IAN McCULLOCH『CANDLELAND』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1989年に発表された彼のソロ・デビュー・アルバムである。彼は、言うまでもなくECHO & THE BUNNYMENの中心人物であり、1988年に解散してのソロ転向ということで、期待されたソロ・アルバムであって、本国イギリスでは大ヒットとなったアルバムである。彼の本国イギリスでは最高位18位を記録するヒットとなったが、アメリカではBillboardで最高位179位を記録しただけで、特に大きなヒットにはならなかった。(アメリカではECHO & THE BUNNYMENは大ヒットというまでのヒットはしておらず、それなりのヒットでしたし...)とは言っても、彼のソロ・アルバムの中では最もセールスが良く、チャート成績も最上位となったアルバムであります。
収録曲は以下の全10曲である。『The Flickering Wall』『The White Hotel』『Proud To Fall』『The Cape』『Candleland』『Horse's Head』『Faith And Healing』『I Know You Well』『In Bloom』『Start Again』。
この中からシングル・カットされたのは3曲である。最初のシングル『Proud To Fall』はイギリスでは最高位51位を記録するヒットとなって、ソロとなっても存在感を示していた。(アメリカではBillboardのモダン・ロック・チャートでこそ1位になっているものの、大きなヒットにはなっていない。)続く『Faith And Healing』はアメリカでBillboardのモダン・ロック・チャートで10位を記録したものの、イギリスでは不発に終わり、3rd.シングルの『Candleland』はイギリスで最高位75位を記録したに留まった。
お薦め曲は、ELIZABETH FRASERとの共演となった『Candleland』、そしてシングル曲の『Proud To Fall』と『Faith And Healing』、そして『Start Again』というところをピックアップしておく。
サウンドの方はオルタナ系にシフトしているものの、ECHO & THE BUNNYMENのサウンドと大きくかけ離れているものではなく、よりマイルドにしたものである。(ソロになったと言っても、やはり人間は大きく変わることはないと言うことですね。)また、ポップな要素の少し出ているということで、比較的聴きやすいものに纏まっている。ただ、ソロになったことで、個性をより出しやすくなったはずなのに、彼の個性が今一つ出ておらず、ありがちな範疇に留まっていることが残念な所である。
ECHO & THE BUNNYMENのサウンドは、曲を楽しむと言うよりも雰囲気を堪能するというものでもあったことを考えると、そういう延長線上に位置するアルバムと考えて聴く、というのも宜しいかと...
↓次作との2枚セット(ボーナス・トラックあり)
コメント 0