MANFRED MANN'S EARTH BAND『THE ROARING SILENCE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1976年に発表された彼らの7枚目のアルバムである。今年で結成40年となるイギリス出身の彼ら(メンバー・チェンジも結構行われていますが...)の最大のヒット・アルバムでもある。カヴァー曲が結構ある彼らであるが、前作でBRUCE SPRINGSTEENのカヴァー曲がヒットを記録したこともあって、再びB. SPRINGSTEENのカヴァー曲を取り上げてヒットを記録したアルバムでもある。チャート成績は、本国イギリスで最高位10位、Billboardでも最高位10位を記録し、1977年のBillboard年間アルバム・チャートでは99位にランクインしている。
収録曲は、オリジナル盤では全7曲であったが、1998年の再発時に2曲のボーナス・トラックが追加収録されて、現在では全9曲となっている。収録曲は以下の通りである。『Blinded By The Light』『Singing The Dolphin Through』『Waiter, There's A Yawn In My Ear』『The Road To Babylon』『This Side Of Paradise』『Starbird』『Questions』。(以下、ボーナス・トラック)『Spirits In The Night』『Blinded By The Light(Single Edit)』。
この中からシングルカットされたのは2曲である。『Blinded By The Light』は1週だけとはいうもののBillboardで1位を獲得する大ヒットとなったが、言うまでも無くB. SPRINGSTEENの1973年に発表された曲(デビュー・シングル)のカヴァーである。そして2nd.シングルは『Questions』である。
お薦め曲は、オリジナル以上の大ヒットとなった『Blinded By The Light』、シングル曲でシューベルトの曲を元にしている『Questions』、更に8分を超える大作となっている『Singing The Dolphin Through』、『The Road To Babylon』をピックアップしておく。尚、ボーナス・トラックのシングル・バージョンの『Blinded By The Light』も悪くないが、7分強となっているアルバム・バージョンは必聴であるのは言うまでも無い。(これを考えると、『Spirits In The Night』(これもB. SPRINGSTEENのカヴァーである。)を含めた2曲のボーナス・トラックは実に嬉しいところである。)
いくつかの顔を持っている彼らであるが、プログレ・バンドという顔も持ち合わせているが、本アルバムはプログレ色の濃いアルバムとなっていて、プログレ・アルバムとしてもなかなか高い完成度となっている。スケールの大きなサウンドは聴き応えがあって、彼らの最も脂の乗っていた時期の傑作と言うことが出来る。
プログレ色が強いだけに、プログレ・ファンは必聴であるが、やはりB. SPRINGSTEENのデビュー・シングルがこうも生まれ変わるのかということを知るためにも、B. SPRINGSTEENのファンも聴いておいた方がよいアルバムである。(同時に、B. SPRINGSTEENの才能という所も再評価出来ることになりますし...)
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