CABARET VOLTAIRE『MIX-UP』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1979年に発表された彼らのデビュー・アルバムである。彼らは、パンクの嵐が吹き荒れたイギリスで、パンクの流の中に揉まれながらもノイズ/インダストリアルというジャンルで不動の地位を築き上げることになるが、そんな彼らの記念すべきデビュー・アルバムである。しかし、当時はメジャーではなくてインディーズでの活動を続けていたこともあって、(後に知られるようになるが)当時の彼らは殆ど知られていない存在であったのもまた事実である。本アルバムもイギリスのインディーズ・チャートでこそ最高位12位を記録しているだけであった。
収録曲は以下の全9曲である。『Kirlian Photograph』『No Escape』『Fourth Shot』『Heaven And Hell』『Eyeless Sight [Live]』『Photophobia』『On Every Other Street』『Expect Nothing』『Capsules』。
これらの中からシングル・カットされた曲はなく、当時の彼らはアルバムとシングルとは完全に別物としていただけに、彼らのサウンドをまとめて聴くことが出来るという形になった本アルバムは、一部の間では非常に歓迎されたものとなったのは言うまでも無い。
お薦め曲はTHE SEEDSのカヴァーである『No Escape』と『Kirlian Photograph』『Heaven And Hell』『Photophobia』『Expect Nothing』という所をピックアップしておく。また、1曲だけ収録されているライヴ・テイクもなかなかのものである。
彼らがメジャーになるのは本アルバムから更に3、4年ほどの時間がかかることになるのだが、メジャーになったことでインディーズ時代の本作にも再び陽が当たったというのは嬉しい所である。メンバーの誰もが若くてぎらぎらとしていた時代の本アルバムはまた違った意味でも楽しめるアルバムである。(但し、インディーズまではどうも、という方もいるでしょうけど...)
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