ケータイ刑事銭形零4話[裏ネタ編]PART 8 [ケータイ刑事]
「銭形零」の第4話「露の秘宝を守れ! ~銭形零探偵団VS怪人八面相事件」の裏ネタ編・増補の7回目となる今回は、怪人八面相が狙ったのは実は魯山ニンの作ったこれらだったということから、「茶壺」について、「壷」について、「クリスタルケース」について、そして鑑識メモで柴田さんが口にした「食べ合わせ」について記します。
また、この物語について過去に記した記事(BS-i(当時)の再放送時に記した[改訂版])は「ここをクリック」してご覧下さい。(この物語についての過去に記した裏ネタ編は2008/2/10日付です。)
「茶壺」:お茶の葉(製茶したもの、すり潰す前の状態)を蓄えておくための壷のことである。また、江戸時代では茶所の京都・宇治の高級茶(茶葉)を徳川将軍家に献上するということが行われていて、その際に将軍家に献上する茶葉を入れて輸送に使用された器でもある。(「お茶壷様」と呼ばれて、大名行列に引けを取らない規模の人員が費やされ、駕籠に乗せられて大事に江戸まで運ばれていた。)
また、茶道で使用される道具の一つとして、茶葉を蓄えておく陶製の大型の壷のことを指した。(煎茶を入れておく小さな壷のことを特に「小壷」と呼び、それと別ものということで「茶壺」または「大壷」と呼ばれて区別されていた。)
茶葉を蓄えておく道具であるが、特に茶道ではこの壷が単なる茶葉の貯蔵容器としてではなく、デザインを含めて芸術品となっていくことになる。但し、西洋の王族が使う壷に見られるような派手な絵が描かれるのではなく、和の世界の芸術品ということになっていった。
「壷」:「壺」という表記もある。上部に開口部があるつぼまり胴の丸く膨らんだ形状の容器のことである。主に食料品(米、味噌など)を貯蔵するのに用いられる器である。または、水、酒などの液体から、味噌、お茶のはなどを運搬する際に使用される器でもある。
陶器製のものが一般的であって、古くから使用されている道具である。日本では縄文時代に土器として使用されているので、数千年の歴史かあることになる。
尚、同じような形をした器として「甕(かめ)」「瓶(かめ)」があるが、壷との違いは、頸部の径が口径若しくは腹径の2/3以上のものを「甕」、2/3未満のものを「壺」としている。
日本だけでなく、世界各地で古くから使用されている道具であるが、取っ手が付いている壷が古くから使用されている地域もあって、地域ごとの特徴が形状にでている。(但し、用途は食料品、水、油などの液体の貯蔵というほぼ同じ使われ方がされている。)
また、欧州では実用的な道具としてではなく、これに絵を画くという使い方も広く行われているため、かなり凝った絵が記されているものもある。(一方、東洋では実用的な道具としての使用が殆どであった。)
英語では「Pot」「Jar」「Vase」「Urn」「Bowl」などの言葉が使われる。
「クリスタルケース」:クリスタルとは、二酸化ケイ素の結晶体である「水晶」のこと、一般的な「結晶」のこと、「クリスタル・ガラス」のこと(省略した言い方)という3つの意味がある。特に現在では、電子回路では水晶振動子を使った発振回路は精度が高く、素子としても安定しているため、現在では当たり前のように使用されているので、水晶振動子(水晶)のことを指すことが多くなりつつある。(安価な装置では、水晶振動子ではなくてセラミック振動子を使っているものが多くなっていますが...)
