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JOHN CAFFERTY & THE BEAVER BROWN BAND『TOUGH ALL OVER』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1985年に発表されたものである。彼らは1983年の映画「EDDIE AND THE CRUISERS」で知られるバンドであるが、その彼らの実質的なデビュー・アルバムと言うことの出来るアルバムが本アルバムである。特に大きなヒットにはならなかったものの、当時のアメリカを象徴するアーティストとなっていたBRUCE SPRINGSTEENの物まねと酷評されたこともあるが、これは彼らのサウンドが当時のアメリカン・ロックの王道をいくものであったためでもある。実際、「物まね」と呼ぶ範疇ではなく、彼らには歴としたロック・スピリットがあり、本格的なロックを聴かせていて、チャートの方でもBillboardでTOP 50内に入っている。

収録曲は以下の全9曲である。『Voice Of America's Sons』『Tough All Over』『C-I-T-Y』『Where The Action Is』『Dixieland』『Strangers In Paradise』『Small Town Girl』『More Than Just One Of The Boys』『Tex-Mex (Crystal Blue)』。

この中からシングル・カットされたのは全部で4曲ある。リリース順に『Tough All Over』(BillboardのHOT 100で最高位22位)、『C-I-T-Y』(同チャートで最高位18位)、『Small Town Girl』(同チャートで最高位64位)、『Voice Of America's Sons』(同チャートで最高位62位)である。また、『Voice Of America's Sons』の1986年のS・スタローン主演映画「COBRA」の主題歌に使われていることでも知られている。(映画の方が転けただけに...)

お薦め曲は、ヒット・シングルの『Tough All Over』と『C-I-T-Y』、そして映画は転けてチャートでも伸び悩んだものの、S・スタローンの名前もあってやたらと有名な『Voice Of America's Sons』、それ以外では『Strangers In Paradise』と『Tex-Mex (Crystal Blue)』をピックアップしておく。

ヒットの規模と言うことでは「大ヒット」という所までは届いていないが、それでも全米TOP 20入りを果たすシングルが生まれているだけに、やはり彼らは本物である。骨のあるアメリカン・ロックを聴かせていて、スケールの大きさも感じるところである。

残念だったのは映画「COBRA」の評判が良くなかったことで、その主題歌が苦戦したことで彼らの評価が下がってしまったことである。そのお陰もあって、彼らは本アルバムの後は3年のブランクがあって次のアルバムを発表することになり、これが転けてしまった。(その後は1983年の映画のライヴ・アルバムを発表したが、時期が遅すぎた...)で、それ以後は不遇の扱いをされるようになってしまったが、本アルバムの内容がその後の彼らの扱いで変わることはない。→言い換えると、彼らの全盛期の大きな花火だったのが本アルバムだったと言っても良いですね。

現在では本アルバムも不遇の扱いを受けるようになっているが、本アルバムは内容のあるアルバムであり、'80's中期のアメリカン・ロック・アルバムとしては完成度の高いアルバムである。現在の扱いを考えると「隠れた名盤」と言うよりも「隠された名盤」と言っていいですね。'80'sのアメリカン・ロックがお好きな方であれば、高評価で受け入れられるアルバムであるんですがね...

 

Voice of Eddie & The Cruisers: Tough All Over

Voice of Eddie & The Cruisers: Tough All Over

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Volcano
  • 発売日: 1993/04/06
  • メディア: CD


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