SANTANA『ABRAXAS』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1970年に発表された彼らの2nd.アルバムである。邦題は「天の守護神」と付けられていて、名曲『Black Magic Woman』が収録されているアルバムである。前年の1st.アルバムも好調であったが、本アルバムはBillboardで1週だけだったとはいうものの、No.1の座を獲得する大ヒットとなり、1971年の年間アルバム・チャートでも5位にランクインしている。また、オーストラリアでも1位、ノルウェーで3位、イギリス、フランス、オランダでは7位を記録している。尚、彼らは4枚の全米No.1アルバムを生んでいるが、言うまでもなく本アルバムは最初の全米No.1アルバムである。
収録曲は、オリジナル盤では全9曲であったが、現在では後ろに3曲のボーナス・トラック(全てライブ・テイクである。)が追加されて、全12曲になっている。収録曲は以下の通りである。『Singing Winds, Crying Beasts』『Black Magic Woman/Gypsy Queen』『Oye Como Va』『Incident At Neshabur』『Se A Cabo』『Mother's Daughter』『Samba Pa Ti』『Hope You're Feeling Better』『El Nicoya』(以下、ボーナス・トラック)『Se A Cabo (Live)』『Toussaint L'Overture (Live)』『Black Magic Woman/Gypsy Queen (Live)』。
この中からシングル・カットされたのは3曲である。1st.シングルの『Black Magic Woman』はBillboardで最高位4位を記録し、西ドイツで14位、豪州でも15位を記録している。2nd.シングルの『Oye Como Va』はアメリカで13位、豪州で13位、オランダで16位、西ドイツで29位を記録している。それに続く3rd.シングルの『Hope You're Feeling Better』はチャートインを記録していない。
お薦め曲は、FLEETWOOD MACのカヴァー曲であるものの、彼らのバージョンの方がより大きなヒットになったこともあって彼らの代表曲の一つにもなっている『Black Magic Woman』を、また、これもカヴァー曲であって、アルバムではメドレーとなっている『Gypsy Queen』、そしてシングル曲の『Oye Como Va』、更に『Singing Winds, Crying Beasts』『Se A Cabo』と『Samba Pa Ti』をピックアップしておく。
本アルバムは言うまでもなく彼らの名前を広く知らしめることになった歴史に残る名盤である。完成度も高く、捨て曲もない傑作である。まして、ボーナス・トラックはライブテイクということで、その価値もより高まった。
本アルバムは40年以上前のアルバムとなるだけに、長いキャリアのあるカルロスにしたら初期作品と言うことになる。が、既に技術的にも完成の域に達しており、40年も昔の作品と言うことを感じさせることは全くない。やはり、歴史に残る名盤というのは違うということですね。
兎に角、彼らのサウンドを聴く場合は、絶対に外すことの出来ないアルバムである。じっくりと聞きましょう。
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