しかし、この物語のように「ケース」(=容器)という言葉が付いた場合は、クリスタルガラス製のケースということを指すのが一般的である。(水晶を使った透明ケースというのは考えにくいですから...)ということで「クリスタルケース」とは、クリスタルガラス製の容器のことである。
で、「クリスタル・ガラス」とは、透明度の高い鉛ガラスのことであって、ガラスとしては上質のものである。成分として鉛(酸化鉛)が加わっているため、透明度が上がり、光学的には屈性率が上がるため、水晶のような透明なガラスになるということから「クリスタル・ガラス」と呼ばれている。用途は、高級食器、装飾品、ガラス細工に使用される。
クオーツよ呼ばれる水晶も、クリスタルガラスも二酸化ケイ素を分句でいるが、「水晶」は二酸化ケイ素の結晶体であり、クリスタルガラスは二酸化ケイ素以外の成分を含んでいるということで、物質としては全く別物である。
尚、最近では鉛の代わりにチタンやバリウムの化合物を添加した「無鉛クリスタル・ガラス」も登場している。(→「鉛」と言うと、どうしても毒物という悪い印象があるだけに、特にクリスタル・ガラスの鉛が毒物として危険というものでもないのに嫌われているということですね。)
英語では「Crystal Glass」と言うが、「Lead Glass」と言う場合もある。また、ドイツ語では「Bleiglas」、フランス語では「Cristal」、スペイン語では「Vidrio de Plomo」、オランダ語では「Kristal」、ポルトガル語では「Cristal de Chumbo」という。
「食べ合わせ」:一緒に食べると不都合を起こすとされる食品の組合せのことである。これが悪い食材のことを「食合禁」または「合食禁」という。古くから言われていたものであるが、実際は科学的根拠のない食材の組み合わせというもの(=「迷信」)というものが多いが、科学的にも合理的な理由で説明されるものもある。
昔から「食べ合わせが悪い」として、一緒に食べない方が良いとされているものとしては、この物語でも出てきた「鰻と梅干し」はその代表的なものであって、食あたりを起こすとされていたが、科学的に解析すると、梅干しの酸味が鰻の脂の消化を助けることになるため、相性の良い食材ということが分かっている。→昔から「鰻」は高級食材であり、「梅干し」も薬として試用されていたこともあって高価なものであったことから、現在では高級品同士を食べる贅沢を防ぐ目的で食べ合わせが悪いとされた、と考えられている。
これと同様の理由で、高級食材同士の場合は、贅沢を防ぐためという理由から食べ合わせが悪いとされているものが多く、科学的には問題無いというものが殆どである。例えば「おこわと河豚」「筍と黒砂糖」など。
その一方で、本当に危険がある組合せになるものもある。例えば「蛸と蕨」「ドリアンとアルコール飲料」「スイカとビール」は中毒を起こし、重度の場合は死に至る危険性がある。野外で毒キノコを食べたとか、フグの毒に当たった、という場合は、毒物を摂取したことで起こるのだが、単体では毒物ではないものを食べたのに、それぞれの食材に含まれている成分が井の中で化学反応を起こして毒物になるというのだから、恐ろしいものである。兎に角、こういう危険がある組合せは避けるようにしましょう。(アルコール類と何かという場合が比較的多いので、酒の肴には注意が必要である。)
また、命を落とす危険性まではいかないものの、胃に負担を掛けることになる食材は「食べ合わせが悪いもの」として語り継がれている。例えば「天ぷらとスイカ」「蕎麦とタニシ」「胡桃と酒」などがこれに該当する。
科学的には全く問題無いものも、猪子とを考えると控えておいた方がよいもの、本当に危険があるものとがあるが、こういう昔からの言い伝えは経験則に基づくものもあるだけに、それなりに重みのあるものでもある。確かに「ガセネタ」というものもあるとはいうものの、全てが嘘と決めつけるのが最も危険であるだけに、ある程度のことは自分で調べてみましょう。
兎に角、数多くの食材を食べるように(「1日に30品目の食材を食べよう」)推奨されていることもあって、様々な食材を食している現代人であるが、数多くの食材を摂取したことで、その中の一部の成分同士が化学反応して毒物となって悪影響を与えることになったというのは洒落にならないだけに、しっかりと学びましょう。
また、日本人は食後に日本茶を飲むというのが古くからの習慣になっているが、緑茶は鉄分の吸収を妨げることになるだけに、濃い緑茶は控えたほうが良いということも現在では常識になっている。(緑茶でも有効な成分もあるので、「緑茶」がNGというのではなく、「濃い緑茶」がNGということである。→「程度問題」と言うことです。)
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