EDDY GRANT『CAN'T GET ENOUGH』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1981年に発表された彼の4枚目のアルバムである。また、ガイアナ出身の彼のアルバムとしては初めて外国(イギリスとニュージーランド)でチャートインを記録したアルバムとなった。(シングルは初めてのチャートインではない。)そして翌年に発表する次作からは全英No.1ソングと英米で2位を記録する大ヒット曲へと繋がることになるのである。尚、本アルバムは、イギリスでは最高位39位、ニュージーランドで最高位43位を記録しているが、アメリカではチャートインしていない。
収録曲は以下の全9曲である。『Do You Feel My Love』『Time To Let Go』『That Is Why』『I Love To Truck』『Can't Get Enough Of You』『Give Yourself To Me』『I Love You, Yes I Love You』『Kill 'Em With Kindness』『California Style』。
この中からシングル・カットされたのは3曲である。1st.シングルの『Do You Feel My Love』がニュージーランドで最高位3位を記録する大ヒットとなり、イギリスでも最高位8位を記録する大ヒットとなって、ようやく彼の名前も浸透し始めることになる。続く『Can't Get Enough Of You』はイギリスでは最高位13位、ニュージーランドでは26位ということで、まずまずとなり、『I Love You, Yes I Love You』はイギリスで最高位37位を記録している。(アメリカではいずれもがチャートインしていない。)
お薦め曲は、ヒット・シングルの『Do You Feel My Love』と『Can't Get Enough Of You』、そして『I Love You, Yes I Love You』『I Love To Truck』をピックアップしておく。
サウンドは、レゲエをベースとしたエレクトリック・ロックであるが、当時のシンセサイザー関係は発展途上ということもあって、如何にも'80's前半らしいサウンドである。が、彼のスタイルがようやく確率したことにもなって、次作では彼の才能が花開くことになる。(但し、アメリカではその大ヒット曲『Electric Avenue』の一発屋という印象が強いが、イギリスではそれ以上のヒット曲(全英No.1の『I Don't Wanna Dance』)があるのだから、世界は広いということも感じられるのですが...)
音楽性がはっきりとしているだけに、レゲエ系のゆったりとしたサウンドがお好きな方であれば、特に抵抗感無く入っていくことが出来るアルバムであり、仕上がりの方もなかなかのレベルに達している。'80'sサウンドの中でもワールド・ミュージック系のサウンドがお好きな方、また、'80's中盤のブームとなったレゲエ調サウンドがお好きな方は、そのハシリとなったアルバムの一つでもあるだけに、じっくりと聴いておきたいところである。(まあ、次作「KILLER ON THE RAMPAGE」の方が先に、ということになるのは構わないでしょうが...)
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