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ケータイ刑事銭形雷2話[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]

銭形雷・裏ネタ編」も今回からは第2話の「JホラーVS SAYURI ~ニッポンの幽霊は怖いョ!殺人事件」に突入です。今回はサブタイトルにある言葉から「Jホラー」について、映画タイトルである「SAYURI」について、そして「幽霊」について記します。尚、「幽霊」については「・30話(2nd.17話)[裏ネタ編]PART 2」と「・27話(2nd.14話)[裏ネタ編]PART 2」で記したものをベースにして加筆しました。

尚、BS-iの本放送時に記した記事は2006/1/9付けで、MBSでの放送時に記した[改訂版]は「ここをクリック」(ここにはBS-i本放送時に記した記事へのリンクもあります。)してご覧下さい。

Jホラー」:「J」は日本を意味する「JAPAN」の頭文字である。日本映画の中のホラー作品のことである。「ジャパニーズ・ホラー」と言うこともあるが、省略した形である「Jホラー」と呼ぶのが一般的である。

ホラー映画の歴史は古く、サイレント映画の時代からあるものであり、日本でも同様に、古くからあるジャンルである。特に1960年代には日本古来からの怪談を映画化した作品がいくつか生まれている。しかし、それらの時代の作品は恐怖を味わうことの出来る作品であるが、物語としてはハッピーエンドというものが多かった。1970年代前半のオカルト映画のブームの頃から、ハッピーエンドではなく、最後まで恐怖体験の出来る作品が登場した頃から状況が変わってきて、日本のホラー映画でも1980年代になると、恐怖を味わうことを強くした作品が生まれるようになり、従来のホラー映画とは一線を引いた新たなホラー映画とされ、「ジャパニーズ・ホラー」と呼ばれるようになる。

特に1990年代になると、新たな映像作家が新しいホラー映画を生み出していき、「ジャパニーズ・ホラー」または「Jホラー」として定着するようになる。そして21世紀になると、Jホラーは海外でも高く評価されるようになって、清水崇監督の「呪怨」がハリウッドで清水監督によってリメイクされ、大ヒットを記録した。また、日本でヒットした「リング」もハリウッドでリメイク作品が作られ、ブームとなった。

Jホラーの特徴は、60年代の日本のホラー映画は日本の古来から伝わる怪談話が殆どであって、時代劇が中心であったが、Jホラーは基本的に現代劇であって、身の回りにある身近なものを通しての恐怖が描かれている作品が多い。

ちなみに「怪談新耳袋」もJホラーの一つであり、複数の劇場版が製作されていて、海外でもヒットを記録している。今年の秋には久しぶりの劇場版の新作(劇場版としては第4弾となる)「怪談新耳袋 怪奇」が準備されている。(主演は真野恵里菜)

SAYURI」:2005年のアメリカ映画である。(ホラー映画ではありません。)アーサー・ゴールデンのベストセラー小説「さゆり」の映画化作品である。ハリウッド映画であるが、日本と中国の俳優たちも多く参加している作品である。また、2005年のアカデミー賞で6部門に渡ってノミネートされて、その内3部門(撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞)を受賞している。(受賞できなかったのは作曲賞、音響編集賞、音響調整賞である。)とは言っても、主要部門でのノミネートではなく、作品を盛り上げる領域でのノミネート/受賞であるため、主要部門を受賞した作品とは格が違いますけど...

作品データを記しておくと、時間は146分、原作はアーサー・ゴールデン、製作はスティーヴン・スピルバーグ、ルーシー・フィッシャー、ダグラス・ウィックの3人、監督はロブ・マーシャル、脚本はロビン・スウィコード、ダグ・ライトの2人、撮影はディオン・ビーブ、衣装デザインはコリーン・アトウッド、音楽はジョン・ウィリアムスである。そして出演は、チャン・ツィイー、渡辺謙、ミシェル・ヨー、役所広司、桃井かおり、工藤夕貴、大後寿々花、ケネス・ツァン、コン・リー、ツァイ・チン、ケイリー・ヒロユキ・タガワ、ランダル・ダク・キム、テッド・レヴィン、ポール・アデルスタイン、ユージニア・ユアン、カール・ユーン、シズコ・ホシ、伊川東吾、マコ、たちである。

9歳で花街に売られた少女の数奇な運命を描いた作品であり、芸者となって花開いていく姿を描いた物語である。

ヒット・メーカーのスピルバーグが製作としているだけでなく、オスカー監督のロブ・マーシャルが監督を務めている。また、中国映画界のスターであるチャン・ツィイー、コン・リー、日本が生んだハリウッド・スターの渡辺謙、香港映画界のアクション・スターでボンドガールでもあるミシェル・ヨーという顔ぶれも豪華である。また、日本を代表する役所広司、桃井かおり、ハリウッド・デビュー作でもある。

