BOB SEGER & THE SILVER BULLET BAND『NINE TONIGHT』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1981年にリリースされたライヴ・アルバムであり、彼らとしては2枚目のライヴ盤である。1980年のアルバム「AGAINST THE WIND」が全米No.1の座を獲得したが、その勢いのままで行った全米ツアーを収録したものである。(ボストンとデトロイトでのライヴであって、曲数としては8曲ずつである。)そういうこともあって、本アルバムはBillboardのアルバム・チャートで最高位3位を記録する大ヒットとなり、1982年のBillboard年間アルバム・チャートでも68位にランクインしている。また、イギリスでも最高位24位を記録している。
収録曲は以下の全16曲である。『Nine Tonight』『Trying To Live My Life Without You』『You'll Accomp'ny Me』『Hollywood Nights』『Old Time Rock & Roll』『Main Street』『Against The Wind』『Fire Down Below』『Her Strut』『Feel Like A Number』『Fire Lake』『Betty Lou's Gettin' Out Tonight』『We've Got Tonight』『Night Moves』『Rock & Roll Never Forgets』『Let It Rock』。
本アルバムはライヴ盤であるが、この中から2曲が(ライヴ・テイクの)シングルとしてリリースされている。特に『Trying To Live My Life Without You』はBillboardのシングル・チャートでも最高位5位を記録する大ヒットとなっている。また、『Feel Like A Number』は同チャートで最高位48位を記録している。
お薦め曲は、ボストンでのライヴからは『Nine Tonight』『Hollywood Nights』『Main Street』を、デトロイトでのライヴからは『Against The Wind』『Fire Down Below』『Night Moves』というところをピックアップしておく。
正に絶頂期にあった彼らのライヴということ、更に地元のデトロイトでのライヴは正に興奮の頂点にあるものである。土の香りがする泥臭さも出ていて、彼らとしては脂の乗っていた時期のライヴと言うことも分かる絶品である。
ただ、1つだけ残念なのは、ラストに収録されている『Let It Rock』がLP/カセットに収録されていたものではなくて時間を短縮したものになっているという所である。(LPではこの曲は10分を超えるものであったが、6分ちょっとというものになっている。尚、LPでは2枚組でありました。)収録時間の関係でこのようになったのだが、時間の関係で1、2曲をCD化する際にカットしたというアルバムがあることを考えると、短縮版になっているとはいうものの、収録されているというのは救いと言ったところですね。
日本では今一つ人気が無く冷遇されているところがある彼らであるが、ライヴの良さには定評があるだけに、アメリカン・ロックを堪能するのにはもってこいのライヴ盤である。じっくりと堪能しましょう。
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