ケータイ刑事銭形零2話[裏ネタ編]PART 6 [ケータイ刑事]
「銭形零」の第2話「死を招くハリセン? ~完全密室殺人事件」の裏ネタ編・増補は今回限りです。で、今回はこの物語でこれが毒物として使われていたことから「スズラン」について、その毒である「コンバラトキシン」について、「花瓶」について、高村さんが変な英語で言っていた「弁慶の泣き所」について、そして今回の零ちゃんクイズはこれの問題だったと言うことから「組合せ」について記します。尚、「花瓶」については「泪・23話(2nd.10話)[裏ネタ編]PART 7」で記したものをベースにして加筆しました。
また、この物語について過去に記した記事(BS-i(当時)の再放送時に記した[改訂版])は「ここをクリック」してご覧下さい。(この物語について、過去に記した裏ネタ編は2008/2/3日付で記しています。)
「スズラン」:ユリ科スズラン属に属する多年草である。比較的高地に生育する草であって、「君影草(きみかげそう)」という別名もある。2枚の葉が根茎で繋がっていてそこから分かれて伸び、細長い茎がその間から伸びている。茎は上部に10個程度の花茎を出し、そこに小さくて白く、壷のような形状をした花を咲かせる。また、花は強い芳香性がある。
日本では本州中部以と北海道の高地に自生していて、特に北海道を代表する花の一つになっている。また、鑑賞要しして広く普及しているものはヨーロッパが原産のドイツスズランと呼ばれる種類である。また、観賞用の場合は、桃色や紅色の花を咲かせるものもある。
英語では「Lily of the Valley」、ドイツ語では「Maiglöckchen」、フランス語では「Muguet de Mai」、イタリア語では「Convallaria majalis」、スペイン語では「Convallaria majalis」、中国語では「鈴蘭」、オランダ語では「Lelietje-van-dalen」と言う。また、俳句の世界では「スズラン」「鈴蘭」「君影草」はいずれも夏の季語である。
見た目には小さくて可愛い花であるが、毒性のある植物である。含まれている毒物は強心配糖体のコンバラトキシン、コンバラマリン、コンバロシドなどである。これらの成分は、花と根に多く含まれている。これらが体内に入ると、嘔吐、頭痛、眩暈、心不全、血圧低下、心臓麻痺などの症状を起こす。また、重傷の場合は死に至ることもある。また、この物語でも語られていたが、スズランを活けた水にはこれらの成分が溶け出すため、その水を飲んでも中毒を起こし、やはり死に至る可能性もある。
推理小説で、スズランの花というと、ジギタリスの花などと同様に毒性を持っていると言うことで、それがトリックに使われるという物語がいくつかありますね。
「コンバラトキシン」:英語では「Convallatoxin」、スズランが持っている有毒成分である。分子式は「C29H42O10」である。水溶性であって、スズランを生けた水にも溶け出すため、スズランを活けた水は毒物であって、口に入れてはならない。
利尿作用があるため、上手く使えば薬となるのだが、嘔吐、頭痛、心不全、血圧低下を招く働きがあって、重傷の場合は心臓麻痺を起こさせ、死に至らすことがある。
「花瓶」:花器の一種であり、切花を挿す目的で用いられる道具(容器)である。「瓶」と言う言葉が名称に入っているが、一般的には「壺」の形をしているものが多く、蓋は無いのが一般的である。英語、では「Vase」若しくは「Flower Vase」という。また、ドイツ語とフランス語でも「Vase」と言うが、英語は「ヴェイス」、ドイツ語では「ヴァーゼ」、フランス語では「ヴァズ」と発音するため、発音は全て異なっている。また、イタリア語とポルトガル語では「Vaso」(発音は異なる。)、スペイン語では「Jarrón」、オランダ語では「Vaas」と言う。
これと同じ様な容器としては、「瓶(かめ)」や「壺」があるが、「瓶(かめ)」は口が広いのが一般的であり、「壺」は口は狭いが胴は丸く広がっているのが一般的である。「花瓶」は口が狭いのが一般的であることから考えると「壺」に近いことになるが、「壺」のように胴が広がっているものもあるが、そんなに広がっていないということから「瓶(びん)」の仲間ということになる。(「瓶(かめ)」の仲間とするのなら「花瓶」は「かびん」と読まずに「はなかめ」とか「かかめ」と読むことになったものと思われる...)
