SSブログ

WHITE MISCHIEF(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

表題の作品は1987年のイギリス映画「白い炎の女」である。(日本での劇場公開は1989年8月であった。)「ケニアの白い女王」と呼ばれたダイアナ・デラメアの半生を描いた作品である。

作品データを記しておくと、時間は108分、原作はジェームズ・フォックス、監督はマイケル・ラドフォード、脚本はマイケル・ラドフォードとジョナサン・ジェムズの2人、撮影はロジャー・ディーキンス、音楽はジョージ・フェントンである。そして出演は、グレタ・スカッキ、チャールズ・ダンス、ヒュー・グラント、ジェラルディン・チャップリン、サラ・マイルズ、ジョス・アックランド、ジョン・ハート、トレヴァー・ハワード、スーザン・フリートウッド、たちである。

第二次大戦の左仲の1940年、社交界のアイドルとして持てはやされていたダイアナは、30歳年上のジョク・デ・ブラウトン卿と結婚し、戦火の及ばないアフリカ・ケニアに向かった。ダイアナはジョクの財産と肩書きに魅力を感じていたが、ジョクは破産寸前であって、起死回生の一発を狙ってのケニア行きだった。ケニアのハッピーバレーは、イギリスとは、戦火の影響のあるイギリスとは全く違っていて、小さいながらも貴族社会が維持されていて、社交界の行事が連日行われていた。そんな中、ダイアナは、ダンスパーティの席で、プレイボーイのエロルに誘惑された。最初は人妻ということで断っていたダイアナだったが、心は揺れ動いていて、数日後、彼の誘惑を受け入れ、週末に別荘で結ばれた。一方、ジョクは、その話を女市長のグラディスから聴かされる。この地では不倫は日常茶飯事ということもあって、ジョクは表向きは平静を装っていたが、遠回しにエロルに抗議をする。が、エロルとダイアナの密会は続き、エスカレートしていく。ジョクは、自分が破産寸前であって、そのことをダイアナが知ったら、自分の元をってしまうと思っていたこともあって、2人の仲を認めてしまう。その夜、エロルが何者かに撃たれて死んでしまう。エロルの未亡人や愛人たちが疑われ、取り調べを受けることになる。そしてエロルと鯛アナの関係から、ジョクにも疑いの目が向けられ、逮捕されてしまう。そして裁判になる。裁判では無罪になったジョクだったが、2人は社交界から追放されてしまう。また、エロルの愛人だったアリスは、エロルの音を追って、自殺した。ジョクとダイアナの仲はギクシャクしたままで、ダイアナは、エロルの友人であって、ケニアに帰化したギルバートに慰められるようになる。やがて、ギルバートの持つ写真がエロルを殺したのはジョクだったという真実を知ることになった。で、ダイアナはジョクの元を去ることを決意した。これに起こったジョクは絶望の余り自殺してしまった。ダイアナはアリスの墓を訪れ、エロルとの幻想を見るのだった...

欧州では戦争の真っ直中だった時代に、小さいながらも貴族社会のコミュニティがあるということで、お伽噺のような印象があるが、本作は実話を元にした物語である。「事実は小説よりも奇なり」という言葉があるが、その言葉を思い出させてくれる作品でもある。

また、派手な所は一切無く、小粒であるもののなかなか良い感じを与えているのが音楽の方である。サントラ盤も派手な所はなく、ごく平凡な普通のサントラ(スコア集)である。が、これが本作の雰囲気にはピッタリでなのである。

音楽が目立ちすぎていると、映画としてなのか音楽を楽しむのか、どっちつかずになって了うことが多いだけに、音楽が目立っていない作品の方が比較的秀作は多く生まれる。かといって、音楽が目立っていないと、物語(の内容、見せ場)次第で秀作にも駄作にもなってしまい、駄作になってしまうものが多い。そんな中、本作は目立たないものの、何気ない音楽が上手く使われていて、これが独特の世界観を生み出していて、第二次大戦下という時代ではあり得ない貴族コミュニティという異質の世界を上手く表現していることに繋がっている。そしてこれが人間ドラマとして、深みを出すことに繋がっている。ということで、映画に於ける音楽の使い方の上手さを感じさせる作品である。

最後に、サントラ盤の収録曲を記しておく。収録曲は以下の全16曲である。『White Mischief Main Title』『Happy Valley Foxtrot』『The Farm』『Dance Of The Sugar Plum Fairy』『Muthaiga Club Quickstep』『The Beach At Malindi』『The Picnic』『Begin The Beguine』『Suspicion』『The Rain/Jungle Stomp』『News At Dawn』『Roadhouse Rumba』『The Djinn Palace』『Cocktails At The Grave』『Alphabet Song And End Credits』『White Mischief!』。

映画を堪能したら、サントラ盤の方にも手を伸ばしてみることをお薦めする作品である。(BGMとして何気ないところで流しておくというのもまた乙なものですよ。)

 

White Mischief (1987 Film)

White Mischief (1987 Film)

  • アーティスト: George Fenton
  • 出版社/メーカー: Jay Records
  • 発売日: 2000/06/13
  • メディア: CD

↓映画DVDはこちら

白い炎の女 [DVD]

白い炎の女 [DVD]

  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • メディア: DVD

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。