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MM-9 -MONSTER MAGNITUDE-#3 [ドラマ]

今回は、またもipadアプリに関する字幕が出たということで、やはり土曜深夜のBS-TBSでの放送版との合成が必要ですね。(結局、Appleの審査遅れで変な形になっていたが、こちらの方は諦めなかったのですね。が、Appleのことだから、特に内容描写のことでも色々とイチャモンを付けそうで、それをクリアするためには、作品の描写がマイルドになり、暴力的なシーン(怪獣の街の破壊を含む)は排除ということでしょうね...)→実験的な試みということでは悪くないものの、内容的な制約が付くことで、当たり障りのない表現になっちゃいそう...

今回の物語は、ごく普通の日常業務の延長線上にある内容で、SFチックな設定の物語であるのに、現実的な所を強調する形で描かれていて、物語としては面白いものでした。が、派手な所が一切なく、ドラマとしては特に盛り上がりの無いものであって、怪獣を期待する輩には「期待外れ」という烙印が押されることになってしまったでしょうね。→本作のテイストは「ウルトラQ(特に「dark fantasy」)」であり、製作委員会を採用しているものの、MBSが中心となった製作スタイルで、原作小説の内容を考えたら、怪獣が暴れる様な作品になると考えているのは妄想以外の何者でもないですからね...

普段の業務が続いている気特対。そんな中、「現場の女性たち」という特集で女性誌の取材が入ることになる。また、その日は中学生の記者による見学会&取材も入ることになっていた。室町課長は中学生記者の取材の対応を部長から命じられるが、引率の教師が期待していたのとまるで違うタイプの容姿だったことで、その対応を灰田に押しつけた。中学生たちは次々と質問をして、灰田は答えるが、うんざり気味になっていた。

その頃、さくらは女性誌の取材で、担当車両の所で写真撮影やインタビューを受けていた。

そんな中、いつもの日常業務で、ネット上、観測地点などのありとあらゆるMに関する情報の監視をしていた中に、三陸沖でMの予兆らしきものが見つかった。ということで、「待機」状態に格上げされて、一気に緊張感が走る。それがMだった場合、ぐずぐずしていたら何らかの被害が出ることになってしまうためだった。で、現場海域の確認をと言うことになるが、気特対にはヘリコプターもなく、現場の確認作業は海上保安庁に託すしかなかった。これに対して中学生達は「あり得ない」を連発するだけだった。→こんな所に、トータルとしては失敗作に終わった前々作のオムニバス・ドラマ「あり得ない」を意識しているのかも...(「あり得ない」シチュエーションのドラマということではコンセプトが一致している...)

それにしびれを切らした朏が机を叩き、一喝し、静かになる中学生達。そして外に追い出されることになった。が、廊下から気特対メンバーの対応をかじりついて眺めていた。

やがて、海上保安庁からの報告が届くが、Mらしき存在は確認されることはなかった。で、「待機」は解除された。

今回の予兆について、朏はミンククジラなどの海洋生物ではなかったのかと考えるが、久里浜部長は何処かの国の潜水艦ではないかと考えていた。そんな中、室町は、待機が解除されたら連絡して欲しいと頼まれていた助成しの取材記者に連絡を入れ、朏にその対応をさせることにしたのだった。

怪獣が登場する某連続ドラマでは、何でもかんでも怪獣が出現した、ということになるのだが、現実の日常生活に近い所を描いた本作では、M(=怪獣)の登場というのは少ない。しかし「万一」という場合に備えた対応を行っているということで、怪獣が登場する作品よりも現実感がある。しかも、本作では公務員が対応しているということで、その日常業務がどういうものなのかを描いたり、マスコミ対応を描いたりということで、なかなか面白い所を描いていましたね。しかも、気特対のメンバーは一切表(=現場)に向かうことなく、いつもの業務を行っている室内だけを舞台にしているというのも、リアリティを感じる所でした。(久里浜部長がタバコを吸いに屋上に行っていたというのも、最近の嫌煙運動の広がりを考えると、やたらとリアリティがありましたし...)また、物語の舞台を室内だけに留めたということで、製作費も抑えられるということで、この点でも十分な工夫があったと言うことが出来る物語でした。

ただ、怪獣が登場することを期待している輩に取ったら「つまらない」ということになるのも確実であるが、そういう輩は本作のターゲットを理解していないということで、退場を促した物語だったと解釈出来る物語でもありました。(だからこそ、筆者は本作のレヴューを「特撮」ではなくて「ドラマ」に分類している。)そういうい意味で、日常業務(しかも「Mではなかった」という結末)のごくありふれたことに終始したのは良かったですね。

ただ、民間企業ではなく、公務員らしいところをもう少しシニカルに描いても良かったように思ったのと、演出に工夫をして、ワンシーンノーカットに近い形のも語りにしても、面白くなったように感じました。

尚、今回は及川中監督だったが、1&2話の古厩監督からの流れということでは、「銭形愛・21話」が古厩監督からのリレーということになるが、その時も舞台は室内に絞った物語ということで、上手くまとめた物語だったのを思い出しました。(ただ、「ケータイ刑事」の場合は製作費低減のために室内シーンが多く、シーン数も減らしているという工夫があるのですが...)

次回は、気特対のオブザーバーの案野が登場する物語で、今回のような室内だけを舞台とした物語ではなく、さくらと共に何かしてくれそうな物語です。

 

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