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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その215) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「見合い」です。取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは「・17話」、「007」からは「女王陛下の007」です。

ケータイ刑事」:「・17話」。「相手が必ず死ぬ女 ~お見合い殺人事件」という物語である。いつもは凛々しか姿を見せているちゃんが、女子高生らしく砕けたところを見せている物語である。そのため、全26話の「銭形愛」の中でも雰囲気が少し異なった物語でもある。(事件が発生すると、いつものちゃんになりましたが...)

ホテル・マウントビューにやってきたちゃんはある男をつけていた。男が人と会うのを確認すると、物陰からその様子を見ていて、メモを取り始める。ちゃんがつけていた男は五代さんであって、五代さんは和服姿の女性・千家綾子と会っていた。彼女は五代さんのお見合いの相手だった。

今日は、五代さんは公休日だったのだが、数日前からソワソワしていて、ちゃんは五代さんがお見合いすると言うことに気づいていていた。

しかし、綾子は五代さんが7人目のお見合い相手であって、過去にお見合いをした男たちは次々と死んでいたという過去があった。(お見合いが始まった時点では5人目のお見合い相手までが死んでいて、いずれもが保険金の受取人を綾子に書き換えた直後に死んでいた。)

ちゃんの、五代さんのお見合いのチェックは続いていた。2人は外に出て話をしていて、ゴルフの話しで盛り上がっていた。が、お見合い開始30分を前にして、綾子が席を外した。ちゃんはしっかりとチェックしていたが、その時に五代さんに気づかれてしまった。ちゃんは「ふられた」と言うが、綾子はトイレに行くと言って席を外しただけで、五代さんは上手くいっていると思っていた。

場所を変えてお見合いは続くが、綾子は五代さんに相談がある、と切り出した。が、ちゃんの携帯に事件を知らせる入電が入り、ちゃんが割って入り「事件ですよ」と言って五代さんを連れて行こうとする。「私は構わない」と言う綾子に、五代さんは直ぐに解決すると言うと、ちゃんと共に捜査を開始した。

事件は、ホテル・マウントビューの側であり、被害者は綾子の6人目の見合い相手だった。(これで綾子が過去に見合いした6人は全員死亡したことになった。)ちゃんは「変だ」と言うが、五代さんはそれを受け付けなかった。

ちゃんは、綾子が犯人だと見当を付けていて、トリックがあるはずだとして、一人で捜査を進めていく。で、トリックに気づき、綾子の犯行ということを証明した。

結局、綾子は逮捕され、五代さんのお見合いは破談となったが、ちゃんはそんな五代さんが見合いの席出口にしていた「肉じゃがを作る」などと言って、五代さんをいじっていた。

007」:「女王陛下の007」。1969年のシリーズ第6作であって、唯一の2代目ボンドの作品である。プレイボーイのボンドが本気で女性に惚れたという作品でもあって、シリーズの中でも異色作として知られている。また、公開当時は失敗作とまで言われたが、現在ではその時と全く評価が変わっていて、題材といい、展開といい、「傑作」と呼ばれるようになった作品である。(評価が変わるということは珍しいことでは無いが、本作に対しては余りにも極端に評価が変わっているが、その差の大きさでも映画史に残る作品となった。)

ふとしたことでボンドは入水自殺をしようとしていたテレサ(トレーシー)を助けた。彼女はヨーロッパ最大の犯罪組織であるユニオン・コルスの首領のマルク=アンジュ・ドラコを父に持つ一人娘であって、これまでに数々の問題を起こしていた。イタリア人の伯爵と結婚して「伯爵夫人」になっていたが、その夫が愛人とドライブ中に事故死し、世の中に絶望していたのだった。

しかし、彼女は助けられてもボンドの元から逃げていった。が、ボンドが訪れたホテルのカジノで再会する。彼女はお金を持っていないのに勝負をするが、負けてしまう。ボンドがその負け(2万フラン)を補填した。その夜はボンドの部屋で一夜を共にしたが、朝になるとトレーシーは自殺願望も完全に消えていて、ボンドが立て替えたカジノでの負けを返して、姿を消した。

