ケータイ刑事銭形零3話[裏ネタ編]PART 8 [ケータイ刑事]
「銭形零」の第3話「死の19番ホール ~ゴルフ場殺人事件」の裏ネタ編・増補は今回限りです。で、今回は、劇中で零ちゃんが語った「慣性の法則」について、「離散的確率変数」について、そして零ちゃんの出題の所で出てきた「ヤード」について、鑑識メモで柴田さんがこれを争っているということから「ブービー賞」について記します。尚、「慣性の法則」と「ヤード」については「零・3話[裏ネタ編]」で記したものをベースにして加筆しました。
また、この物語について過去に記した記事(BS-i(当時)の再放送時に記した[改訂版])は「ここをクリック」してご覧下さい。(この物語についての過去に記した裏ネタ編は2008/2/7日付です。)
「慣性の法則」:ニュートン力学における基本的な「運動の法則」の一つであり、「運動の第1法則」とも呼ばれている。
内容を簡単にいうと、「静止している質点は、力を加えられない限り、静止を続ける。また、運動している質点は、力を加えられない限り、等速直線運動を続ける。」というものである。(「静止している質点は…」という方は身の回りにも当たり前のようにあるが、「運動している…」と言う方は、地球上では空気抵抗によって力を必ず受けているので、等速直線運動とはならず、速度が次第に落ちていくことになる。→宇宙空間では空気が存在しないので成り立つため、一度加速した宇宙船は、エンジンを停止しても等速直線運動を続けることになる。)
歴史的には、ガリレオやデカルトもこれとほぼ同じことを提唱していたが、この法則はニュートンが基本法則として整理したことから、ニュートンが確立したとされている。
また、「運動の法則」には「第2法則」と「第3法則」もある。(この物語には出てこないが、)簡単に言うと、第2法則は「ニュートンの法則」または「運動の法則」とも呼ばれているものであって、「物体が力を受けると、その力の働く方向に加速度が生じる。加速度は力の大きさに比例し、慣性質量に反比例する。」というものである。→物理学では基本虫の基本となる法則である。また、第3法則は、「作用、反作用の法則」とも呼ばれるものであって、「一方が受ける力と他方が受ける力は、向きが反対で大きさが等しい」というものである。
これらは、物理学(ニュートン力学)に於いては基本虫の基本となる法則である。難しく「法則」と言われなくても、誰でも経験的に感じていることを法則としたものでもある。
「離散的確率変数」:数学の確率論に登場するものである。(数学が得意な零ちゃんらしいものでもありますが...)確率変数の1つであって、連続的ではなくて飛び飛びの値しか持たない(→「離散的」と言う。)確率変数のことである。尚、「確率変数」とは、(数学的に定義を記すと)「標本空間Sを定義域とする関数Xのこと」である。(このように記すと、チンプンカンプンになってしまうという人もいることでしょうが、要するに離散分布するものであって、乱暴に言うと「デジタル的なもの」はこれに該当することになる。(アナログ的なものが連続分布するものの代表的なものとして語られているのに対してという意味です。))
「ヤード」:ヤード・ポンド法における長さの単位である。また、単位を表す記号としては「yd」が使われている。現在は世界的に長さの単位としては「メートル法」が使用されているが、それ以前は世界の中でも広く使用されていた長さの単位であった。
1ydは0.9144mであって、1yd=3ft(フィート)である。(1ft=12in)。また、この長さを元にして他の単位も決められている。(例えば、1マイル=1760yd、1チェーン=22ydなどの長さの単位や、面積のエーカーなど。1エーカー=4840平方ヤード)この単位系では、基準になっている長さとして「1フィート」があるが、これは身体尺から来ている長さである。(日本で昔使われていた「尺」も身体尺である。但し、基準となる体の部位は異なる。ちなみに「1尺=0.30303m」(日本)、「1尺=0.33333m」(中国)、「1フィート=0.3048m」であって、非常に近い長さである。)
1855年にイギリスとイギリス連邦の各国とで青銅製の「帝国標準ヤード原器」を作成し、この時に帝国標準ヤードとして長さが定義された。またアメリカでは、1893年にメートルを法律上の正規の長さの単位と定め、ヤードはメートルを基準として、3600/3937= 0.9144018288mと定めた。その後、1958年になって、科学や工業の分野では1yd=0.9144m(小数点第5位以下の端数が切り捨てられた。)という国際協定が結ばれた。
日本では尺貫法からメートル法に切り替わったという歴史があって、ポンド・ヤード系は使用されていなかったため馴染みの薄い単位であるが、欧米では現在でもかなりポピュラーな単位である。(例えば、食料品では重さをポンドで計ったり、缶ジュースでは12.5オンス(約354gであって、日本では350mlの缶飲料の元になった。)が現在でもある。)日本に行けば必要ない単位であるが、将来は欧米に移住しようという考えがあるにらば、欧米では現在でも日常生活の一部で使われている単位であるため、少しは慣れておいた方がいいでしょうね...
ちなみに、ゴルフでは長さの単位としてヤードを用いているが、ゴルフはポンド・ヤード系を使用していたイギリスで発展したスポーツであるためである。(もしも日本で発展していたら、尺貫法で「尺」または「間」を使っていたかも...いや、日本だったらメートル法の導入によって過去の慣用となっているものも置き換えてしまう傾向があるから、メートルになっていることでしょうね...)
「ブービー賞」:本来は「最下位」の人に与えられる賞であったが、現在では最下位の1つ上である下から2番目の成績を残した人に与えられる賞となった。但し、日本では「下から2番目」であるが、英語圏では「最下位」の方が基本である。(日本では、最下位に対しては「ブービーメーカー」と呼ばれる。)
「ブービー」とは英語の「Booby」であって、この意味は「まぬけ」である。で、最下位となった人をからかうのと、ジョークということで、取るに足りないものが与えられ、これが現在でも受け継がれている。しかし、日本では、弱者に対しても賞品を得られるチャンスを与えると言うことから、ある程度の豪華な賞品が送られることになった。しかし、最下位ではわざと下手にプレーしたり、わざと負けることができるため、自力で狙うのが難しい下から2番目を「ブービー賞」ということにした。(最下位には「ブービーメーカー賞」を与えるが、これは取るに足りないものである。尚、「ブービーメーカー」は完全な和製英語であって、日本でしか通用しない言葉である。)
特に、ゴルフ大会のように個人参加で、ある程度の大人数が参加する競技会では、優勝に次いで豪華な賞品が用意されることも多い。(上位入賞と大差のないような豪華な賞品が贈られるのも珍しくない。)但し、プロの競技会では基本的に設けられない賞である。
また、トーナメント方式で行われる大会であっても、敗者同士の対戦で、その敗者が負け進んで行き、最後の2者での対戦(決勝戦の反対で「決敗戦」とでも言ったらいいのでしょうかう...?)の勝者にブービー賞が与えるということで、ブービー賞が設けられる場合もある。
尚、英語では「Booby Prize」と言うが、日本語でいう「ブービー賞」とは異なって、最下位の人に与えられる賞である。(罰ゲームとは言わないが、ジョークで与えられるものであって、日本語で言う所の「デービーメーカー賞」とも異なるおふざけ的な賞となる。)
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