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「MURDER BY DEATH」 [映画(洋画)]

刑事コロンボで有名なピーター・フォーク氏が亡くなったということで、追悼の意味を込めて、彼の出演作品をいくつか取り上げることにします。(当たり役の「刑事コロンボ」以外の作品ということにします。)彼は数年前からアルツハイマー症であって、闘病中と言うことが伝わっていただけに、言い方は悪いが、来るときが来たと言う感じもしてしまう。彼というと、やはりコロンボのイメージが強烈であるのだが、コロンボ以外でも個性豊かな(コロンボと繋がってしまうのだが...)役を演じていたことが印象に残っていて、残念に思う所である。ご冥福をお祈り致します。


表題の作品は、1976年の「名探偵登場」である。日本での劇場公開は1976年9月であった。世界の5人の名探偵が集まり、推理ミステリーをコメディ・タッチにまとめ上げ、その面白さをたっぷりと堪能出来る傑作である。キャストの方も豪華メンバーが集まっていて、それぞれがそれぞれの持ち味をたっぷりと発揮している。

作品データを記しておくと、時間は94分、監督はロバート・ムーア、脚本はニール・サイモン、撮影はデヴィッド・M・ウォルシュ、音楽はデイヴ・グルーシンである。そして出演は、ピーター・セラーズ、ピーター・フォーク、デヴィッド・ニーヴン、マギー・スミス、アイリーン・ブレナン、トルーマン・カポーティ、エルザ・ランチェスター、ナンシー・ウォーカー、ジェームズ・ココ、ジェームズ・クロムウェル、アレック・ギネス、エステル・ウィンウッド、リチャード・ナリタ、たちである。

世界的に有名な5人の名探偵のパロディ設定の5人の探偵(ミロ・ペリエ、シドニー・ワン、ディック・チャールズトン、サム・ダイヤモンド、ジェシカ・マーブルズであって、それぞれの元ネタはエルキュール・ポアロ、チャーリー・チャン、ニック・チャールズ、サム・スペード、ミス・マープルである。)の元に、「晩餐と殺人に招待する」としいう手紙が届き、一同はライオネル・トウェインの屋敷にやってきた。しかし、屋敷の手前の落ちかった橋の所から色々と問題が起こる。屋敷の玄関に辿り着いても、屋根から石像が落ちてくるなど、招待状にあるような仕掛けに満ちていた。彼らを出迎えた執事・ベンソンマムも根雨目の執事であって、その言動は惚けたものであって、一同を困惑させた。また、最近雇われた料理女のイエッタは聾唖者だったことで、ベンソンマムの指示は全く伝わっておらず、晩餐の準備は全く行われていなかった。一同は食卓に着くが、料理は何もなかった。そんな中、主人のトウェインが姿を現して、「12時に殺人が起きる。その犯人もこのテーブルにいる。真犯人を指摘した人に税抜きで100万ドルと、その出版権と映画化権をさしあげよう」と告げると消える。そして厨房で執事の死体が発見される。一同は推理を開始するが、2度目に厨房に行くと、衣服だけが残されていて、死体は消えていた。そしてイエッタが実はロボットであることが分かり、一同は混乱する。で、何だかんだで12時になった。すると、背中にナイフが刺さったトゥエインの死体が出てきて、予告通りの展開となった。一同は更に推理を進めていき、居間に移る。そして招かれた5人には、いずれもがトゥエインを殺すだけの動機があることが分かった。朝になると、殺されたはずのトウェインが書斎に現われて...(以下、ラストのどんでん返しがあるので、省略します。)

本作はコメディ・タッチであるが、ドタバタ・コメディのようなものではなく、品格のある格調高い雰囲気に満ちたものである。そして十二分に練られたストーリー、謎が謎を呼ぶトリック、ラストのどんでん返しとが見事に融合している。(ちょっとブラックな所もありますし...)正に、ミステリーものの傑作という仕上がりである。しかも、一度見ていても、注目点を他の所に置くことで、何度でも楽しむことが出来る作品となっている。

 

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