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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その175) [ケータイ刑事]

今回は「ある物シリーズ」ということにして、「エレベーターの備品」というテーマで記していきます。取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「・4話」、「007」からは「ダイヤモンドは永遠に」です。(「007」からは、これ以外にもいくつか該当する物語があるのだが、「ケータイ刑事」との共通点ということが別物語りになるので、それらはまた別の機会とします。)尚、この2本に「その138」で「エレベーター」をテーマにした際に取り上げているが、今回はその時とはまた違った共通点があるということで記しています。(「007」からは同じ作品でも「その138」で取り上げたのとは別のエレベーターでのこととなります。)

ケータイ刑事」:「・4話」。「チョー満員の客室! ~死刑台のエレベーター殺人事件」という物語である。サブタイトルにフランスの名画「死刑台のエレベーター」の名前が入っているが、エレベーターが事件現場となっただけであって、映画「死刑台のエレベーター」をモチーフにしているという作品ではない。(多少は意識している所はありましたけど...)

事件は満員のエレベーターで起こった。ある会社の専務・犬飼がエレベーターの中で刺殺されたということで、捜査を開始したちゃんと松山さん。同じエレベーターに乗っていた乗客たちの話では、ナイフで刺されたということだったが、監視カメラの映像ではそのような様子はなかった。容疑者の1人は、エレベーターの立ち位置から刺せるはずがないと言い、実際、人を指すような動きはしていなかった。

事件のあったエレベーターの中でちゃんと松山さんは考えていたが、松山さんは「ナイフをブーメランのようにして飛ばす。それがあんまり早くて監視カメラに写らなかったというのはどうだ」ととんでもないことを言うが、ちゃんは「真面目に言ってるんですか」と相手にしなかった。そんなちゃんは1つの可能性を考えていたが、それにはある条件が必要だった。

その時、松山さんが「そんな小難しい顔していたら、しわ増えるよ」と言ったことがきっかけとなった。松山さんはちゃんに背を向けていたのに、どうして自分の顔の表情が分かったのか、それを問い糾した。松山さんはエレベーターの上部に設置されている鏡を指差して「これだよ」と言った。で、ちゃんは「謎は解けたよ、ワトソンくん」ということでトリックを見破った。

容疑者の鳥山みさとが犯人だと言うちゃんは、指されたのはエレベーターの中ではなかったと語り、トリックを説明した。被害者の犬飼専務は心臓が悪く、発作を起こしやすいこともあってニトロを常に持ち歩いていた、みさとはマスクをして顔を隠して専務が乗ったエレベーターに同乗した。専務の秘書をしていて自殺した姉と瓜二つのみさとがマスクを取り、それを鏡越しで目にした専務は驚いて発作を起こした。その時、みさとが「ナイフよ」と叫んだため、乗客たちは見てもいないナイフを見たと思い込んでしまった。みさとは看護師の資格を持っていて、発作で苦しむ専務をエレベーターから降ろすように2人に言い、専務をエレベーターから降ろし、自分もエレベーターを降りる。そして、専務を運び出した2人の乗客に、警察に連絡/救急車を呼ぶように指示をして、専務から遠ざけた。で、その隙に専務の首にあったニトロの入ったペンダントを引きちぎり、隠していた内部で専務を刺したのだった。(みさとは姉を死に追いやった専務への復讐のための犯行だった。)

エレベーターに備えられていた「鏡」という備品を通して犯人の顔を見たこと(見せられたというのが正しいところであるが...)から発作を起こし、群衆のパニック心理を利用して殺されたということで、トリックとしてもなかなか面白いものを利用していた事件でした。また、エレベーターの備品である「鏡」は安全のために設置されているのに、それが殺人に利用されたというのは皮肉な結果となった。(が、鏡は利用されただけであって、直接的な凶器になった訳ではなかった。)

007」:「ダイヤモンドは永遠に」。1971年のシリーズ第7作で、初代ボンドが唯一復帰した作品である。(初代ボンドの6本目で最終作である。)

