CHRISTINE PERFECT(CHRISTINE McVIE)『CHRISTINE PERFECT』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1970年に発表された彼女の初めてのソロ・アルバムである。彼女というと、何と言ってもFLEETWOOD MACの一員として有名であるが、彼女のキャリアはCHICKEN SHACKから始まり、それを脱退してソロとなり、FLEETWOOD MACのJOHN McVIEと結婚し、FLEETWOOD MACのメンバーになるのだが、本アルバムはCHICKEN SHACKを脱退してからFLEETWOOD MACに加わる段階で録音されたアルバムである。そのため、名義は(結婚で)名前が変わる前の「CHRISTINE PERFECT」ということになっていて、セルフ・タイトルということになる。彼女はソロ・アルバムを発表したものの、ソロとしての活動を続けることはせず、FLEETWOOD MACに参加して音楽活動をつづけていくことになるだけに、「幻のアルバム」ということの出来る貴重なものである。(彼女の2nd.ソロ・アルバムは1984年に発表ということになるので、正に「幻」である。)
収録曲は以下の全12曲である。『Crazy About You Baby』『I'm on My Way』『Let Me Go (Leave Me Alone)』『Wait And See』『Close To Me』『I'd Rather Go Blind』『When You Say』『And That's Saying A Lot』『No Road Is The Right Road』『For You』『I'm Too Far Gone (To Turn Around)』『I Want You』。
この中からシングル・カットされた曲はなく、アルバムの方もヒットを記録していない。尚、FLEETWOOD MACのカヴァー曲というのは、F. MACファンであれば曲名を見たら直ぐに分かるでしょうが、『When You Say』です。
お薦め曲は、『Crazy About You Baby』『Wait And See』『Close To Me』『For You』『I'm Too Far Gone (To Turn Around)』『I Want You』という所をピックアップしておく。尚、F. MACのカヴァー巨である『When You Say』は聴き比べをするということだけはしておきたい所である。
サウンドは当時のFLEETWOOD MACに繋がる所があって、ブルース・ロックをベースとしたものであり、彼女のボーカルを前面に出したボーカル・アルバムというものに仕上がっている。雰囲気としては初期のF. MACのような所もあるが、それ以上に女性シンガーとしての彼女を前面に出していることで、じっくりと聴かせるアルバムとなっている。
シングル・カットされた曲がないことも彼女はF. MACのメンバーとして活動を始めることになるため、完全に忘れられたアルバムという形になってしまったが、なかなかどうして、聴かせてくれる佳作アルバムである。F. MACのファンであればチェックしておきたいところであるが、F. MACに関係なく、一人の女性シンガーのアルバムとしても悪くないものであるだけに、女性ボーカル・アルバムとして聴いてみるのも宜しいかと...
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