内部に水を入れ、口から花を挿すものであるため、転倒防止の工夫がされた形状をしているのが一般的であり、下部(「足」と呼ばれる)はある程度の太さがあり、上部は細くなっているのが一般的な形状である。使用される材質は、水を入れるため、耐水性のあるものが使われていて、金属、陶器、ガラスなどが使われている。また、近年ではプラスチックなどの樹脂を使っているものもある。
更に、花を挿した花瓶を室内などに置いた場合、花をよりよく見せるための工夫としてデザインにも気配りされている。(花を引き立てるために、特に材質そのものの色で、無地というシンプルなものと、見栄えを良くするために派手な絵柄が付けられているものとに大別出来る。)
特に、派手な絵柄の花瓶は、ヨーロッパで王侯貴族の間で使われた装飾品としての花瓶(壺)として発展してきた歴史がある。花を挿すことをせず、花瓶単体をインテリアとして、しかも王侯貴族の間で流行したため、互いに負けないように派手になっていった。それと同時に、素材にも凝ったものがつくられ、デザインも洗練されたものも生まれ、「名器」として現在まで語り継がれているものを多数生み出すことにもなった。
一方、アジアでは、仏教と繋がっていて、香炉や燭台と共に重要な道具となり、それに適した装飾が付けられるものが登場している。
いずれにしても、生活と深く繋がりのある道具として、何処にでもあるようなものである。
「弁慶の泣き所」:「向こうずね」のことである。英語では「Shin」と言うが、「An Achilles' Heel」と言うこともある。アキレス腱と共に急所の一つとして知られている部位であり、同時に「弱点」と同義語として使われる言葉でもある。
これは、武蔵坊弁慶のような豪傑であっても、この部位を打たれれば涙を流すほど痛がる、とされている、このような言い方がされるようになった。
また、(足の)中指を第二関節で曲げ、力を入れても力が入らない部分である第1巻世知を含む中指の先の部位のことも言う。(これも、やはり豪傑の弁慶でさえも力を入れることが出来ない泣き所である、ということからこのように呼ばれるようになった。)
また、これらの意味が転じて、力を持っている人の、他人に触れられたくない弱点のことを指すようにもなった。
尚、高村さんがこれを「弁慶のクライング・スポット」と言っていたが、これは高村語ということで、英語としては全く意味が通じないのは言うまでもない。(「弁慶の泣くどころ」と言うことだと「Shin」または「An Achilles' Heel」と言えば良く、「泣き所」は「Weak Point」と言います。)
「組合せ」:ここで言う「組合せ」は数学で研究されている一分野であって、「組合せ論」と言われるものである。これは、ある複数の要素の中からいくつかの要素を選び出す方法について、及び、抽出した要素のパターンや配列に関するもののことである。(「順列」も含まれることになる。)尚、英語では「Combination」と言う。
この物語では、「6人が2人組のコンビを組もうとしています。全部で何通りの組み合わせがあるでしょうか」という問題であったが、一般論で記すと「全部でn個のものがあり、その中からr個を取り出す場合、何通りの組合せがあるのか?」ということになる。(この場合、n>r、nとrは整数ということになる。)公式では、その組合せをCと表し「nCr」ということになる。で次の公式が成立する。
C=(n!)/((n-r)!×r!)
この物語での例題を当てはめると、「6C2」を求めることになり、6C2=6!/((6-2)!・2!)=(6・5)/2=15 となる。
尚、この例題が、「コンビを組み、立ち位置まで考慮すると何通り?」というようになると「順列」の問題になる。順列は「Permutation」ということから「P」で表され、「nPm=(n!)/((n-m)!)」となる。(6人から2人という場合だと30通りになる。)
算数ではなくて数学で習うことであるので、これぐらいの問題であれば、誰でも簡単に解けますよね...
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