スペクターのブロフェルドは顔を変え、新たな作戦を進めていた。で、一大企業帝国を築き上げたウィラード・ホワイトが隠遁生活をしていることに目を付け、ホワイトを拉致監禁し、ホワイトに成り代わってホワイトの企業を隠れ蓑にして作戦を進めていた。で、ラスベガスにあるホテルの最上階に籠もっていた。ブロフェルドはボイス・チェンジャーを使ってホワイトの声で命令を出していたため、誰も疑うことはなかった。

ボンドはホワイトが怪しいと思い、ラスベガスのホテルの最上階に潜り込み、顔を変えたブロフェルドがホワイトになりすましていたことを知る。で、ブロフェルドはボンドの前に現れた。

しかし、そこには2人のブロフェルドが現れた。(1人は替え玉であるが、整形手術をしていて同じ顔をしている。)色々と話をするが、ボンドはブロフェルドの飼い猫に目を付け、猫を足で蹴り、猫が飼い主に飛びつくことを利用して、猫が飛びついた方のブロフェルドを仕留めた。しかし猫も替え玉であって、ボンドが始末したのは替え玉のブロフェルドであった。

で、ブロフェルドは話はこれまでにしてボンドを返そうとしてエレベーターを呼んだ。で、ボンドに乗るように指示し「L」を押せとと言った。(「L」はロビーのことである。)ボンドはエレベーターの床が抜けると思い込んでいて、細心の注意を払う。で、エレベーターのドアが閉まって動き出すと同時に、エレベーターの角の所で足を開き、転落するのを防ごうとした。エレベーターは動き始めて降りていくが、床が開くことは無かった。で、安心したボンドだったが、やはりブロフェルドはエレベーターに仕掛けを用意していた。(が備品ということになる。)

その仕掛けとは、催眠ガス噴出装置であった。天井にある照明器具の間からガスが噴出してきて、ボンドはそれを逃れることが出来ず、ガスを吸い込むと気を失って倒れ込んでしまった。で、エレベーターはロビーには止まらずに、地下の最下階に到着し、ドアが開いた。そこにはブロフェルドに雇われた殺し屋のキッドとウィントが待ち構えていて、気絶しているボンドを抱え込んで運び出し、車の後部トランクにボンドを運び込んだ。

車を走らせてキッドとウィントがやってきたのはパイプラインの埋設工事を行っている工事現場であった。夜で工事が止まっている間ということで、簡単に、まもなく埋設しようというパイプの中に気絶しているボンドを放置した。朝になって工事が再開するが、ボンドは意識を取り戻さない。また、工事作業員の誰一人として埋設するパイプラインの中に人がいるとは思わない。ということで、ボンドはパイプラインごと地中に埋められた。ボンドが意識を取り戻した時には、完全に密封された地中の長いパイプラインの中だった。

やがて、パイプラインのつなぎ目の溶接作業を行うロボットが迫ってきた。火花をまき散らす作業ロボットを止めないことには、ボンドは死んでしまう。で、何とか火花を放つ作業アームをショートさせて、作業ロボットを停止させて難を逃れた。で、作業員が作業ロボが止まったと言うことでパイプラインの点検口のハッチにやってきて、作業ロボを調べようとしてハッチを開けた。すると、中からボンドが出てきた、パイプラインの中から脱出することに成功した。

共通点は、エレベーターに備えられた備品を利用して目標を殺そうとするのだが、エレベーターの中では共に殺すということは行われていないということ、そしてターゲットとなった人物(犬飼専務/ボンド)は2人の人によってエレベーターから運び出されて降りているということである。また、ターゲットを殺そうとするのに、共に用意周到であったということも共通点と言うことになる。

相違点は、「ケータイ刑事」ではエレベーターを降りた所(エレベーターホール)で殺されてしまったが、「007」ではエレベーターを降りて、更に車で他の場所に運び出されて行き、エレベーターに関係する場所では殺すということが無かったということである。(結局、死んでいないということでもある。催眠ガスでなくて毒ガスで殺すことも可能であったが、そうしなかったことが仕組んだ方としたら結果的に命取りになったということになりますね。→本作以前にも、ボンドを殺すチャンスはあったが、美学のためにそうしなかったことが後々の命取りになったということを経験しているブロフェルドということを考えると、学習できていないですね...)

次回は「シチュエーション」ということで記す予定です。何が登場するかはお楽しみに。

 

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