THE CLASH『THE CLASH』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1977年に発表された彼らのデビュー・アルバムである。邦題は「白い暴動」というタイトルであった。パンク・ムーブメントの中心的な存在として知られる彼らであるが、彼らのサウンドはパンク・ロックの枠に収まらない幅広いものを包括していた。そんな彼らの衝撃のデビュー・アルバムである。
尚、本アルバムはイギリスで最高位12位を記録している。また、1977年当時はアメリカではリリースされず、アメリカでの発売は1979年になるが、収録曲の一部が異なっていて、曲順も違った再編集が行われているのは有名な話である。アメリカでは1979年になってBillboardで最高位126位を記録している。(当然、イギリス盤がアメリカにも輸入されていたことで、チャート成績が伸びなかったとされている。)日本では1977年にUK盤と同じものがリリースされ、1979年にジャケットを変えて「パールハーバー'79」のタイトルでアメリカ盤もリリースされている。
ということで、UK盤とUS盤それぞれ収録曲について記しておく。1977年リリースのイギリス盤の収録曲は以下の全14曲である。(A面に8曲、B面に6曲でした。)『Janie Jones』『Remote Control』『I'm So Bored With The U.S.A.』『White Riot』『Hate & War』『What's My Name』『Deny』『London's Burning』『Career Opportunities』『Cheat』『Protex Blue』『Police & Thieves』『48 Hours』『Garageland』。
一方、1979年にリリースされたアメリカ盤の収録曲は以下の全15曲である。(A面が8曲、B面が7曲であった。)『Clash City Rockers』『I'm So Bored With The U.S.A.』『Remote Control』『Complete Control』『White Riot』『(White Man) In Hammersmith Palais』『London's Burning』『I Fought The Law』『Janie Jones』『Career Opportunities』『What's My Name』『Hate & War』『Police & Thieves』『Jail Guitar Doors』『Garageland』。
シングル・カットされたのは、イギリスでのアルバムリリースに沿った1977年に『White Riot』と『Remote Control』がリリースされている。前者はイギリスで最高位28位を記録しているが、後者はチャートインしていない。また、イギリス盤のアルバムに未収録であるがアメリカ盤のアルバムに収録されている『Complete Control』(イギリスで最高位38位)が1977年に、『Clash City Rockers』(イギリスで最高位35位)と『(White Man) In Hammersmith Palais』(イギリスで最高位32位)が1978年に、『I Fought The Law』(英米共にチャートインせず)が1979年になってシングル・カットされている。
本アルバムは、パンク・ロックの雄であるTHE CLASHのデビュー・アルバムということで、'70's後半のロックを聴く上では欠かすことの出来ないアルバムであり、誰もが一度は聴いていて、しかも多くが語られているので、ここでお薦め曲を記す必要もないでしょうから、それは省略する。(少なくとも、'70'sのブリティッシュ・ロックを語る場合、更に'80's初頭の第二次ブリティッシュ・インヴェージョンに触れる場合には本アルバムを聴いていないと語る資格は無い。)
リリースから30年以上の歳月が流れているが、現在でも当時のエネルギーの高さを知ることが出来るアルバムであり、しっかりと聴いておきたいアルバムであることに変わりはない。
ところで、コアなファンであれば、本アルバムはUK盤とUS盤の両方を、しかもUS盤については日本リリースの別ジャケットのものまで含めて3枚は持っていたことでしょう。LPの時代ではよく聴いているとレコードの劣化もあったため、複数枚所有のメリットはそれなりにあったのだが、CDの時代になると、取り扱いに注意していればDISC劣化ということが原理的に無いということ、また、近年では何かとボーナス・トラックが追加されていること、から、ジャケットについても一工夫してくれたらいいのですがね...
↓UK盤
↓US盤
コメント 0