SHERIFF『SHERIFF』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1982年に発表された彼らの唯一のアルバムである。カナダ・トロント出身で、結成は1979年である彼らは、本国カナダではそれなりのヒットという範疇のバンドであるのだが、アメリカではとんでもない記録を打ち立てたバンドとして知られている。というのは、彼らはパッとしなかったこともあって1985年に解散したのだが、彼らのシングルが1989年になってBillboardで全米1位の座を獲得するということが起こったのである。ということで、チャート・マニアの間では有名なバンドである。
収録曲は以下の全10曲である。『You Remind Me』『California』『Makin' My Way』『When I'm With You』『Kept Me Coming』『Mama's Baby』『Crazy Without You』『Elisa』『Living For A Dream』『Give Me Rock 'N' Roll』。
この中からシングル・カットされたのは『You Remind Me』であって、1983年に本国カナダでは1位、アメリカでは61位を記録した。ここまでは普通のバンドであるのだが、伝説はこの後であって、1985年に解散、更に年月が流れた1989年にカナダのラジオで流れた『When I'm With You』を聴いたラスヴェガスのDJがこの曲をON AIRしたところ、人気に火が付き、シングル・カットされると、1週だけとはいうものの、Billboardで1位を獲得した。(1989年の年間シングル・チャートでは37位にランクインしている。)
お薦め曲は、本国でのヒット曲『You Remind Me』とアメリカで解散後にヒットした『When I'm With You』のシングル曲と、『Makin' My Way』『Crazy Without You』『Give Me Rock 'N' Roll』をピックアップしておく。
サウンドの方は'80's前半にヒットした産業ロックの血筋を感じるロックである。また、バラード系のナンバーとのバランスも良く、'80's前半の売れ線を狙ったサウンドである。(リリース時期を考えると、なるほど、という内容である。)
アルバム発表当時はそれなりのヒットはしたものの、後が続かず、鳴かず飛ばずだった彼らの曲が、解散後に突然ヒットを記録したということで、伝説のバンドになっている彼らであるが、やはり名曲と呼ばれる曲は流行りに左右されずに評価されると言うことを教えてくれるということである。
'80's前半のサウンドがお好きな方にはお勧め出来るアルバムであり、チャート・マニアという方はチェックしておかなければならないアルバムである。
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