SSブログ

「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その197) [ケータイ刑事]

今回から16クール目(あと三ヶ月で丸4年になる。)に突入となった本連載ですが、あと10回数でTVシリーズの「ケータイ刑事」の本数と同じということになりました。今回は前回に続いて「ある物」シリーズということで記すことにします。尚、「銭形結」関係はもう少し温めておくこととします。(温めても、作品のクオリティが上がることはありませんが...)

今回のテーマは「神経ガス」です。これは「毒ガス」の一種であるが、劇中で「神経ガス」と言っていることから、ここではその名前の通りということで扱うことにします。尚、これは「物」といえば「物」であるが、一般的に誰でもが手に入れられる「物」ではないのは言うまでも無い。で、取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「・2nd.13話」、「007」からは「ムーンレイカー」です。(4回連続となりましたが、それだけネタに満ちていると言うことでもあります。)

ケータイ刑事」:「・2nd.13話」。「さよなら五代さん! ~恐怖の神経ガス殺人事件」という物語であるが、サブ・タイトルにあるように、この物語は五代さんとの別れの物語である。尚、五代さんは「」「」「・1st.」「・2nd.」「・2nd.」の5シリーズに登場しているが、「」「」には登場していないので、(現時点で)五代さんの登場する最後の物語となっている。

防衛省の科学研究所で盗難事件が発生という知らせを受けて、ちゃんたちが現場に行くと、盗難されたのは研究用のサンプルである神経ガスの「VX7」だと告げられた。柴田さんが、それは旧ソ連が開発した神経ガスで、死亡率95%の大量破壊兵器だと補足説明をした。防衛省にそんな恐ろしいものがある理由を尋ねたら、陸幕調査部の伊倉は、テロ対策の一環として、世界中のありとあらゆる化学兵器の解毒剤開発を進めていて、研究のためにはサンプルが必要であり、ロシア政府から内密に入手したものということだった。(この時、神経ガスの弱点も説明され、夏場の使用を想定して作られたものなので、寒さには弱く、摂氏10゜C以下だと無力化する、ということだった。)

更に、盗んだのは伊倉の元部下であり、一ヶ月前まで研究室の主任をしていた宮本という男だと告げた。そんな所に宮本からのメッセージが届いた。「これからVX7を使った人体実験を行う」とあって、場所のヒントが3つ記されていた。

そのヒントからちゃんは場所が「東京タワー」と解き、一同は現地へ。そして東京タワーではVX7らしきものが入れられた一斗缶が発見された。が、そこにVX7は無く、「タワーの裏を見ろ」というメッセージだけだった。で、一同は科学研究所に戻った。

ちゃんたちが改めてヒントを検証していると、背後から声がして、VX7が入った三角フラスコを手にして、防毒マスクをした宮本がいた。五代さんが銃を構えて対応しようとするが、海ちゃんは宮本が手にしているのがVX7と判断し、宮本の指示に従って武器と携帯電話を置いた。更に宮本は、ちゃんたちを隣の部屋に移動させてガラス越しに見える位置に立たせた。その部屋と通じているのは宮本のいる実験室だけということで、ちゃんたちはその部屋から出られなくなってしまった。

宮本はVX7が入った三角フラスコにロープを繋ぎ、それをドアノブと繋ぎ、机の上に三角フラスコをセットした。セットが終わるとガスマスクを外し、ガラス越しのちゃんたちに、「ドアを開けたら、瓶が倒れてガスが放出され、全員即死だ」と脅した。ちゃんは宮本の要求を尋ねた。宮本は防衛機密費の暗証番号を伊倉に言わせ、その金を別の口座に転送して、防衛機密費の28億円を奪った。そして高飛びすることを告げて去っていこうとした。

その時、伊倉が素早く反応した。宮本が脱出する前にドアを開いた。で、ロープが引っ張られて三角フラスコは床に落ちて割れた。伊倉は直ぐにドアを閉めた。(密閉ドアだったので、VX7のガスは侵入してこない。)実験室は直ぐにVX7が気化して充満し、宮本はもがき苦しみ、死んでしまった。ちゃんたちはその様子をガラス越しに見ていた。

この後、VX7が充満した部屋を超えての脱出劇についてはここでは省略するが、これらは全て伊倉が仕組んだことで、宮本はその共犯者であり、口封じのために殺されたのだった。で、伊倉は28億の金を奪い、その金で何処かに島を買って、一から新しい国家を作ることを考えていたのだった。

ちゃんが、伊倉が犯人ということを見抜き、伊倉の手元に盗まれた防衛機密費があったことが動かぬ証拠となり、伊倉は逮捕された。

007」:「ムーンレイカー」。1979年のシリーズ第11作、3代目ボンドの第4作である。「007」シリーズでは、MI-6関係のレギュラー・キャラクター以外が連続登場するということは滅多にないが、本作は、その連続登場するキャラクターのいる物語である。しかも、それが前作「私を愛したスパイ」の殺し屋・ジョーズということであって、本作のラストの宇宙ステーションでは改心してボンドに協力までしている。これからジョーズはそれだけ人気を得たキャラクターであったということでもある。

