HIPSWAY『HIPSWAY』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1986年に発表された彼らの1st.アルバムである。イギリス・スコットランド出身のバンドである彼らはポップでお洒落なスタイルのロックを目指していて、'80'sサウンドらしい方向保井を持っていたが、結局は大成することはなく、1989年までに2枚のアルバムを発表して解散してしまった。が、本アルバムは彼らの放った唯一のTOP 20入りを果たしたヒット曲を生んだアルバムであって、'80'sらしいセンスのあるアルバムとなっている。また、本アルバムはイギリスでは最高位42位を、アメリカでは最高位55位を記録している。
収録曲は、ボーナス・トラックを含めて以下の全12曲となっている。『Honeythief』『Ask The Lord』『Bad Thing Longing』『Upon A Thread』『Long White Car』『Broken Years』『Tinder』『Forbidden』『Set This Day Apart』『Honeytheif [Galus Mix]』『Ask The Lord [Extended Version]』『Broken Years [Extended Version]』。
本アルバムからはシングル曲は4曲出ているが、内2曲は本アルバムの発表前の1985年にリリースされたシングルを収録しているものである。その2曲は『Broken Years』と『Ask The Lord』であるが、共にイギリスのチャートで最高位72位を記録している。本アルバムリリース時にシングル・カットされたのは『Honeytheif』であるが、本アルバムの収録バージョンはシングル・バージョンではない別バージョンである。尚、この曲はイギリスで最高位17位、アメリカでも最高位19位を記録していて、一応彼らの最大のヒット曲になっている。(最高位が10位台であるが、ある意味ではこの曲の一発屋だったと言うことになる。)その後、『Ask The Lord』を再録音してシングルとしてリリースしてイギリスで最高位50位を記録(最初よりもヒットした。)し、『Long White Car』がイギリスで最高位55位を記録している。
お薦め曲は、彼らの代表曲である『Honeytheif』とシングル曲でもある『Broken Years』と『Ask The Lord』『Long White Car』、そして『Forbidden』をピックアップしておく。
サウンドの方は比較的聴きやすいものであって親しみやすいのだが、彼らの独特のセンスが十分に表現出来ていないことが、結果的にインパクトの薄いサウンドに収まってしまっているのが残念な所である。そのセンスは方向性が変わると'80'sサウンドとしては独特の世界観を築き上げることが出来たであろうと思うと、つくづく残念な所であった。まあ、'80'sのブリティッシュ・サウンドの奥深さを知るということでは聴いておいても宜しいかというグループの一つである。
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