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ケータイ刑事銭形雷17話[裏ネタ編]PART 4 [ケータイ刑事]

銭形雷」の第17話「ミステリー作家は二度死ぬ!? ~江戸川サンポ殺人事件」の「裏ネタ編・増補」の3回目となる今回は、岡野さんが気にしていた「原稿」についてと事件後にちゃんに指摘された「職権濫用」について、今回の事件現場はこうなっていたということで「密室」について、事件の動機になっていた「遺言」について記します。尚、「原稿」については「・23話(2nd.10話)[裏ネタ編]PART 12」で、「密室」については「・2話[裏ネタ編]PART 2」で記したものをベースにして加筆しました。

また、BS-iの本放送時に記した記事は2006/4/23付けで、MBSでの放送時に記した[改訂版]は「ここをクリック」(ここにはBS-i本放送時に記した記事へのリンクもあります。)してご覧下さい。

原稿」:出版物(印刷物)の元になる文章や写真、絵などを記したもののこと、または印刷や口頭発表によって発表する内容を記した下書きのことである。(特に後者の場合は「草稿」と言う場合もある。)尚、「下書き」と言うと「試し書き」という意味もあるため、ボツになって全く陽の目を見ることが無いものも含まれるが、「原稿」と言うと、基本的に陽の目を見たものの元になったもののことを指し、没になって陽の目を見なかったものは「ボツ原稿」と言うのが一般的である。

基本的に「原稿」は手書きされたものというのが一般的であるが、近年ではワープロ(パソコンのワープロ・ソフト利用を含む)使用が当たり前になっているため、手書きではない原稿や、紙を使っていない原稿(所謂「電子化原稿」)も当たり前になっている。これらも用途を考えると立派な「原稿」である。(電子化された原稿の方が、現在では出版する際の後処理が楽である。)

以前は、特に小説家が原稿用紙に原稿を記すことが文章を書く者のシンボルのようになっていて、万年筆を使って原稿用紙に文字を記すというのが一般的であり、ステイタスになっていた。また、小説家の直筆の文字の中には読みにくい特徴的な文字が書かれていたこともあって、その癖字を解読するというのが難しい所でもあり、面白い所でもあった。現在では電子ファイル化されているというのが一般的になっているだけに、そういう個性的な文字が無くなってしまったのは寂しい所でもある。(電子データー化されたことで、誤読の可能性が無くなり、出版社としては出版過程の作業効率が上がることになったが、時には誤変換されているのがそのまま印刷物になることもあるようで...)

尚、英語では、印刷用の原稿のことは「Copy」、手書きやタイプ打ちの原稿は「Manuscript」、草稿のことは「Draft」、下書きのことは「Sketch」と呼んでいて、それぞれ区別されている。また、文字ではなくて絵である場合は「Rough」と言うこともあり、パソコンを使った電子データ化された原稿のことは「Draft」または「Manuscript」と呼んでいる。また、ドイツ語では「Manuskript」、フランス語では「Manuscrit」、イタリア語では「Manoscritto」、スペイン語とポルトガル語では「Manuscrito」(但し、発音は異なる。)という。

職権乱用」:公務員が職務の執行に仮託して、実は職務ではない行為を行うこと、適正な行為を汚すことを言う。これは警報で規定されている違法行為であって、刑法第193常で、公務員職権乱用罪と言うものが規定されている。(人に義務のないことを行わせ、または行うべき権利を妨害する罪のことである。)法定刑は2年以下の懲役、または禁固と定められている。

例えば、警察官が不当に逮捕、監禁、暴行したり、提出義務のないものを提出させて利益を得る行為などがある。特に、逮捕、監禁、暴行、更には死傷させた場合は、公務員職権乱用罪ではなく、逮捕、監禁の場合は、刑法194条によって「特別公務員職権濫用罪」として、6ヶ月以上10年以下の懲役、または禁固に、暴行の場合は刑法195条によって「特別公務員暴行陵虐罪」として7年以下の懲役、または禁固に、死傷させた場合は刑法196条によって「特別公務員職権濫用等致死傷罪」として傷害の罪と比較して重い刑に処断されると規定されている。

