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「TABACCO ROAD」 [映画(洋画)]

表題の作品は1941年のアメリカ映画「タバコ・ロード」である。日本公開は1988年2月ということで、製作から47年を経てようやく日本でも劇場公開されたということで話題になった作品である。尚、日本公開が遅れた理由は、「貧しいアメリカを描いた作品」であるため、輸出が認められなかったためである。J・フォード監督作品は殆ど日本でも公開されているが、長年公開されなかったということで、こういう作品もあるのか、と再認識されたのだが、余りにも公開が遅かったことで、評判の方は今一つということになった作品でもある。

作品データを記しておくと、時間は84分、白黒作品である。原作はアースキン・コールドウェル、原作戯曲はジャック・カークランド、監督はジョン・フォード、脚本はナナリー・ジョンソン、撮影はアーサー・C・ミラー、音楽はデヴィッド・バトルフである。そして出演は、ダナ・アンドリュース、ジーン・ティアニー、チャールズ・グレイプウィン、マージョリー・ランボー、ウィリアム・トレイシー、スリム・サマーヴィル、ウォード・ボンド、エリザベス・パターソン、たちである。

時は1930年代初頭、ジョージア州のタバコ・ロードと呼ばれる一帯は貧しく不毛の地である。そんな所に住んでいる老農ジーターの一家は極貧生活で、いつも空きっ腹でいた。そんなため、末娘が夫・ベンジーと共に訪ねてきた際、持っていたかぶらを奪い合う始末であった。また、息子のトゥードを金持娘と結婚させようと画策するが、それも失敗してしまい、彼女の車を売ろうとし、あわや刑務所に送られそうになるが...

貧しい中でも、ユーモアを交えて描かれていて、コメディタッチの所もあるのだが、どうもセンスが違うという感じがする。文芸作品の映画化ということで、こういう作品もありなのは分かるが、どうも舞台劇っぽさが強く出ていて、映画としての醍醐味が伝わってこないのが残念である。

J・フォード監督というと西部劇で知られているが、本作を見てしまうと、「ジョン・フォードと言うとやはり西部劇だな」と強く感じることになる。ということで、西部劇監督のジョン・フォード監督作品ということは忘れてから見た方がよい作品である。

 

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