ケータイ刑事銭形零5話[裏ネタ編]PART 5 [ケータイ刑事]
「銭形零」の第5話「さよなら、アンドリウ ~キラークイーン殺人事件」の裏ネタ編・増補の4回目となる今回は、劇中に出てきた飲み物関係から「シャトー」についてと「ワイン」について、「テイスティング」について、「オレンジジュース」について、そしてトリックに使われた「ナプキン」について記します。尚、「オレンジジュース」については「泪・12話[裏ネタ編]PART 2」で記したものをベースとして、「ナプキン」については「愛・17話[裏ネタ編]PART 3」で「ナプキン立て」で記したものをベースとして加筆しました。
また、この物語について過去に記した記事(BS-i(当時)の再放送時に記した[改訂版])は「ここをクリック」してご覧下さい。(この物語についての過去に記した裏ネタ編は2008/2/14日付です。)
「シャトー」:ワインの本場であるフランス南西部のボルドー地方に多く見られるものであって、フランス語の「Château」の本来の意味は「城」「館」「邸宅」である。ボルドー地方では葡萄の栽培からワイン製造、更には瓶詰めまでを行うブドウ園のこと、ワイン醸造所のことを特に指している。(基本出来、ブドウ園も大規模な農園であって、数十ha以上の広い土地で葡萄栽培が行われている。)また、そこで作られるワインのことを特に「シャトー・ワイン」と言う。
古くからワインの製造が行われてきた土地であるが、いつしかシャトー同士が品質の競争を行うようになり、葡萄栽培からの全ての段階で努力をしてきたことから、その品質は世界でもトップクラスとなり、シャトー・ワインというと高級ワインの代名詞として世界中で知られる様になった。
それにしても、「佐藤二朗」さんの名前をちょっといじって「シャトー・ジロー・ラトゥール」とするのは面白い所ですね。(「シャトー・ラトゥール」と言うと、有名なワインのシャトーである。)
「ワイン」:葡萄果汁を発酵させて作ったアルコール飲料のことである。日本語では「葡萄酒」ということもある。(文字通り、「葡萄のお酒」である。)法律的には「果実酒」に分類される。
古くからあるものであって、葡萄の原産地である小アジアから中央アジアに於いて、自然発酵によって作られたのが最初とされている。(紀元前6000年よりも古い時代とされている。)そこから、ギリシャやローマの古代王国に伝わり、ヨーロッパに広がって広く普及したとされている。良質のワインを作るには、葡萄にそれなりに糖分を含む必要があって、南欧を中心に葡萄の生産が発達していき、ワインの主要産地へとなっていった。
主に、「赤ワイン」と呼ばれるもの(赤葡萄、または黒葡萄を潰して発酵させて作る。)と「白ワイン」と呼ばれるもの(黄葡萄を潰して果汁だけを発酵させて作る。)とがある。また「ロゼワイン」と呼ばれるものは黒葡萄を赤ワインを作る要領で発酵液が色づいたところで果皮を分離して作るものである。(赤/白ワインを混合して作ったり、白ワインを着色したものもある。)
また「シャンパン」のように発泡性のワインもある。(発泡ワインとしては、シャンパン(フランス)、カバ(スペイン)、ゼクト(ドイツ)、ランブルスコ(イタリア)、スプマンテ(イタリア)などが知られている。)ワインに炭酸水を加えたものではなく、瓶内で二次発酵などをさせて作るものである。
「赤ワイン」は渋みが強く、濃厚な肉料理に向いていて、「白ワイン」は渋みが無く、淡泊な魚料理に向いている。(肉料理にしろワイン、魚料理に赤ワインというのもダメということは無いが、欧州ではそういう組合せを注文すると、奇異な目で見られる。)
英語では「Wine」、ドイツ語では「Wein」、フランス語では「Vin」、イタリア語とスペイン語では「Vino」(但し、発音は異なる。)、オランダ語では「Wijn」、ポルトガル語では「Vinho」、中国語では「葡萄酒」という。
「テイスティング」:「テースティング」と表記されることもある。英語の「Tasting」から来ていて、ワインの利き酒のことである。(普通、「利き酒」と言うと、日本酒に対して行うことを言うが、「焼酎」や「ワイン」についても同様のことを行うことがあり、それらも「利き酒」と言うことがある。)「利き酒」と言った場合は日本酒が基本であるが、その他の酒の場合でも言うときがあるが、「テイスティング」と言うと酒の種類は「ワイン」に限られる。
これは酒の良否を鑑定するために行われるものであって、乱暴な言い方をすると「味見」であり、「試飲」ということである。普通はワインを選んだホストが、料理に対してワインの味がマッチするか、更にはワイン自身の品質を確認するために行われるものである。(味だけでなく、香や色具合、アルコール度など、様々なチェックが行われる。)
英語では「Wine tasting」、ドイツ語では「Weinprobe」、フランス語では「Dégustation du Vin」、イタリア語では「Degustazione」、スペイン語では「Cata de Vinos」という。
ちなみに、ワインの生産量が多い国は、多い順に、フランス、イタリア、スペイン、アメリカ、アルゼンチン、中国、オーストラリア、南アフリカ、ドイツ、チリ、と続いていて、ここまでがトップ10である。(ポートワインが有名で、生誕量が多いように思われているポルトガルは11位である。)これらの中でも、欧州産は高級ワインとして定着している。そんな中、アルゼンチンとチリのワインは、安価でありながら高品質のワインということ、更に季節的に欧州産から半年ずれることもあって、注目されている。
日本でもワインの製造は行われているが、生産量はそれほど多くはない。山梨県(勝沼ワインや公衆ワインは特に有名)、北海道(十勝ワインが特に有名)がワインということでは有名である。明治維新後、殖産興業の一つとして全国で葡萄の栽培とワイン製造が推奨された時期があり、現在でも全国的にワインの製造は行われているが、葡萄を栽培していない地域もある。(輸入した葡萄などから作っている。)
「オレンジジュース」:オレンジの果実を搾った液体飲料のことである。尚、果汁そのままだけではなく、色々と加工したものも当然のことながら含まれる。(但し、日本では「ジュース」と呼んで良いのは「果汁100%」ものに限られている。→以前は特に規定はなかったため、現在でも「果汁100%」未満のものも「ジュース」と一般的に呼んでいるが、製品に「ジュース」と記すことは認められない。)
また、「みかん」と呼ばれる「温州ミカン」と「オレンジ」は、共にミカン科ミカン属に属する樹木の果実であるが別種である。よって、正確には「オレンジジュース」と「みかんジュース」とは別物である。(従姉妹みたいなものですけど...)
