ケータイ刑事銭形命11話[裏ネタ編]PART 6 [ケータイ刑事]
「銭形命」の第11話「交響曲第28番多聞調 作品194≪ボム≫ ~世界ペア音楽祭爆弾予告事件」の「裏ネタ編」も6回目となる今回で終了です。で、今回はこの物語の対決で課題曲となった「トッカータとフーガ」について、「交響曲第5番 運命」について、「カルメン」について、そして犯人ペアがこれを演奏していたことから「葬送行進曲」について記します。
また、BS-TBSの本放送時に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「トッカータとフーガ」:近代音楽の父と呼ばれるドイツのヨハン・セバスチャン・バッハ(JOHANN SEBASTIAN BACH)が作曲したオルガン曲である。数多い彼の作曲した曲の中でも最も有名な曲の一つであり、人気の高い曲でもある。また、バッハの曲としては初期の曲の一つである。
曲としてはそれほど長い曲ではなくて10分程度ということもあって、聴きやすい。また、バッハのオルガン曲の中では比較的演奏しやすい曲ということで、オルガン曲の代表的な一曲として、よく演奏される曲でもある。
ちなみに、「トッカータ」とはバロック期に盛んに用いられた楽曲形式の一つであって、鍵盤楽器ならではの特徴がある。また、即興的な楽曲でもある。16世紀後半以降に登場し、バロック期にはイタリアやドイツでたいへん好まれて流行した。
また「フーガ」は遁走曲とも呼ばれ、1つの主題を他の声部が追いかけるように自由に模倣して、複雑に絡み合うように展開された曲である。バッハはフーガの大家として知られていて、「フーガの技法」はバッハによって完成されたものとして知られている。
但し、この曲はバッハの作ではないという説もある。というのは、バッハの自筆の楽譜が残っていないことや、バッハの他のフーガには見られない独特の書法であることをその根拠としている。(その説では、この曲はバッハの作ではないと結論づけている。)
「交響曲第5番 運命」:ドイツの作曲家・ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(LUDWIG van BEETHOVEN)が作曲した9つの交響曲の中の5番目の交響曲であって、日本では「運命」または「運命交響曲」と呼ばれている。(但し、この名称は正式な曲名ではない。)クラシック音楽の中で最も有名な曲の1つであって、全曲を聴いたことは無くても、有名なフレーズ(「ジャジャジャジャーン♪」)は誰でも耳にしたことがあるでしょう。
1807年から1808年にかけて作曲され、1808年末になって初演となったが、当時は「交響曲第6番」とされた。(その時「交響曲第5番」とされたのが現在は「交響曲第6番」とされている「田園」であった。これは同じ演奏会で「田園」と「運命」が初演となったが、「田園」の方が先に演奏され、「運命」が後から演奏されたためでもある。→現在では第5番と第6番が入れ替わることになって、「運命」が第5番、「田園」が第6番となっている。)
尚、この有名過ぎる名曲が、2010/5月末時点(ファイルNo.065まで)で「名曲探偵アマデウス」で取り上げられていないが、いずれは取り上げられることでしょう。
「カルメン」:フランスの作曲家・ジョルジュ・ビゼー(GEORGES BIZET)が作曲したオペラ「カルメン」の曲(初演は1875年)のことである。原作は1845年に刊行されたプロスペル・メリメの小説であり、そのオペラ化の溜めに作曲された曲である。オペラは全4幕で、時間としては2時間40分に達する大作である。音楽と音楽の間を台詞でつなぐというオペラ・コミック様式の曲である。
1875年のパリでの初演の時は不評であったが、後に台詞の手直しがされて上演されると、人気が出て、現在ではオペラを代表する人気作品の一つになっている。(オペラとしては、これをベースにして舞台を置き換え、曲の方も変更を加えたミュージカル作品「カルメン・ジョーンズ」が生まれているが、このことからも人気が高いことがわかる。)
全4幕のオペラで使用される曲であるため、多くの有名な曲がある。また、有名なフレーズは色んな所で使用されていて、日本ではかつて「親子丼」のCM曲として使われていたことから、一部の世代の間では、「親子丼のテーマ」として認識されているほどである。また、「カルメン」は映画化されているが、それでの使用は当然であるが、「カルメン」とは関係ない映画作品(例えば「がんばれ!ベアーズ」など)でも使用されている。
「葬送行進曲」:「葬送行進曲」と呼ばれている曲はいくつかあるが、一般的にはポーランド出身のショパンが作曲した「ピアノソナタ第2番(変ロ短調 作品35)」の第3楽章の葬送行進曲のことを指している。(ショパンの曲は、正確には「葬送行進曲」というタイトルではないが、「葬送」または「葬送行進曲つき」というタイトルの邦画名前が通っているのが現状である。)
この曲は2010/3/29が初放送となった「名曲探偵アマデウス」のファイルNo.060で取り上げられていて、地上波(総合テレビ)でも2010/4/30深夜に放送されたばかりである。→有名な第3楽章についての解説もたっぷりと行われている。
「ピアノソナタ第2番」は1839年に作曲された曲であるが、第3楽章の「葬送行進曲」の部分は、全4楽章あるの楽章に先立って、1837年に作曲された曲である。また、有名な行進曲部分とトリオ、そして行進曲へという構成であるのだが、行進曲の部分が余りにも有名であって、トリオの部分は意外と知られていない。→何せ、第3楽章の行進曲のメロディは、余りにも有名になっていて、ゲームなどでも使われているほどである。
ショパン以外の「葬送行進曲」としては、ベートーベンの「交響曲第3番 英雄」の第2楽章や、ベートーベンの「ピアノソナタ第12番」の第3楽章が有名であるが、モーツァルト、ベルリオーズ、メンデルスゾーン、アルカン、ワーグナー、グリーグ、マーラー、フォーレ、エルガー、エッケルト、ウォルトン、ブリテン、という作曲家たちの曲がある。
- アーティスト: ベートーヴェン,カラヤン(ヘルベルト・フォン),ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2007/09/05
- メディア: CD
- アーティスト: スウィトナー(オトマール),ベートーヴェン,クノーテ(ディートリヒ),ベルリン・シュターツカペレ
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- 発売日: 2005/06/29
- メディア: CD
- アーティスト: カラヤン(ヘルベルト・フォン),ビゼー,フロシャウアー(ヘルムート),ピッツ(ヴィルヘルム),ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
- 出版社/メーカー: BMG JAPAN
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- アーティスト: フルトヴェングラー(ウィルヘルム),ベートーヴェン,ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
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- メディア: CD
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