JUICE NEWTON『JUICE NEWTON & SILVER SPUR』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1975年に発表された彼女のデビュー・アルバムである。名義こそ彼女のソロになっていない(2nd.アルバム以降は彼女のソロ名義になっている。)が、ここから彼女のキャリアが始まっていくことになる。特に発表当時は、シングル・ヒットが生まれるとか、アルバムがヒットを記録する(Billboardのアルバム・チャートにチャートインを果たしていない。)ということは無かったが、本アルバムからは彼女の初めてのチャートインを記録したシングルが生まれているのと、後に再レコーディングされてシングル・カットされて全米No.1ヒットになった曲が収録されている。ということで、実は隠れた大ヒット曲が収録されているアルバムなのである。
収録曲は以下の全10曲である。『Catwillow River』『Just Remember Who Your Friends Are』『Love Is A Word』『The Sweetest Thing (I've Ever Known)』『Roll On, Trucker』『Won't You Stay (Just A Little Bit Longer)?』『It's High Time』『You Please Me』『The Shelter Of Your Love』『Stand By Me, Jesus』。
この中からシングル・カットされたのは、『Love Is A Word』である。また、後に全米No.1に輝いているのは『The Sweetest Thing (I've Ever Known)』であるが、本アルバム発表時にはシングル・カットされていない。(1981年に改めてレコーディングされて、1981年発表の6枚目のアルバムに収録されて、そこからシングル・カットされた。)
お薦め曲は、後に全米No.1ヒットになる『The Sweetest Thing (I've Ever Known)』(シングル・ヒットを記録したものとは別バージョンということになるため、中には「1975 Version」とされていることもある。)と、シングル・カットされている『Love Is A Word』、そして『Roll On, Trucker』『You Please Me』『The Shelter Of Your Love』という所をピックアップしておく。
サウンドは基本的にボーカルを主体としたカントリーであるが、カントリー・ロックという曲もあって、後に彼女のスタイルも既にここに見られる。派手な所は無いが、纏まりの良いアルバムとして聴きやすい曲が集まったアルバムである。
ただ、カントリー系のアルバムに見られるように、本アルバムの唯一の欠点は収録時間の短さである。善10曲で時間は31分弱ということで、カントリー・アルバムとしては標準的な時間であるが、アルバムとしては時間的に不満を感じることになる。ボーナス・トラックの追加や「2 in 1」としてリリースして貰いたいアルバムでもある。
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