オレンジはインド・アッサム地方が原産であり、中国を経て、ポルトガルに入り、そこから世界中に広がった果実である。現在では、ブラジル、アメリカ、スペイン、イタリア、メキシコなどが主な産地となっている。(生産量が最も多いのはブラジルである。)日本には明治になってから入って来たものであり、比較的新しいものである。
オレンジは栄養素が豊富であり、特にビタミンCや食物繊維が豊富である。ジュースに加工してもこれらの栄養素が豊富であるため、牛乳と共に、(洋食の)朝食メニューには欠かすことの出来ないものになっている。
オレンジジュースには、果汁100%というものが意外と少ないのだが、これにはちょっとした歴史があるためである。日本では、オレンジはその殆どがアメリカ・カリフォルニア産を輸入しているが、以前は高い関税がかけられていたため、100%のオレンジジュースというのは高価になってしまうということ、また、果汁100%のオレンジジュースは酸味があり、酸っぱさがあるということ。これらのため、果汁100%のオレンジジュースというのは珍しいものだった。現在では関税も撤廃されて輸入自由化となり、価格が下がったこと、また、果汁100%といっても味付けに工夫を凝らすことで酸味を抑えることに成功しているので、「果汁100%オレンジジュース」というのも珍しく無くなった。(「果汁100%」=「オレンジの絞り汁のみ」ではなく、定められた添加物のみが配合されたものでも「果汁100%」という表示が認められている。)
果汁が100%でないものは「果汁入り飲料」と呼ばれることになる。(「清涼飲料水」の一部である。)尚、以前の高い関税が掛けられていた名残となっているのが、オレンジジュースには現在も見られていて、果汁100%の「ポンジュース」は現在でも高級品というイメージが定着している。また、オレンジ果汁が10%、30%、50%、70%辺りの果汁入り飲料が多く残っているのも、高価格のオレンジを如何にして安く使うかという知恵から生まれたものである。
英語では「Orange Iuice」、ドイツ語では「Orangensaft」、フランス語では「Jus d'orange」、イタリア語では「Succo d'arancia」、スペイン語では「Zumo de Naranja」、オランダ語では「Sinaasappelsap」、ポルトガル語では「Sumo de Laranja」、中国語では「橙汁」と言う。世界的に見ても、何処にでもある飲料である。
「ナプキン」:西洋料理の食卓で用いる布であって、紙製のものもある。衣服を汚さない目的で、膝の上や胸の前に広げる布(紙)である。また、口元や指先を拭くことにも使用される。布製だと食卓の上に最初に折りたたまれて置かれてあり、着席するとそれを使うようにするのが一般的である。また、口元や指先を拭くことに使われるものは、それとは別に使い捨てのナプキンとして紙製のナプキンが使われることが多。これは、布製のものと共通にすると、口元や手を拭くことで必ず汚れることになり、その汚れも激しいことになるので、区別するということから生まれたものである。
布製のナプキンはそれなりの大きさのある布であるが、使い捨ての紙製ナプキンは一般的にはティッシュペーパーと同様な使い方がされるため、サイズもティッシュペーパーとあまり変わらない大きさのものが一般的である。(布製ナプキンと同様の使い方がされるものは、布製ナプキンに準じた大きさのものになっている。)
ちなみに、食後に使用した(布製)ナプキンを綺麗に畳んでテーブルに置くと、「料理が口に合わなかった」という意思を伝えることになる。→軽く折り畳んでテーブルの上に置くのがマナーである。(几帳面にすると、それが仇となる。)
尚、英語では「Napkin」、ドイツ語とフランス語では「Serviette」(同じ綴りであるが、発音は異なる)、イタリア語では「Tovagliolo」、スペイン語では「Aervilleta」、オランダ語では「Servet」、ポルトガル語では「Guardanapo」と言う。
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