その朝ボンドは、謎の男たちに「ある男が呼んでいる」と言われて、ナイフと銃を突きつけられて連れて行かれた。連れて行かれた先は、ドラコの所だった。ボンドは、ドラコに関して知っている情報を口にするが、ドラコは「完璧じゃない」と言って、「テレサ(トレーシー)の父だ」と語った。続けてテレサの生い立ちから現状を語り、ボンドとトレーシーの関係を全て知っている、と言った。そして、娘を立ち直らせるにはボンドの力が必要と語り、結婚してくれたら100万ポンドの持参金を与える、とまで言う。が、ボンドは「独身の方がいい」と言って断り、破断になったかと思えた。

ボンドは逆に、ブロフェルドのことを尋ねる。が、ドラコはイギリス情報部には話せないが、義理の息子であれば別だ、と言った。来週、ドラコの誕生日がくるが、その時、テレサは必ず来る、と語り、ボンドは「考えさせてくれ」といって商談が成立した。

翌週のドラコの誕生日。テレサはドラコの言ったように姿を現した。ドラコはテレサに「会わせたい男がいる」と言ってボンドを紹介した。(テレサは知らないものの、形の上では父が仕組んだ見合いである。)が、テレサは「前にお会いしている」と素っ気なかった。が、テレサはボンドと父が、ブロフェルドの情報と自分が取引の対象になっていることを知ると、父に、自分抜きでボンドに情報を提供する用に迫り、ドラコはボンドに、ブロフェルドに繋がる人物の情報を語った。するとテレサは「取引終了」と言って席を立った。が、ボンドは直ぐにテレサの後を追い、「君江の気持ちは偽りじゃない」と言って自分の気持ちを伝えた。

それからボンドは、ブロフェルドに繋がる男の調査のためにスイスに旅立つまで、愛を育てる生活に入り、愛を深めていく。ドラコもボンドとテレサが良い関係になっていくことに満足だった。

この後、ブロフェルドを追ってスイスに入ったボンドを追って、テレサもスイスに入り、ブロフェルドの研究所から脱出してきたボンドをテレサが救うことになる。しかし、追っ手に追われ、雪崩に巻き込まれてテレサはブロフェルドに捕らえられてしまう。ボンドはドラコと共に特攻隊を編成し、ブロフェルドの研究所に乗り込み、ブロフェルドの野望を潰し、研究所を爆破し、テレサを救出した。で、ボンドとテレサは結婚式を挙げるが、式が終わって数時間後に、2人の新婚生活は終焉の時を迎えることになってしまう。ブロフェルドが運転する車がボンドとテレサの車の脇を通った際、機関銃を乱射し、テレサはその弾を頭に受けて死んでしまった。僅か数時間であったものの、ジェームズ・ボンド夫人となったテレサのことをボンドは愛し続けていて、以後は「結婚」という言葉には過敏な反応を示すことになった。(「ユア・アイズ・オンリー」では、冒頭でボンドはテレサの墓参りをしていて、妻は彼女1人と決めているのであった。)

共通点は、見合いの図式に於いて、見合いをする男女2人と「+1」という形のおじゃま虫という存在がいる3人が絡んだ形で進んでいると言うこと(見合いをするのは「ケータイ刑事」では五代さんと千家綾子、おじゃま虫がちゃんであり、「007」ではボンドとテレサが見合いをして、おじゃま虫はテレサの父・ドラコである。)、見合いをした男の方は結婚話の乗り気で積極的に進めようとしていたが、女の方はそうでもなく、同時に悩みごとを抱えていたこと(「ケータイ刑事」はこれまでにお見合いした相手が次々と死んでいるという悩み、「007」では自暴自棄になっていて、精神的に安定していないという悩み)である。

一方、相違点としては、「ケータイ刑事」では女が事件の真犯人だったということもあって破談になったが、「007」では結婚式を挙げることになって夫婦になっている。(但し、結婚式から数時間後の悲劇によって死別という別れを迎えている。)また、おじゃま虫の存在が、「ケータイ刑事」では単なる冷やかしの野次馬的な存在であったが、「007」では(娘の幸せのために)結婚することを望む存在であったということである。(娘の父親であれば、見合いということになったら成功することを望むのが普通である。)

次回も今回と同様に「ある物(できごと)」をテーマにして記す予定です。何が登場するのかはお楽しみに。

 

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