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ケータイ刑事銭形命10話[裏ネタ編]PART 6 [ケータイ刑事]

銭形命」の第10話「美しき脚本家たち ~美脚連殺人事件」の「裏ネタ編」は6回目となる今回で打ち止めです。で、今回は事件の証拠となった江本のノートに絡む事柄から、証拠を再現したことから「再現」について、これのお陰で再現できたことから「筆圧」について、そしてこれによって証拠となったことから「筆跡鑑定」について記します。

また、BS-TBSの本放送時に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。

再現」:再び現れること、再び現すことを言う。英語では「Re-creation」と言う。類義語としては「復元」という言葉がある。(元に返すこと、元の位置、状態に戻すことということで、こちらは元からあるものに対して手を打って元の状態にすることであって、「再現」は元にあったものとは別に現れる、もしくは現すことである。)

「再現ドラマ」というものがあるが、これは起こった出来事(事件など)を伝えるために製作されるドラマである。基本的にはドキュメンタリーということになるが、脚色されていたり、特定の演出が成されていることを考えると、厳密には「再現」とは言えない。ワイドショー番組では定番である。

学問の世界では、「再現」できるかということは重要なことになる。ある事象について、同一要件を整え、再現させることが出来れば、それは理論として成立する。逆に、再現できなければ、何らかの違っている部分があることが考えられるが、それは偶然によるものと判断されて論理的な説明がされないままとなる。科学の世界では再現できることが重要で、それによって様々な理論が成立し、応用利用によって技術の発展が行われてきた。そのため、ある意味では「再現」できること(=「再現性」)が今日の科学の基礎であると言うことが出来る。

筆圧」:筆記具を用いて文字や絵などを書く場合、筆記具を紙面に押しつける力のことである。この力があることで、紙面上に筆記具の軌跡が生じることで、文字や絵などが生まれる。(これが無いと、紙面上に書くことは出来ない。)

使用する筆記具によって筆圧の大きさは異なる。毛筆やサインペン、マジックインクなどのように、液体インクを使って書く場合の筆圧は比較的小さなものとなる。これはインクが液体であるため、紙面に接触するだけでインクが紙に付くためである。尚、このような筆記具を用いて書かれた場合であれば、インクが染みこんでいない限り、この物語のように、そこに記された文字を再現することは難しいことになる。(と言っても、近年ではそれも可能になるように技術が進んできていますが...)

一方、ボールペン、付けペンを用いて文字や絵を書く場合は、液体インクであっても少々事情が異なる。これらの筆記具はある程度の力(=筆圧)をかけることでインクを紙面上に残すため、筆圧が無いと紙面上に書くことは出来ない。また、鉛筆、シャープペンシル、クレヨンなどは、紙面上にこすりつけることで軌跡を残して文字や絵などを記すものであるため、筆圧が無いと筆記することは出来ない。

筆圧が掛かると、紙は局部的に押されることになるため、変形する。その力が大きいほど、下にある紙にも筆圧が及ぶことになる。下の紙にはインクとなるものが無いため、そこには文字などは記されないが、紙面の窪みということでは残る。この窪みに対して何らかの処理を行うことで、上の紙に記された文字などが再現できることになる。(これが今回の物語で行われたことになる。)

手軽に下の紙に残された筆圧による窪みを再現させる方法としては、鉛筆などを用いて、軽い筆圧で紙面一面を塗りつぶすことで、窪みが浮き上がってくることがある。よって、再現させることは比較的容易である。(誰もがやったことがあるでしょうね。)

尚、下の紙に軌跡が残ることを利用したものとして、カーボン紙がある。これは筆圧によって押されることでインクを写すことが出来るため、下の紙にも識別可能な軌跡が残ることになる。

筆跡鑑定」:「筆跡」とは、筆記具を用いて書かれた文字や絵などのことである。(文字通り、筆記具が残した軌跡ということである。)また、「鑑定」とは、物の真偽や良否、または品質を見定める行為のことである。

「筆跡鑑定」とは、紙面に記された文字を鑑定することであって、犯罪捜査に於いては重要なものとなる。元々は、筆跡と性格の関係を研究する学問である「筆跡学」から派生したものであるが、その文字を書いた人の特長を調べることで、容疑者の判断に用いられるものである。(そのため、鑑定結果は証拠として利用されることになる。)

手書き文字は、その人それぞれに特有の特長がある。文字の形態(形)、書かれ方(はね、とめ、崩し方、筆圧など)、癖字、筆順などは、例え同じ文字を書いたとしても、人によって違いが出るものである。この点に注目して、犯罪捜査に応用したものが「筆跡鑑定」である。

但し、筆跡鑑定では、元の文字に対して同じ文字を書かせて、特徴が一致するかを調べるものであるが、指紋のような高精度に人物特定が出来るものではない。というのは、訓練をすることによって、筆跡を誤魔化すこと(「偽筆」という)が可能であるため、同一人物であっても全く別の人物が書いた文字と判断される場合がある。(特徴が全く異なる文字を書くことが出来る、と言うことである。)→そういう要素を取り入れて、文字を書いている時の様子までを鑑定に取り入れて、総合的に判断をしているのですが...

また、筆跡鑑定では、子供のようにまだ安定した文字を書くことが出来ないような年少者であれば、鑑定できないということもある。(ある程度の文字を書くことで、その人の記す文字が固まることで特徴が定まるためである。)→近年では、ワープロ、パソコンの普及で、手書き文字を書く機会が減少していることを考えると、筆跡鑑定に於いてはより難しい時代に進んでいるということになりますね。(が、ワープロなどを使って印刷したものは、全く別の特徴(使用した紙、インクなどから使用機材が分かる。)があるため、別の方法で犯人特定となる証拠にはなり得ますが...)

尚、英語では「Handwrighting Analysis」または「Graphology」と言う。

 

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