SSブログ

「SAVAGE MESSIAH」 [映画(洋画)]

表題の作品は1972年のイギリス映画「狂えるメサイア」である。日本ではそれから15年後の1987年になってようやく劇場公開されることになった作品である。20世紀初頭のイギリスで興ったヴォーティシズムを代表する彫刻家であり、23歳の若さで第一次大戦の犠牲となったフランス生まれのアンリ・ゴーディエ・ブジェスカの生涯を描いた伝記映画である。

作品データを記しておくと、時間は99分、原作はH・S・エド、監督はケン・ラッセル、脚本はクリストファー・ローグ、撮影はディック・ブッシュ、美術はジョージ・ラーク、音楽はマイケル・ギャラットである。そして出演は、ドロシー・テューティン、スコット・アンソニー、リンゼイ・ケンプ、ヘレン・ミレン、マイケル・ガウ、エリナー・ファザン、ジョン・ジャスティン、アンドレイ・リチャーズ、ピーター・ボーガン、たちである。

1910年、18歳の若き芸術家アンリ・ゴーディエは、偶然出会った年上の女。ソフィーに心を奪われる。彼女はポーランドからやってきた文学志望の女性であり、アンリよりも20歳も年上だった。が、アンリはいきなり求婚をする。ソフィーは、芸術だけのつきあいにしよう、と言うが、若いアンリの情熱的な所は、あっという間に男女の関係として発展していくことになる。で、2人は恋中になる。やがて、アンリは実家に彼女を連れて行き、結婚使用とするが、封建的な土地はソフィーを受け入れることはしなかった。で、アンリはソフィーと共にロンドンへ。が、2人の生活は苦しく、更に、肉体関係を求めるアンリに対してソフィーは頑なに拒否する。そんなアンリは娼婦宿に行き、そこで娼婦たちの姿を絵に描いていた。そんな苦しい生活が続く中、世界的美術商のアンガス・コーキーがアンリの元を訪ねてきた。今後、アンリの絵は全て引き受けると申し出た。これで貧乏生活から脱出出来ると思ったアンリだったが、ソフィーはアンリとの生活に疲れていて、故郷・ポーランドに帰ってしまった。そんな中、アンリは個展を開く準備に追われることになる。そして個展の開催日が決定すると、ポーランドのソフィーの元を訪ねていき、改めてプロポーズをした。ソフィーも再びロンドンに行くが、ソフィーは同居を断り、別々の部屋に住むことになる。やがて、第一次大戦が勃発し、アンリは志願して軍に入り、出発の日を迎える。再度、ソフィーにプロポーズをするアンリだったが、ソフィーは「個展が終わったら」と繰り返すだけで、首を縦には振らなかった。戦場に行ったアンリは翌1915年6月、戦死してしまい、帰ってこなかった。ンドンではアンリの個展が行われていて、ソフィーはその個展で涙を浮かべていた。

ヴォーティシズムは20世紀初頭のイギリスで興った新しい芸術の動きであったが、短期間で参加したメンバーたちはグループを解散してしまい、一時的なもので終わってしまうのだが、そういう芸術の世界に関する知識を持っていなくても、芸術家志望の男の愛を描いたドラマということで十分鑑賞に堪える作品となっている。(ヴォーティシズムについては、本作を見た後に調べてみるという程度で全く問題ない。)伝記映画となると、ちょっと堅苦しい作品もあるが、左雨言うことのない愛のドラマとしてみることで宜しいかと... ただ、現在では日本版のソフトが無いだけに、視聴しようとしてもちょっと苦労しますけど...

 

↓輸入版で、しかもDVDではなくてビデオです。(当然、日本語字幕は無い...)

Savage Messiah (2002) [VHS] [Import]

Savage Messiah (2002) [VHS] [Import]

  • 出版社/メーカー: First Look Pictures
  • メディア: VHS

Savage Messiah (2002) (Spanish) (Sub) [VHS] [Import]

Savage Messiah (2002) (Spanish) (Sub) [VHS] [Import]

  • 出版社/メーカー: First Look Pictures
  • メディア: VHS

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。