ケータイ刑事銭形雷11話[裏ネタ編]PART 4 [ケータイ刑事]
「銭形雷」の第11話「虹は知っていた! ~写真家アシスタント殺人事件」の「裏ネタ編・増補」の3回目となる今回は、レインボー万作がこれを付けていたことから「ターバン」について、虹を撮影することがこれだと言っていたことから「ライフワーク」について、そしてこれの疑惑があったことから「盗作」について記します。尚、「ライフワーク」については「命・1話[裏ネタ編]PART 5」で、「盗作」については「泪・17話(2nd.4話)[裏ネタ編]PART 6」で記したものをベースにして加筆しました。
尚、BS-iの本放送時に記した記事は2006/3/13付けで、MBSでの放送時に記した[改訂版]は「ここをクリック」(ここにはBS-i本放送時に記した記事へのリンクもあります。)してご覧下さい。
「ターバン」:イスラム教徒、シーク教徒、中近東諸国やインドの男性が頭に巻く帯状の長い布のことである。これは、身分、階級、宗派、部族などによって巻き方が決まっているものであって、ファッションではない。特にイスラム教徒の間では宗教的敬虔さの象徴でもある。
イメージとしては「白い布」というのがあるが、身分や階級を表しているため、他の色の布も用いられると同時に、柄のある布も用いられる。(単色ではなく、鮮やかな色と柄の布というものも一部にはある。)尚、ターバンとして使用される布の長さに関しては、特に何mという規定はない。(シーク教徒が使用する大人用のシークターバンは長さ8m、幅1mというのが標準的らしい。)頭を1、2回巻くものはそれほど長くないが、6回巻きが標準となっている宗派ではそれだけ長いものが必要になるのは言うまでもない。→「雷・1st.18話」では長いことをネタにして遊んでいましたね...
また、イスラム圏では、ターキーヤと呼ばれる頭にピッタリとした丸帽を先に被り、その上から長い布(ターバン)を巻くのが一般的であるのだが、このスタイルを真似た女性用の帽子(見た目にはターバンに見える)のこともターバンと呼ぶ。(よって、女性用のターバンも存在していることになる。)また、女性用だけでなく、男性用の帽子もある。
役割としては、機能的には帽子としての役割であるが、発汗の抑止、頭部の暑さや寒さの抑止、砂漠での砂よけという役割もある。それに加えて、宗教的には身分や地位階級を表していて、装身具と身分証の双方の役割を果たしている。(身分を表すという意味では、冠の役割を果たしていると言うことになる。)しかし、現在では、イスラム教徒やシーク教徒という宗教信者、または特定民族の間では積極的に用いられているが、大衆の間では日常的に使われるものという地位からは後退しているが、この様子は、大正から昭和初期にかけての日本での着物(和服)のポジションに似ているということにもなる。(ちょっと乱暴な言い方ですが...)
ちなみに、日本では「ターバン」と言うと「インド人」のイメージが「イスラム教徒」「中近東の人」というイメージよりも上回っていて、インドの街中ではターバンをしている人が多数というようなイメージがあるが、実際にはインド人はヒンドゥー教徒の方が多く、ヒンドゥー教徒はターバンを用いることはないので、インド国内(特に都市部ょではその割りにターバン姿の人を目にするのは少ない。(インドよりも、中近東、特にアラブのイスラム諸国の方がターバン姿の人が多い。)
英語、ドイツ語、フランス語では「Turban」、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語では「Turbante」、オランダ語では「Tulband」、トルコ語では「Türban」と言って、世界的に統一されてはいないのだが、言語の違いによる名称の差がその割りに少ない。
「ライフワーク」:一生を掛けてする仕事のことを言う。特に、学者が研究に対して打ち込んだり、芸術家や音楽家などが人生を捧げたような一大芸術作品を作ることに打ち込む場合について呼ばれることが多い。命を賭けてまでやり遂げようという強い意志が見られるため、一流の芸術作品に於いては作者の気迫などがありありつ表現されているものが多い。歴史に名を残している芸術作品の大半はそういう作品である。尚、英語では「Lifework」と言う。
「ケータイ刑事」に於いては、スタッフが「ケータイ刑事はライフワーク」と発言している人が多いのだが、脚本家の渡邉睦月さんもそういう一人であるのだが、「海」と「命」では脚本を1本も書いていないのはどうしてなのでしょうか?→「ライフワーク」と言うからには、金銭的なことは度外視して「やらせてくれ」と言うべきであるだけに...
また、劇中でも「ケータイ刑事」では「ライフワーク」という言葉を口にする人が多いという傾向がある。特に宝積さん演じるクイーンは、新しい作品になればなるほどその傾向が強い。が、「ライフワーク」という言葉が出るのと反比例して、単に「クイーン」という肩書きに拘っているだけの小物というイメージが強くなっているのもまた事実でして...
「盗作」:「剽窃(ひょうせつ)」とも言うこともある。(論文などでは「盗作」と言うよりも「剽窃」と言う方が多く、芸術作品などでは「剽窃」と言うよりも「盗作」と言うことの方が多い。)他人の著作物の全部、またはその一部分のアイデアや表現方法などを、その権利者に無断で使って自分が生み出したものとして新たな著作物を生み出す行為のこと、若しくはそのようにして生み出された作品そのもののことを言う。→著作権侵害行為となり、これは犯罪行為である。(特に、ネット時代になってからは、「著作権侵害」という犯罪行為は急増している。但し、その殆どが立件されない(現行法では、著作権侵害を立件するというのも結構難しいことでもあって...)というのが現状である。)
尚、よく誤解されるのだが、「パロディ」や「オマージュ」は「盗作(剽窃)」ではない。「パロディ」は先人の生んだ芸術作品などを揶揄したり、風刺したり、批判したりする目的があって滑稽化して模倣したものであり、「オマージュ」とは先人の作品に影響を受けたことから尊敬の気持ちがあって、敬意を示して行われるものである。ということで、盗作逃れのために「パロディだ」、「オマージュだ」と言う言い訳を耳にすることがあるが、そういう輩に限って「パロディ」や「オマージュ」の意味を知らないものである。(単に言葉逃れの言い訳をしているだけであって、「パロディ」や「オマージュ」になっていないものが山のようにある。)要するに、「滑稽化されていないパロディ」、表面だけ真似た「敬意のないオマージュ」などがあるということで、これらは単なる「パクリ」でしかなく、歴とした「盗作」であると断言できるものである。
とは言っても、「盗作」かどうかを判断するのは、最終的には裁判で決着を付けることになる。(裁判にならない限りは「盗作」というものは存在せず、全て「盗作疑惑」ということになり、この時点では「白でもなければ黒でも無い。)尚、裁判で「盗作」を立証するには、当然のことながら客観的な証拠が必要であって、なかなか難しいことでもある。(この辺りは、更なる法改正も必要であろうが、余りにも緩くしてしまうと、「オマージュ」までも「盗作」と判断されてしまう可能性が高くなってしまうこともあって、難しいところである。)
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