2時間半弱という長尺の作品であるが、一度は見ておきたい作品である。

幽霊」:日本の民間信仰で、人間が死んで肉体が消滅した後でも、現世に未練や恨みを持っているために成仏できず、浄土に行くことが出来ない魂が、姿と声を持って因縁ある人の前に出現するもの、と定義されている。しかしその存在は科学的には証明されていない。しかし、現在まで「怪談」という形で数多く語り継がれている。(幽霊の姿は、基本的には生前の姿と同じであるが、足がないというものが一般的である。)

また、それ以外でも、死者の魂、おばけ、という意味でも使われていて、これらから派生した意味としては、「実体を持たず、名前だけ存在しているものの頭に付ける接頭語としても使われている。(例えば、幽霊会社、幽霊部員、幽霊会員などはこのようなして生まれた言葉である。)

死者が現世に姿を現すという考えは、洋の東西を問わず、古来からあるものである。そのようなものを西洋では「Ghost」と呼んでいる。しかし西洋では幽霊屋敷、幽霊船、などのように、人間以外のもの(物)に魂が宿ったというものが多く、死者が生前の姿で現れる、というものは意外と少ない。(死者が現れるというものは、西洋では妖怪の類の方が多くなっている。)→この点が日本とは違っている所である。(東洋では、ものに宿るのではなく、生前の姿で直接現れるというものが多い。)

日本の幽霊では、そのイメージとしては、乱れた髪(長髪が一般的)、頭には三角頭巾(「天冠」と言う。)、足が無く、白装束である、というのが定着している。また、イメージとしては「女」というのが一般的である。これは江戸時代の浮世絵に記されたものであって、それが現代まで受け継がれている間に、広く浸透したためである。尚、江戸時代以前の幽霊には足があったとされている。(ちなみに、西洋の幽霊は足があるのが一般的であり、足がないというのは日本徳有の幽霊である。)

その「足がない幽霊」は、18世紀(江戸時代中期)の絵師・円山応挙(円山派の祖)が最初に記したとされているが、それ以前に足がない幽霊の絵は記されているので、これは間違った通説である。(彼の幽霊画が余りにも有名であって、広く知られることになったため、誤解されたということである。)

江戸時代には、百物語という形で怪談話が各地で語り継がれていて、ブームにもなっていた。(「怪談新耳袋」の原作である「新耳袋」は江戸時代に「耳袋」という怪談話集を参考にして、原題の怪談話を集めたものであるが、「耳袋」も江戸時代の百物語の一例である。)そしていくつかの怪談が生まれている。(「雨月物語」「牡丹燈籠」「四谷怪談」などは余りにも有名である。)そして、1825年7月26日に江戸・中村座という芝居小屋で「東海道四谷怪談」が初公演されるようになり、芝居の世界でも幽霊が登場するようになった。現在では、これにちなんで、7月26日を「幽霊の日」ということになっている。(但し、1825年と言うと、旧暦であったので、現在の新暦では7/26ではないのですがね...→1825年というと、岩倉具視が生まれた年でもある。)

また、日本の三大怪談として知られている「四谷怪談」(「東海道四谷怪談」)、「皿屋敷」(「播州皿屋敷」または「番町皿屋敷」)、「牡丹灯篭」にも幽霊は登場するが、「四谷怪談」と「皿屋敷」は怨念を残して死んだ女性が亡霊となって現れて、という物語であるが、「牡丹灯篭」は恋する男に焦がれ死にした女の亡霊と人間(男)との恋を描いたものである。よって、幽霊の全てが人間に対して恨みを晴らそうというものではない。また、数多くの幽霊が映画としても描かれていて、幽霊にも善悪がいる。日本映画では「四谷怪談」や「皿屋敷」のような幽霊が登場する作品が多いが、西洋では「牡丹灯篭」のような幽霊を描いた作品が多いという傾向がある。(例えば、1987年の香港映画「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」(ジョイ・ウォン(幽霊役が当たり役となり、他にも幽霊を演じた作品があることでも知られている。)主演)とその続編(「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー2」(ジョイ・ウォン主演)は1990年、「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー3」(ジョイ・ウォン主演)は1991年)、アニメの「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー スーシン」(1997年)、1990年のアメリカ映画「ゴースト ニューヨークの幻」(デミ・ムーア主演)などが該当する。)→幽霊の怖い話も良いが、たまには後者の心温まる幽霊が登場する作品も見てみましょう。一般的に「幽霊」は恐怖の対象となっているが、少しはそうではなくなっていくことでしょう。

 

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