SQUEEZE『COOL FOR CATS』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1979年に発表された彼らの2nd.アルバムである。彼らの最大のヒット・シングルが生まれているのも本アルバムからであって、全盛期に入ることになるアルバムである。(アルバムのセールスということでは本作がキャリア・ハイではない。)チャート成績は、イギリスで最高位45位を記録しているが、アメリカではチャートインしていない。
収録曲は、オリジナル盤では全12曲であったが、1997年に再発された時に2曲のボーナス・トラックが追加収録されて、現在では全14曲となっている。収録曲は以下の通りである。『Slap & Tickle』『Revue』『Touching Me Touching You』『It's Not Cricket』『It's So Dirty』『The Knack』『Hop Skip And Jump』『Up The Junction』『Hard To Find』『Slightly Drunk』『Goodbye Girl』『Cool For Cats』。(以下、ボーナス・トラック)『I Must Go』『Ain't It Sad』。
この中からシングル・カットされたのは4曲である。1st.シングルの『Goodbye Girl』はイギリスで最高位63位に留まっているが、2nd.シングルの『Cool For Cats』と3rd.シングルの『Up The Junction』は、共にイギリスで最高位2位を記録する大ヒットとなり、前者が豪州で5位、アイルランドで8位を記録、後者はアイルランドで3位を記録している。また、4th.シングルの『Slap & Tickle』はイギリスで24位を記録している。
お薦め曲は、彼らの代表曲である『Cool For Catsと』『Up The Junction』、更にシングル曲である『Goodbye Girl』と『Slap & Tickle』、それ以外からは『Touching Me Touching You』と『Hop Skip And Jump』をピックアップしておく。
サウンドの方はニューウェーブ系のノリが色濃いパワーポップ系のものである。捨て曲も無く、テンポよく、これでもか、という勢いで聴かせてくれている。サウンドは'80'sを前にしたニューウェーズ系の典型的なものであるため、現在では時代を感じるところがあるが、それが逆に当時の彼らの活きの良さと勢いを感じさせてくれるようになっている。
アメリカでは本作の後でブレイクすることになる彼らであるため、この時期の彼らのサウンドは以外と知られていないところもあるが、UKロック・ファンだけで楽しむのには惜しいだけのものがある。
'79年の発表であるが、'80'sに繋がるサウンドであるだけに、聴いておいても良いアルバムの一つである。
コメント 0