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「WUTHERING HEIGHTS」(1939) [映画(洋画)]

表題の作品は1939年のアメリカ映画「嵐が丘」である。言うまでもなく、本作は文豪E・ブロンテの小説の映画化作品である。(しかも、何度か映画化されているが、その最初の映画化作品である。本作以外にも1953年のメキシコ、1970年の米英合作、1986年のフランス、1988年の日本、1992年のイギリス作品がある。これら6作の中で最も高い評価を受けているのが本作である。尚、本作と1970年、1992年の作品は原題は同じであるが、1953年と1986年、及び1988年の日本作品の原題は言語の関係上、「WUTHERING HEIGHTS」ではない。)

尚、本作は以前にTwellVで放送された時(2008/6/8)に一度記しているが、今回、他の作品も(別途)記すことにしたので、本作も改めて記すことにします。

作品データを記しておくと、日本での劇場公開は1950年12月、時間は103分、白黒作品である。原作はエミリー・ブロンテ、監督はウィリアム・ワイラー、脚本はベン・ヘクトとチャールズ・マッカーサーの2人、撮影はグレッグ・トーランド、音楽はアルフレッド・ニューマンである。そして出演は、ローレンス・オリヴィエ、マール・オベロン、デヴィッド・ニーヴン、ジェラルディン・フィッツジェラルド、フローラ・ロブソン、レオ・G・キャロル、ドナルド・クリスプ、たちである。

また、本作はアカデミー賞で8部門(作品賞、主演男優賞、助演女優賞、監督賞、脚色賞、撮影賞(白黒)、作曲賞、室内装置賞)に渡ってノミネートされたが、受賞したのは撮影賞(白黒)の1つでした。しかし、ニューヨーク批評家協会賞では作品賞を受賞している。

地方の名家の養子となったヒースクリフは、嵐が丘と呼ばれる古い館で、父、そして血の繋がらない兄・ヒンドリーと妹・キャシーと共に暮らしていた。ヒンドリーはヒースクリフのことを嫌っていたが、キャシーが彼の心の支えになっていた。そんな中、父が他界してヒンドリーが家督を継ぎ、ヒースクリフは馬野番にされてしまう。それに耐えていたヒースクリフだったが、社交界にデビューすることで気もそぞろなキャシーのことをなじり、飛び出して行った。数年後、ヒンドリーは遊興に溺れた暮らしをしていて、キャシーは名家の息子の元に嫁いでいた。そんな所ら、都会で財を成したヒースクリフが妻を連れて戻って来たが...

原作小説に忠実という訳ではないものの、曲解していることもなく、独自の解釈をしている訳でもないので、取っつきやすい作品である。

また、本作は白黒映像であるが、そのモノトーンを巧みに使った演出はなかなかである。但し、台詞回しはちょっとくどいと感じる所がありますが...

尚、本作撮影時、L・オリヴィエとM・オベロンは険悪な雰囲気だったということで、このことをオリヴィエは当時愛人だったヴィヴィアン・リーに手紙で溢していた。で、V・リーはイギリスからロスにやってきて、その時に「風と共に去りぬ」の主役が決まらないでいたが、彼女がスカーレット役を掴むことになったという逸話がある。もとも本作撮影時にL・オリヴィエとM・オベロンが良い雰囲気であったら、V・リーは「風と共に去りぬ」には出演していなかったかも、と思うと、面白い所である。(本作には直接的には関係ない話ですが...)

 

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