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「THE WAY AHEAD」 [映画(洋画)]

表題の作品は1944年のイギリス映画「最後の突撃」である。(1957年の日活作品で同名タイトル(邦題)の邦画があるが、全く関係ない作品である。)日本での劇場公開は1950年3月であった。後に名探偵ポワロを演じたことで知られる俳優P・ユスティノフが脚本に参加していることで知られる作品であって、セミドキュメント・タッチで描かれた戦争映画であり、同時に戦意高揚映画である。

作品データを記しておくと、時間は114分、原作はエリック・アンブラー、監督はキャロル・リード、脚本はエリック・アンブラーとピーター・ユスティノフの2人、撮影はガイ・グリーン、音楽はウィリアム・オルウィンである。そして出演は、デヴィッド・ニーヴン、スタンリー・ホロウェイ、ジェームズ・ドナルド、ジョン・ローリー、レイモンド・ハントレー、レスリー・ドワイヤー、ピーター・ユスティノフ、ルネ・アシャーソン、ヒュー・バーデン、ジミー・ハンリー、レジナルド・テイト、ウィリアム・ハートネル、ジャック・ワトリング、レオ・ゲン、トレヴァー・ハワード、ペネロープ・ダドリー・ウォード、たちである。

1939年、ドイツの侵略が始まり、イギリスは国民軍を創設して陸軍の増強に努める。しかし、戦況は悪化する一方だったことから1941年に総動員命が下った。そしてあらゆる階級の若者たちが集まってくる。そんな中、ペリー小隊長の元にはブルワー、ダヴェンポート、ルーク、ロイド、ベック、パースンズ、ステイナー、トラスコットの8人が配属される。彼らは生まれも育ちも階級も全く異なっていた。彼らはフレッチャー軍曹によって激しく厳しい訓練を受けることになるが、8人は、軍曹が個人的な悪意から残酷な訓練を強いていると思い、ペリー小隊長に訴える。しかし、ペリーは彼らを説き伏せた。更に軍曹の訓練は厳しくなり、一同は不満を募らせていく。そんな中、連隊の演芸会に出場するようにペリーから言われるが、それを拒否する。そんな中、休日に彼らは、酒場で働いている町娘・マージョリーに招かれて、彼女の家を訪れる。その時、ペリーも来ていて鉢合わせになる。一同はペリーと話し、ペリーの人格を知り、彼の指示に従うようになって、演芸会に出場することにした。演芸会が終わった夜、パースンズが兵営を脱走し、憲兵に捕えられた。ペリーが事情を尋ねると、出征後に妻が債鬼に責められているのを知り、それを解決しようということだった。ペリーは事情をくみ取り、パースンズは最も軽い罪で許されることになった。翌日から、実戦さながらのより激しい訓練になり、彼らは鍛えられていく。そして1942年夏、連隊は船で戦地に向かったが、誰も行く先は知らなかった。やがて、アフリカ戦線に参加することになり、彼らも線状に出ていく。ドイツ軍の空襲によって彼らがいた待ちは破壊され、ドイツ軍から降伏勧告が出された。しかし、それを拒否した部隊は、軍曹とペリーを先頭にして、敵陣の中に突撃していった...

戦意高揚映画であるため、訓練の時の物語はその目的のためのような展開であって、都合が良すぎると感じてしまうのだが、セミドキュメント・タッチで若者たちが鍛えられていって、一人前の兵士になっていく姿はなかなかである。

また、戦後間もない1949年には名作と言われている「第三の男」の監督でもあるC・リード監督は、この当時は陸軍の映画班にいて、監督を務めていた。(後の片鱗を感じる所もあるものの、軍の作る映画であるため、そういうこと寄りも「戦意高揚」を目的としているだけに、彼らしいスタイルは出ていない。)そんな時期の作品であるため、別の意味でチェックしておいてもいい作品の一つである。(但し、2回以上見る必要のない作品でもありますが...)

 

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