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NICOLETTE LARSON『IN THE NICK OF TIME』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1979年に発表された彼女の2nd.アルバムである。前年のデビュー・アルバムのヒットによってウエストコースト・サウンドを支える様な女性シンガーが登場したという大きな期待を受けた彼女の待望の新作ということになったが、セールスの点では苦戦して伸び悩んだが、内容的にはしっかりとしていて、秀作が詰まっているアルバムである。そのため、'70's終盤の女性ボーカル・アルバムの中では隠れた名作としての呼び声の高いアルバムでもある。尚、チャート成績の方は、Billboardで最高位45位、カナダでは最高位71位であった。(ちなみに、デビュー・アルバムはアメリカで15位、カナダでは1位を獲得している。)

収録曲は以下の全10曲である。『Dancin' Jones』『Just In The Nick Of Time』『Let Me Go, Love』『Rio De Janeiro Blue』『Breaking Too Many Hearts』『Back In My Arms』『Fallen』『Daddy』『Isn't It Always Love』『Trouble』。

この中からシングル・カットされたのは3曲である。1st.シングルの『Let Me Go, Love』がBillboardで最高位35位、カナダで最高位85位を記録しているが、チャートインを記録したのはこの曲だけであった。尚、2nd.シングルは『Dancin' Jones』、3rd.シングルは『Back In My Arms』であるが、全く鳴かず飛ばずで終わってしまった。

お薦め曲は、M・マクドナルドとのデュエットであってシングル・ヒットを記録している『Let Me Go, Love』、タイトル・ナンバー扱いとなっている『Just In The Nick Of Time』、L・ウッドの作品である『Fallen』、K・ボノフの作品である『Isn't It Always Love』、そして『Dancin' Jones』をピックアップしておく。

全体的に派手な曲が無いため、全く目立たないのだが、洗練されたウエストコースト・サウンドが展開されていて、当時、ちょっとしたブームになっていたAOR的な要素もあって、とても聴きやすいアルバムとなっている。また、彼女自身のボーカルも伸び伸びとしていてたっぷりと聴かせてくれている。更に、参加しているミュージシャンたちが豪華であるが、そのミュージシャンたちが彼女を支援する側にいて主役が誰なのかを弁えているため、纏まりも良い。(強いて言うと、『Let Me Go, Love』でデュエットしているM・マクドナルドがやや目立っている程度である。)

セールス的には伸びず、失敗作と言われているものの、それはセールスの点での話であって、内容的には「失敗作」というものではなくクオリティが高いボーカル・アルバムである。まあ、「隠れた名盤」というのは、セールス的には失敗だったというものも少なくないのだが、本アルバムは正にそう言うアルバムである。じっくりと聴いておきたいアルバムの一つである。(でなければ、彼女が亡くなって10年以上してからのリマスターしての再発なんてあり得ませんから...→彼女は1997年末近くに45歳で亡くなっている。)

 

In the Nick of Time

In the Nick of Time

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Wounded Bird Records
  • 発売日: 2005/02/15
  • メディア: CD

愛の季節

愛の季節

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Warner Music Japan =music=
  • 発売日: 2008/05/28
  • メディア: CD

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