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三代目明智小五郎~今日も明智が殺される#10[Final] [ドラマ]

「終わりよければすべてよし」という言葉があるが、その言葉とは完全に逆になってしまったということで、もっと細かい所まで気を配って欲しかったという不満点だけが残った作品でした。やっぱりここのところのドリマックスは詰めが甘いが、本作でもそういう所を露呈していましたね。

前回で様々な謎が全て明かされたこともあって、最後はその後日談というものである。が、明智が死なないということで、本作のポイントのなる所を捨てている限りは、やっぱり盛り上がらない。前回で「もう甦ることは出来なくなった」としてしまったことが最終回の幅を狭めていたが、やっぱりこれによって自分の首を絞めてしまったミスとなってしまいました。

最大のミスは、三代目怪人二十面相の本名が「たなかよしお」だったという所である。(初代)怪人二十面相の本名は「遠藤平吉」である。がどうして「たなか」になるのですかね。こういう所は本作の根幹を自ら否定していて、設定ミスも甚だしい所である。明智小五郎の方は、二代目が「明智大五郎」、三代目が「明智中五郎」ということで「明智」を受け継いでいるだけに、二十面相の本名は明かな設定ミスである。(「遠藤大吉」「遠藤小吉」「遠藤並吉」「遠藤上吉」など、いくらでも考えられるということである。)→先代で怪人を廃業しているとか、結婚していて妻と子供がいるというのは全く問題ない。尚、三代目二十面相が婿養子となって苗字が変わったというのならば、二十面相の妻が実家に帰るという所はおかしいことになるだけに、どう考えても設定ミスでしかない。どうしてこういう拘りがないのか、製作スタッフの姿勢に疑問を持つところである。→これによって、今までの面白さも全て吹っ飛んでしまった。

更に、黒塗りの郵便ポストが登場したが、郵便ポストの歴史を紐解くと、明治初期に日本で最初に登場した「郵便ポスト」は木箱であり木目色だったが、明治5年に「黒塗柱箱」と呼ばれる黒色の郵便ポストが登場している。(現在のような赤色のポストは1901年になって登場している。)よって、黒塗りポストは事件と言うことも出来るし、昔に回帰したものと言ってしまえば事件とは言えなくなってしまう。

物語は、前回の爆弾事件を解決したことで、明智は有名になり、仕事の方も次々と舞い込むようになっていた。しかし、その仕事とは探偵としてではなく、タレントとしてだった。小林少女はマネージャーとして明智の仕事を仕切っていた。

一方、二十面相の方は、会社をクビになり、妻には実家に帰られていた。(この部分で二十面相の本名が明らかになって、そこからはもはやどうでも良くなった。)

その後、町では様々なもの(郵便ポスト(歴史的に振り返ると、明治初期に登場した郵便ポストは「黒塗柱箱」と呼ばれた黒いものであり、現在のような赤いポストが登場したのは明治30年代、則ち20世紀になってからのことである。)、ボウリング場の看板のピン、東大の赤門など)が黒く塗られるという事件が起こる。しかも、現場には明智のグッズが落ちていた。で、明智に容疑の目が向けられ、高田刑事の協力で事件に挑むことになる。

まもなく、大量に黒のペンキを購入している男が分かり、それは二十面相だった。次の予告状からその場所を特定した明智がその場所(建設中の東京スカイツリー)に向かうと、二十面相がいた。

が、明智は二十面相を捕まえに来たのではなく、「すんでのところで、逃げられに来たんです」と言った。要するに名探偵にはライバルの存在が必要で、明智は二十面相に助けられたことを変えそうとしていたのだった。

で、バカなことをやり続けるということで、明智が四代目怪人二十面相に、二十面相が四代目明智小五郎になって、探偵ごっこを始め、小林少女はそれに付き合っていた。

全10話の内、後ろの2つが余りにもボロボロであり、この2つはお蔵入りにしてしまうべき酷さでした。それまでは実質的な主役であった小池里奈のコスプレをはじめとしてお楽しみがあったのに、結局は「終わり悪ければ全て悪し」(野球で言うと、9回表終了時に9-1ぐらいでリードしていたのに、9回裏でボロボロになり、最終的に9-13でサヨナラ負け(9-9からサヨナラ満塁ホームラン)をくらったようなもの、サッカーで言うと、後半ロスタイムに入るまで3-1でリードしていたのに、ロスタイムの2~3分の間にオウンゴールをはじめとして4点ぐらい取られて3-5で負け、ゴルフで言うと、17番ホール終了時までトップにいたのに、最終ホールでOBの連発をして、数十打を叩いて、最終的に最下位に沈んだようなもの)ということで、凡作で終わってしまった残念な作品でした。(小池里奈のコスプレも物語の基本設定の酷さ、拘りのなさによって撃沈してしまった...)

強いて最終回で良かったことというと、東京スカイツリーが建設中という所ですかね。これによって本作の製作時期が後々でも特定できるということになり、「TVは時代を映す鏡」ということを改めて証明したということぐらいですかね...

で、後番組の予告があったが、そちらはどうでもいいですなぁ。(たった15秒の予告だけで、棒と分かってしまうような主役では、結果は分かりきっている...)

 

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↓スタッフは読み直してもらわないと...

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