「SECRET OF THE INCA」 [映画(洋画)]
表題の作品は1954年のアメリカ映画「インカ王国の秘宝」である。製作から半世紀以上が流れていることもあって、古めかしく感じられるところがあるのだが、それでいてなかなか人間描写の出来ている冒険活劇である。
作品データを記しておくと、時間は101分、原作はシドニー・ボーム、監督はジェリー・ホッパー、脚本はロナルド・マクドゥガルとシドニー・ボームの2人、撮影はライオネル・リンドン、音楽はデヴィッド・バトルフである。そして出演は、チャールトン・ヘストン、トーマス・ミッチェル、ニコール・モーレイ、ロバート・ヤング、グレンダ・ファレル、イマ・スマック、たちである。
冒険家のハリー・スティールは、インカ王国に伝わる日輪を形取った秘宝を探し出すためにペルーにやってきた。それがインカ族の手に戻れば、再びインカ文明が復活するという言い伝えがあったのだった。で、伝説にあるように、それがあるとされているアンデス山中のマク・ピクーの墓を目指した。ある田舎町に入ったハリーはエドという謎の人物に出会い、彼もハリーと全く同じ野望を持っていることをしり、争うようになる。そんな中、ハリーはマク・ピクーに行く飛行機を探していると、エレナという美しい娘と会った。彼女は鉄のカーテンから逃げてきたのだが、領事の捜索の手が伸びていた。ハリーは飛行機でマク・ピクーに向かおうとするが、エレナはハリーを抱き込み、飛行機でアメリカに渡ることを考えていた。ハリーは抱き込まれたふりをしてエレナと共に飛行機に乗り込み、そのままマク・ピクー付近に着陸させた。マク・ピクーではムアヘッド博士の考古学研究発掘隊が既に作業を開始していて、ハリーは飛行機故障を装って、その発掘隊に加わり秘宝を探すことにした。やがてムアヘッド博士はエレナの美貌に惹かれ、エレナに急接近、プロポーズをするが、エレナの心は既にハリーに向けられていた。発掘作業が続き、インカ族の原住民たちも応援に加わっていて、作業は続けられる。そしてハリーは遂に秘宝を発見した。が、その時、エドが現れ、秘宝を奪おうとする。争いになるハリーとエド、エドは銃を向け、ハリーを脅し、秘宝を奪い取ることに成功し、逃げて行く。が、足を滑らせて谷底に転落してしまい、ハリーの手に妃鳳が戻ってきた。しかし、ハリーはその秘宝がインカ族に取って大事なものであることを理解し、更に自分には秘宝よりも大事なエレナがいるということで、秘宝をインカ族に渡した。そしてエレナと結ばれることになった。
主人公のハッピーエンドということで、昔ながらの冒険活劇という物語である。それだけに、安心して見ていられる作品であって、古き良き時代の冒険活劇に浸ることの出来る作品である。但し、展開としてはストレートなので、ものたりなさを感じる所も色々とあるのも事実である。が、'50年代の作品に触れるということで、これはこれで宜しいかと...
ただ、本作はDVD化されておらず、現在では見ようと思っても難しくなっている作品である。C・ヘストン主演作であるだけに、かつてはLDでリリースされていたのだが、なんとかしてもらいたいと思う作品の1つである。(やはり、LDのリリース反れていた範囲の広さを再認識することにもなりましたが...)
↓本作は現在はビデオも無いため、C・ヘストン主演作をいくつか拾っておきます。
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