この物語での岡野さんの行為は、証拠として江戸川サンポの未発表原稿を提出させているということで、特に逮捕、暴行などには至っていないものの、刑法193条の「公務員職権乱用罪」が適用されてもおかしくない。ただ、提出された証拠は後に返還されるので、結果的に江戸川サンポの本の出版が遅れることになる可能性はあるものの、岡野さんは莫大な利益を得る訳ではないので、ちゃんも大目にみてくれるでしょうが...(尚、岡野さんがちゃんに何かを奢るということをしたら、これは買収行為と見なされて、収賄罪が適用されてもおかしく無くなります。→それでも、金額的には可愛い範囲でしょうが...)

尚、英語では「Misconduct」または「Power Abuse」といい、ドイツ語では「Mißbrauch der Autorität」、フランス語では「Abus d'autorité」と言う。

密室」:密閉された部屋のことであって、外界から完全に切り離された状態になっている部屋のことである。そのため、密室の中には人が外から侵入できない状態になっている。その部屋にある窓やドアなどは、密室の内部から鍵が掛けられていて、外からはそれを開けることが出来ない状態になっているため、外から入ることが出来ない状態にある。(但し、ガラス窓やドアなどを破ることで、侵入は可能となる。)

尚、密室は、外界から切り離されていると言っても、空気を遮断しているのではなく、人の出入りが出来ないように遮断されている部屋のことである。(空気と水は隙間から入って行くことは可能である。また、小動物が内部に侵入することが可能であっても、人間が出入り不可能であれば、それは「密室」ということになる。)

推理小説の世界では、密室で事件が起こり、そこで死体が発見される、というのは定番のジャンルの一つとして確立している。この場合は、どうやって犯行が行われたのか、どうやって密室が作られたのか、という謎を解いていく所がポイントとなる。「ケータイ刑事」シリーズでも「密室」で事件が起こったというのはお馴染みのものであり、密室の謎解きが展開されている。

また、もう一つの意味としては「秘密にして、他人に知らせない部屋」という意味もある。こちらの意味としての使用はあまり使われなくなっているのが現状であるが、「密室政治」「密室会議」というように、他人の介入を許さずに独裁的な手法で進められることについて、悪い印象を持った言葉として使われることがある。

英語では「Locked Room」と言うが、第二の意味としては「Closed Door」と言う。(英語ではちゃんと使い分けられている。)また、ドイツ語では「Geheimes Zimmer」、フランス語では「Pièce Secrète」、イタリア語では「Stanza Segreta」、スペイン語では「Cuarto Confidencial」、ポルトガル語では「Quarto Secreto」という。

遺言」:一般的には「ゆいごん」と読むが、法律用語として使用される場合は「いごん」と読まれる。死後のために、物事言い遺した詞や文章のことを言う。法律の世界では、死後の法律関係(例えば、相続について、遺産についてなど)の対応についての最終意思表示となる。但し、法律の定める規定(民法960条)に従っていなければ、法的拘束力は生じない。また、その保管者は執行前に家庭裁判所に提出して検認を受けなければならない、というように、一定の手続きが必要である。また、法的に遺言を遺すことが出来るのは、満15歳以上である。

尚、自殺者が「遺書」として書き置きを残すのが一般的であるが、その「遺書」も言葉の定義からすると「遺言」と言うことになる。但し、法的な拘束力を持つ「遺言書」にはならない。

英語では「Will」、ドイツ語、フランス語、オランダ語では「Testament」(但し、発音は異なる)、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語では「Testamento」(但し、発音は異なる)、中国語では「遺囑」と言う。(それぞれの国に於いて、法的拘束力を持つ遺言書は規定されているので、各国の法律に従わなければならない。)

 

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