ケータイ刑事銭形零8話[裏ネタ編]PART 4 [ケータイ刑事]
「銭形零」の第8話「ハッタリ君のはったりを暴け! ~忍者殺人事件」の「裏ネタ編」の3回目の増補となる今回は、この物語に登場した忍者関係のものから「手裏剣」について、「五色米」について、「忍いろは」について、そして術として出てきた「木の葉隠れ」についてと「モモンガ」について記します。
また、この物語について過去に記した記事(BS-i(当時)の再放送時に記した[改訂版])は「ここをクリック」してご覧下さい。(この物語についての過去に記した裏ネタ編は2008/2/24日付です。)
「手裏剣」:手の中に持ち、敵に投げつける小刀(武器)の総称である。元々は非常時に使用するものであったが、先を尖らせた鉄製のものが導入されると、携帯用の武器の一つとして発展していくことになった。特に、忍者が使用する武器の代表的なものとなっている。(但し、これは映画やテレビの時代劇の影響が大きい。)
歴史的には結構古く、室町時代に登場しているが、棒状のもの、またはそれを十字に組み合わせたものであった。(後に、「棒手裏剣」と「車剣」と呼ばれるようになる。)脇差や短刀などでは投げにくいということで、それが改良されて、敵に投げつける武器として登場したものである。(但し、「手裏剣を投げる」とは言わずに「手裏剣を打つ」と言う。)
「手裏剣」は日本独自のものであるため、英語をはじめとする他国語では「Shuriken」と言うようにローマ字表記したものが使われ、世界共通語となっている。(中国語でも「手裏剣」と言う。)
尚、現在、手裏剣を持ち歩こうとすれば、刃の長さなどから銃刀法違反となる可能性がある。
「五色米」:忍者が用いる道具(忍具)の一つであって、赤、青、黄、黒、紫の5色に染めた米のことである。尚、これは食用とするのではなく、仲間と連絡をする際の暗号として用いたものである。
暗号としてはいくつかの方式があるが、(現在)広く知られているのは、五十音の表で、ア行からナ行までの5行を各色一粒で表し、ハ行からワ行までの5行を各色二粒(同色)で表し、ア段からオ段までの5つの段を各色一粒を割り当て、五十音の文字を、2粒若しくは3粒の米粒を使って表すものである。(忍者の流派によって、度の色を何処に当てはめるのかが異なるため、暗号として使用されることが出来る。→右側の1粒がア段からオ段のいずれかを表し、残りの1つまたは2つが行を表すことになる。
暗号として仲間内の連絡に使用されるものであるが、鳥がつついて暗号の役割が果たせなくなるというようなことも実際にあったとされている。
また、全く異なる使い方としては、五色の米粒の撒き方で特定の意味を持たせておき、撒き方で伝言を伝えるという使い方もあった。
尚、現在「五色米」と言うと、忍者のものではなく、黒米、赤米、緑米、もち米、玄米の五種類、五色の米のことを言う。(これを白米に混ぜて炊くと、色とりどりの華やかな見た目となり、更に舌触りの方も豊かになり、視覚と味覚の両方で楽しむことが出来るご飯となる。)→(全て真とは言わないが、一部の)お米屋さん等で販売されている。
「忍いろは」:「忍びいろは」と表記されることもある。忍者が使ったといわれる暗号の一つである。「いろは文字」(「い」から「ん」までの48文字で、「ゐ」と「ゑ」も含まれる。)7つの「へん」と7つの「つくり」を組み合わせることで、49の記号が出来るが、いろは文字をその49の記号に当てはめたものである。(文字は48であるが、句読点を最後の文字とすることで、49の記号の全てが使用されることになる。)
使われる「へん」は、天地の構造を五元素とする五行説と、人間を組み合わせたものの7つであって、木、火、土、金、水(さんずい)、人(にんべん)、身である。一方、「つくり」の方は色を表す漢字で、「色」という漢字と、青、黄、赤、白、黒、紫の6つの合計7つである。
7つのへんと7つのつくりの組合せで49の記号が出来るが、その中には実際の漢字として使用されているもの(柏、伯、横、清、錆、泊など)もあるが、漢字ではないものも存在している。しかし、これを用いて記されたものは漢字ばかりに見えるのもまた事実である。(高村さんが「漢和辞典」と言ったのも普通の発想である。)
尚、49の記号と48の文字の対応は、手紙でやりとりする者同士が事前に決めておいて使用された。そのため、いつも同じとは限らない。(適宜変えることで、途中で奪われても解読できないようにする策が仕組まれていたことになる。)→7×7の表として、右上から下に、そして左の列に移動して「いろは…」とするだけでなく、右上から左に、そして下の行に移動して「いろは…」としたり、更に複雑に当てはめたりするので、49の対応を完全に解読するのはほぼ不可能であった。
また、これで書かれた書状を届けさせるのにも、複数に分割して届けさせることをしたり、筆跡がでないように筆を天井から糸で吊し、癖が出ないように記して記すというような工夫がされていた。→暗号として使用されていたものであるが、色々と考えられていたということである。(ちなみに、五十音を表すものとしては、「五色米」と「忍いろは」の他に「結い繩」(縄を特定の形に結んだものを暗号として扱ったものである。→「銭形結」で取り上げるネタとしてはピッタリなんですがね...)があって、この3つは忍者の間では暗号の基本となっていた。)
「木の葉隠れ」:本来の意味は、木の葉の影に隠れることである。「木の葉隠り」と言うこともある。また動詞としては「木の葉隠る」である。
忍者が使用する術の「木の葉隠れの術」は、茂みや低木をなど利用して、そこに隠れるという隠法のことである。しかし、映画や漫画などでは、強い風が起こり、葉っぱがどこからともなく巻き起こり、それと共に姿が消えるという派手な術になっている。
似たような忍術として、「霧隠れの術」というものがあるが、これは霧の中に姿を隠す術のこと、または煙幕を使って身を隠す術である。(身を隠すと言うことでは同じである。)
「モモンガ」:リス科モモンガ属の哺乳類の総称である。「ももんがあ」と言うこともある。滑空して空を飛ぶことの出来る小動物でもある。日本にはホンシュウモモンガ(ニホンモモンガ)とエゾモモンガが生息しているが、一般に「モモンガ」と言うと、「ニホンモモンガ」のことを指す。人になれやすいためペットとして飼育されることも多い動物でもある。
体長は15~20cm程度、体重は150~200g程度であり、小さいものである。ただ、尾の長さは10~14cm程度ということで長い。(同じように飛翔することの出来るムササビよりははるかに小さいことに変わりはない。)前後肢の間に飛膜を有していてこれを翼のように利用して滑空する。(数mから数十mの滑空が出来る。)体色は褐色から茶色、但し、腹の部分は白色である。
主にユーラシア大陸の中部から北部に生息しているが、その周囲の地域にも生息している。主に山林で生活しており、夜行性であって、夜になって昆虫、木の実、若葉などを食べる。
英語では「Flying Squirrel」、ドイツ語では「Fliegendes Eichhörnchen」、フランス語では「Écureuil Volant」、イタリア語では「Scoiattolo Volatore」、スペイン語では「Ardilla Volante」、中国語では「鼯鼠」という。
尚、忍者が使う術の「モモンガの術」は、モモンガのように滑空して飛ぶ術のことである。(「モモンガ」ではなくて「ムササビ」のイメージから「ムササビの術」と言う場合もある。)イメージとしては、風呂敷を広げてそれで飛ぶというイメージが漫画の世界では定着していますね。
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