ホームズ 赤毛連盟/まだらの紐 (コミック版ルパン&ホームズ)

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  • 作者: コナン ドイル
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  • メディア: コミック


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