ドラックスの野望は、選ばれた優秀な人間だけによる理想の新しい人類を作り、自らはその神になることだった。で、邪魔な人類を抹殺するために開発したのが、アマゾンに生息しているオルキディア・ネグラという植物から採られた神経性の毒ガスである。この神経ガスは、人間に対する殺傷能力は高く、一滴で大量殺人が可能という猛毒であるが、人間にしかその効果はないということで、他の動物は死滅させずに人類だけを壊滅させることが出来るというものである。

で、自分と選ばれた人間だけを秘密裏に作った宇宙ステーションに避難しておき、そこからその神経ガスを搭載した衛星を地球に撃ち込み、大気中で爆発させて人類を壊滅させようという計画を進めていた。

神経ガスの開発は、ベネチアのガラス工房の秘密の実験室で行われていた。たった一滴でもそれが気化すると、人間はあっという間に死んでしまうという危険なものであるため、研究室も万一に備えて万全の対策が採られていて、完全気密となる部屋で研究が行われていた。

ボンドは、それまでの調査でベネチアのガラス工房が怪しいと睨み、探りを入れた。昼間に観光客相手の見学ツアーの客の中に紛れ、下見をしておくと、夜になって改めて潜入した。で、ガラスの容器に何らかの液体が入れられているのを目にした。この時、ボンドは、それが神経ガスということは知らなかったため、それが何かを突き止めようとする。

研究員が、容器を入れた球体を外部に運び出していき、誰もいなくなった研究室に入り、それを調べようとする。まずは大きな棚に置いてあった容器を手にして、それを開けると、中に入っていた小瓶の1本を自分のポケットに入れた。で、側にあった球体に近づき、そこに六角形の筒状の容器を入れてみる。その時、先ほど出ていった科学者たちが戻って来る足音を耳にしたため、ボンドは容器はそのままにして、逃げるように隣の部屋に戻った。

ボンドはガラス越しに戻って来た科学者たちの様子を伺う。科学者たちは侵入者がいたとは全く思うことが無く、次の球体を運んでいこうとする。当然、ボンドがそんなところに容器を置いているとは思わないため、球体を動かした。するとボンドの置いた容器が床に落ちて割れた。中に入っていた液体は気化し、実験室に神経ガスが充満した。直ちに刑法が鳴り響き、ボンドが出入りしたドアは気密ロックが働いた。一方、実験室中の2人の科学者は、もがき苦しんで、あっという間に死んでしまった。

ボンドはその様子を見ていて、胸ポケットにしまった小瓶の液体の恐ろしさを知った。で、部屋から出て行こうとするボンドだったが、その時、ガラス越しに実験室の机の上に置かれていた実験用のマウスが入った檻に気づいた。実験室の中には(ボンドにとっては正体不明の)毒ガス(神経ガス)が充満していて、人間が2人死んでいるのに、マウスは何事もなかったように元気に動いていた。

共通点は、神経ガスの研究者が実験室で死んでいることそのときの様子を主人公(銭形/ボンド)がガラス越しに見ていたこと神経ガスを利用した首謀者(「ケータイ刑事」では伊倉、「007」ではドラックス)の野望は(スケールは差があるが)新しい国を作ろうと考えていたことである。

相違点は、「ケータイ刑事」では主人公・銭形が神経ガスの正体(=「VX7」)を知っていたが、「007」では主人公・ボンドは神経ガスの正体を知らなかったということ、「ケータイ刑事」ではこの時に死んだ(元)研究者は1人だったが「007」では2人の研究者が死んでいること、その様子を見ていたのは「ケータイ刑事」ではちゃん、五代さん、柴田さん、伊倉の4人であったが、「007」ではボンド1人だったこと、「ケータイ刑事」では太陽が出ている昼間の出来事であったが「007」では夜の出来事であったことである。また、首謀者(「ケータイ刑事」では伊倉、「007」ではドラックス)は物語のクライマックスで「ケータイ刑事」は逮捕されたが生存しているが、「007」では宇宙空間に放り出されて死亡しているというのも相違点の一つと言うことが出来る。

次回も「ある物」で記す予定です。何が登場するのかはお楽しみに。

 

ケータイ刑事 銭形海 DVD-BOX 2

ケータイ刑事 銭形海 DVD-BOX 2

  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: DVD

ムーンレイカー [Blu-ray]

ムーンレイカー [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: Blu-ray
ムーンレイカー (アルティメット・エディション) [DVD]

ムーンレイカー (アルティメット・エディション) [DVD]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD
ムーンレイカー (デジタルリマスター・バージョン) [DVD]

ムーンレイカー (デジタルリマスター・バージョン) [DVD]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:テレビ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

MILLI VANILLI『GIRL Y..MINIMAL COMPACT『DEAD.. ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。